体調が良くなり、2週間に1度来院の60才代男性患者Cさん。15分ほどで治療は終了したので、残りの時間は、同じ壁を見ながら(正面を向かい合う密接にならないため)Cさんはマスク、私は雨合羽(あまがっぱ)にマスクとフェイスシールドという物々しい格好で、のんびりお話をしました。Cさんが、
「アフターコロナどうなりますかね~」と突然、話題を振ってこられました。
「・・・地方が力をつけてきますよ。何も東京にいる必要がないでしょう。もう一度、農業や環境を考え直さないと・・・・テレワークや、リモートワークが当たり前になっていくでしょう。」
「年収100万円で一戸建ての田舎暮らしと、年収1000万円で、狭い一室の都会暮らし・・・どちらを選びますか?・・・ということですよね、価値観がガラリと変わりうるって感じですか・・・愛媛県が、積極的に都会に対して、農業従事者の援助を呼びかけるべきです。例えば、空き家を用意し、年金生活の都会人に移住してもらい、農繁期に集中して手伝いしてもらう。」
「それは、いいですね!何せ愛媛ほど住みやすい所はありません。台風が来ても、石鎚山が守ってくれるし、瀬戸内海には、鎮守の杜の島が浮いていて、海は川のように流れ魚は美味いし。」
「道州制になればいいんですよ。四国が八十八ヶ所でつながり、歩いても良し、サイクリングでも良し・・・四国四県はそれぞれ個性があるので、魅力的です・・・ヨーロッパでペストが流行り当時の30%くらいが死んだといわれて、そのあとルネサンスが生まれてきたんです。」
「ああそうなんですか・・・・ということは、歴史は繰り返す。相似形で現れますね。」
等々、話はどんどん展開していき、いつの間にか30分が経ってしまいました。そして、改めて我々人類の分岐点が来ていることを感じたのでした。