最も寒い時期になりました。寒さに敏感な患者さんは、体調を崩しやすいようです。60才代の女性患者Aさん、夕食後、頭痛が起こり、時に心臓の鼓動を感じることもあるそうです。お風呂に入ると血流が良くなり頭痛もなくなるそうです。これは明らかに血液と関係があることを物語っています。人の体温は、朝起きた時は低く、午後4時に向かい徐々に体温が上がり、その後睡眠に向かい体温は下がっていきます。夕食後は血液が内臓に集中し、なおかつ体温も下がるので、カラダの天辺(てっぺん)は血液が少なくなるのも理解できます・・・・頭痛が起こりやすくなります。
さて寒い朝、目が覚めて体温が低い時に急に起き上がるのは、あまり良くありません。また、寒さのため起き上がりたくもありません。こんな時、私は「ズボラ体操」をするのです。布団の重みを利用してゆっくり足首を上げ気持ち良さを味わいます。左右の足を上げるのですが、同時にやっても片方ずつやってもいいです。この時、カラダはゆっくり全身が連動します。痛みがあればやめます。このパターンで足首を内側に回したり、外側に回したりしてゆっくり気持ち良さを味あえばいいのです。この時、脳内ホルモン、セロトニンが分泌されているはずです。セロトニンに関して、インターネットからの引用を下記に掲載します。
操体法創始者の橋本敬三先生は、大腿骨を骨折され病床につかれましたが、床ずれを作らなかったそうです。ずっとカラダを動かし続けて、気持ち良さを味わっておられたのだと思います。この動きを体得することは、年を重ねていくにつれ重要になっていくと思います。次回のYouTubeは、「ズボラ体操」を作ってみます。
『セロトニンは脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情のコントロール、神経の安定に深く関わっています。その働きは主に5つあって、まず第1は【大脳に働きかけて覚醒の状態を調整する】。実は朝起きて頭がすっきりしていく状況はセロトニンによって起こるもので、目覚めが悪くいつまでも頭がボーッとしている人は、セロトニンが不足している可能性があります。そして第2は【心の領域に働きかけて意欲を促す】。大脳の内側に大脳辺縁系という、意欲や心のバランスに関わる領域があって、そこにセロトニンが分泌されるとポジティブな気持ちがわき起こり、逆に分泌されない場合はネガティブな感情になります。そうなんです。第3は【自律神経への働きかけ】。自律神経は、夜寝ているときは副交感神経が優位な状態なんですが、朝目覚めてセロトニンが分泌されると、交感神経が優位に切り替わって、血圧や代謝が上がるなど身体が活動に適した状態になります。しかしセロトニンが分泌されなければ、身体がいつまでもだるい状態に。そして第4は【姿勢筋への働きかけ】。起床すると目がパッチリして背筋が伸びるのもセロトニンのおかげ。不足すると、背中が丸まったり、どんよりした表情になってしまいます。最後が【痛みのコントロール】。セロトニンには痛みの感覚を抑制する働きがあるので、欠乏すると些細なことで痛みを感じやすくなるんですよ。
どれも身に覚えがあるような…。漠然と「調子が悪い」と思っていたことが、実はセロトニン不足によるものだったのかもしれません。 』