夏休み恒例「となりのトトロ」のテレビ番組が昨日ありました。しばらく観ていないので、とても新鮮に観ることが出来ました。主人公の一人、次女のメイちゃんが、ほぼ私と同じ世代です。私は今年で68才になるので、60数年前の時代背景になります。大学教授のお父さんが、田舎(多分、茨城県)に家族でお引越し。三輪トラックで舗装されていない道を走るというシーンは、心に響きます。私が幼い頃の道路は、赤土の凸凹道でした。
典型的な日本家屋に、戦後のアメリカからの影響で、洋間を作り足した家屋で繰り広げられる物語。私には2つの故郷が重なって見えてきました。1つは、実家の茅葺民家で11才まで過ごした体験。実家は神社の社務所だったので、遊び場は、神社。その御神木は樹齢1000年近い(正確にはよく分かりません)ウラジロガシ。このウラジロガシには洞があり、小さな子供達は、中に入ることができ、しかも中からよじ登って鳥居の天辺を眺めることが出来たのです。この遊びを毎日していたのです・・・なんと言う凄い体験なんでしょう。丁度、メイちゃんが大きなクスノキの洞に入って、トトロと出会うシーンと重なるのです。
2つめは、メイちゃんがトトロからもらったドングリを庭先に植えたシーン。メイちゃんがお父さんと姉のサツキを誘って夜に、何度も何度も両手を上げて皆んなで尻もちをつくシーン。すると、みるみるうちに、芽が出て一気に大木へと成長するのです。
私は長女がメイちゃんと同い年になる頃、京都の山奥、美山町というところで生活していました。トトロの映画と同じくらいの田舎でした。茅葺き屋根の民家で小さな庭に、柿の木が植わっていました。そこにドングリを植え、毎晩長女(メイちゃんと同じ帽子をかぶって)と私と元妻で何度も何度も両手を上げて皆んなで尻もちをつくシーンを再現していました・・・・今となっては、本当に貴重な体験でした。
「三子の魂百までも」といいます。我が子3人すっかりアメリカ人になってアメリカで生活していますが、美山町の生活が少なからず影響していると信じています。