「先生、今日時間あります。」
「あああ、お久しぶりです、Bさん。はい、大丈夫です・・・8時30分(午後)にお越しください。」
Bさんは、3ヶ月ぶりの来院となります。70才代の女性患者Bさんには、3ヶ月前、左腕のシビレがいくら治療しても治らないため、
「Bさん、申し訳ありません・・・私の力の限界です・・・これだけやっても治らないので、他の治療所に行って診てもらった方がいいと思います。」
と言ったため、もう来院されることはないと思っていたのです。
「先生、あれから仕事場の部署替えがあって、別の仕事を始めたんよ・・・・そしたら、シビレがないなった・・・・やっぱりストレス・・・先生、ストレスは怖いよ。」
「えええ・・・そうなんじゃ、力の限界じゃ言うて、あきらめとったのに・・・ストレスか・・・」
改めてストレスのカラダに及ぼす影響力を知ることができました。今回のBさんは4日前の右手打撲の治療で来院されました。この治療で一番効果があったのは、てい鍼という長さ6.5cmの銀で出来た押圧用の鍼でした。Bさんの右手首周辺が、硬直しているのが、見ても触っても分かります。
「Bさん、手のどこが痛い?」
「ここ、(右手のひらの手首の1点)。」
「ということは、ここじゃね・・・ここら辺りで痛いとこない?」
と、右手首に対応する足首の最大圧痛点を探して、てい鍼で押圧。
「痛い、痛い・・・先生、痛すぎ!」
こんな会話をしばらく続け、
「Bさん、今、手どうなっとる?」
「・・・・緩んどる・・・」
「そうじゃろ!・・・・見た感じでも、分かるね。」
手と足は相関関係で、同じ個所に必ず痛みがあります。直接患部を狙うのではなく、このやり方で治療するのは、非常に安全なのです。参考にしてみてください。