医学博士、真弓定夫先生が出版された「空腹健康法」の一部をご紹介します。
『私たちは近代栄養学の父と唱えられるドイツの生理学者カール・フォン・フォイトの提唱した理論に振り回されています。フォイトは肉食礼賛主義者で動物蛋白を薦め、炭水化物は栄養が少ないので控えるように薦めたのです。彼は成人1人1日あたりの必要なタンパク質が48グラムと知っていながら食料資本のために2.5倍に膨らませて118グラム摂れと勧告したのです。それ以来食原病の病人がたくさん出始めたのです。フォイトと食品業界の陰謀だったのです。なんとフォイトはドイツ軍部の要請で、肉食により大きな体格、凶暴性、瞬発力を持つ兵士を作るために栄養学を捏造したのです。健康のための栄養学じゃなくてお金儲けと戦争のための栄養学だったのです。
フォイトの弟子のアートウォーターが渡米し、国立栄養研究所の初代所長に就任して以来、アメリカの国民に指導してきたのがフォイトの栄養学です。それ以来、アメリカでは、急激に生活習慣病が増え続けています。1977年にアメリカで大統領候補になったマクガバンがアメリカ国民の健康を考え、徹底的に食を研究した「マクガバンレポート」では、生活習慣病の原因は、高カロリー、高蛋白、高脂肪、高糖質、高精白の食事と指摘しています。病気を避けるためには、動物性蛋白質、つまり、肉、魚、卵、牛乳、乳製品などを摂りすぎないことである、と結論を出しました。
さらに、古今東西の食文化の中で、健康のために最も優れた食文化は、穀物、菜食を中心にした穀菜食である、日本の江戸時代の食事、それも元禄時代以前のお米を精白しない時代の食事だと発表しました。健康的な食事は、まさにファイトの逆、低カロリー、低蛋白、低精白の食事だと結論づけています。
このように、フォイトの栄養学の理論は破綻しているのですが、いまだに世界中の栄養学の教科書の中枢を占めています。その背後には、軍需産業、食品業界、石油メジャーが潜んでいます。』
アメリカの地方都市に行って感じるのは、ブヨブヨに太った人々。皆んなが太っているので、人々はそれが普通だと思っているようです。児童用の雑誌の表紙には、太った子供が載っているのに驚きました・・・16年前のことです。今はもっと巨大化しているかもしれません。アメリカ人になってしまった我が子3人は、まだ普通の体型なのが何よりの救いです。