ペンが・・・・

ペンが・・・・

最近は、iPadのカルテに専用のペンで記録し、スクリーンショットという方法で写真保存しています。そのため、患者さんの置鍼した写真と共に記録できるので、非常に便利です。もちろん、写真には日付けがしてあるので、前回の治療も復習することができます。

今日は、同い年で誕生日も近い60才代女性患者Aさんの治療。
早速、カルテに書きこもうとした時、手がすべってペンが落ちてしまいました。

「ありゃ・・・落ちた!Aさんちょっと待って・・・・探すけん。」

「どうぞ、どうぞ・・・ガッタちゅうて、音はした!」

「・・・・・・・・・あれ〜・・・・・ない・・・・」

「先生、床、見とうみい・・・絶対あらい(あるでしょう)」

「・・・・・・・それが・・・・ない・・・・」

しばらく探しても見つかりません。仕方がないので指先でipadに書くこととして、治療をはじめました。

「体調はいかがですか?」

「先生、最近は体調がええんよ。特に痛いとこはないんよ」

Aさんは、2週間に1度のペースで体調管理で通院されています。そのため、治療は淡々と進み下記の通り。

合谷診(人差し指と親指の間触診)左=左側から治療をはじめます。

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)
左:胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)
右:頸椎(1)、大脳(1)
( )内は治療点に置鍼し圧痛点が無くなった時の鍼の本数。(0)は他の個所の置鍼の影響で圧痛点が無くなったことを表しています。これで、自律神経が整いました。

首診
左:腎(1)、膀胱(0)、肝(0)、胆(0)、心(1)、大脳(0)、三焦(0)、胃(1)、脾(1)、小腸(1)
右:肺(0)、三焦(0)
これで、内臓が整いました。
後は、ベッドでゆっくりしてもらいます。

「Aさん、あとはフォークを聴きながら休んください・・・私は、これからペンを探します。」

「先生、そしたら私が、拝んであげらい。『見つかりました。ありがとうございました』」

「・・・・・」

「先生、これな、友だちに教えてもろたんよ・・・・探しもんをする時は、探す前に『見つかりました。ありがとうございました』ちゅうて、言うとくんじゃと・・・その方が前向きになろう?じゃけん、先生すぐに見つからい❣️」

「・・・・・・あった‼️棚の箱に入っとった・・・・良かった、Aさんのおかげじゃ。」

めでたし、めでたし。