YNSA 上級コース2

大阪で、山元式新頭鍼療法(YNSA)の上級コース2という最終セミナーがあり、今終了。

加藤直哉先生のセミナーでは、必ずコーヒーブレイクとして、余談が3~4回あるのですが、今回は新型コロナウイルスとマスクの関係がほとんどでした。結論からいうと、マスクを掛けていても、いなくても差はほとんど無く、布地のマスクでは、感染率が上がることが分かりました。

今回の上級コース2のセミナーでは、マスク持参が義務付けされていました。ところが、うっかりものの私、忘れてしまいました。京都の薬局をハシゴするも、全く在庫がありません。仕方なく、キッチンペーパーを買い、YouTube で「キッチンペーパーでマスク作り」を見ながら、簡易マスクを作りました・・・・が、宿泊先(京都のロンドクレアント)ご主人から1枚マスクを戴く事に。

ありがとうございました。お陰でスムーズにセミナーに臨(のぞ)めました。次回の京都出張治療時に、マスクお返しします‼️

今回のセミナーでの気付き。

①我流(片側ずつの触診)で首診をしており、患者さんの正面から首診をし、左右差を患者さんに聞分けてもらう様にしていなかった。

②首診の個所に微妙な差異があった。

③頭頂部のJソマトトープ、Kソマトトープ(小さな人型)の生い立ちとイメージが理解できた。

と、収穫の多いセミナーでした。今年11月15日(日)に全国大会があり、認定試験に臨む予定です。

お灸の話

 

私が30才くらいの頃、鍼灸師のS先生からお灸を習いました。そのため、お灸が日常生活に自然と溶け込んでいました。結婚して妊娠が分かり、S先生に相談すると、

「お腹の周りを、気持ち良くお灸してあげるといいですよ・・・・そうすると、首のすわった赤ちゃんが生まれます。」

と、教えて下さいました。それからは、1週間に4~5日お灸をしてから眠るように心がけました。お腹が大きくなっても気持ちいい程度、お灸を続けました。そして、臨月・・・ところが、難産。半日以上経ち、麻酔注射でやっと出産となりました。すると、生まれて来る我が子、ニョキニョキと首をそらしているのです。抱いても首のふらつきが無い(半分以上親バカです・・話半分で聞いてください)様に思いました。

夜のドライブ中に、我が子の夜泣き。こんな時は、※身柱(ちりげ)にお灸2壮すれば良いと教わりました。そこで、ドライブインで駐車し、お灸を2壮。

「ぶう~〜」

大きなオナラをすると、すやすや眠ってくれました。それから数日経ち、再び夜泣きが始まり、前回同様、お灸を2壮。

「ぶう~~」

この時、お灸の力を確信しました。こうなると、夜泣きがちょっと楽しみになって来ます。再び夜泣きです・・・・ところが、一向に泣き止みません・・・これを機に、多分夜泣きに灸はしなくなったように思います・・・ただ、効くこともあります・・・オススメします。

※身柱(ちりげ)は、赤ちゃんがハイハイをしていて、首を上げた時、くびれるところです。抱っこしていて、「よしよし」とたたく首の下あたりです。

近藤林内物語

明けましておめでとうございます⛩

本年も宜しくお願い申し上げます。

大晦日から、正月三ヶ日は寝正月、ゆっくり出来ました。私ごとですが、この4日間、私には宿題がありました。それは、「近藤林内物語」という自費出版(林内会)の表紙デザインです。 

この本は、郷土の偉人を子供達に紹介するもので、私が描いたイラストを、1ページに1枚ほど載せて、読みやすくしています。私の生まれた旧温泉郡川内町河之内というところには、近藤林内という庄屋さんがいて、酒造で財を成し、その財を、神社の再建、小学校、橋建造などに使って地域に貢献しました。

現在では、「林内会」という近藤林内研究会が、その功績を後世まで残す努力をしています。

日本は一極集中という、病気を患っています。血流が体幹だけに行き、血液が末端に行かない極端な冷え性になっています。限界集落という冷え性です。

冷え性を治す方法は、色々ありますが、山元式新頭鍼療法(YNSA)では、基礎治療として、脳、頸椎、胸椎、腰椎の調整をします。つまり、基礎治療が最も大切な治療で、これを行うことで、内臓の働きに関与する自律神経を刺激します。

この基礎治療にあたるのが、日本の政治、基本方針だと私は思います。政治家がしっかりしたビジョンを打ち出さなければ、一極集中という病気はなかなか治らない。ところが、これに期待は出来ません。

それならば、冷え性になっているところを、足湯のように、暖めて対処療法をするのも一つです。私は、あえて対処療法と言いましたが、例えば、手が冷え性で困っている時、冷水と45℃のお湯に手を入れ、血流を良くすると、それだけで全身が暖かくなり、血行が良くなることがあります。

つまり、末端から、カラダ全身に影響を及ぼすことは、可能なのです。今回の「近藤林内物語」もその一環であると思っています。

挿絵を何枚か載せます。

 

今年を振り返って

今年は、「あじさいの杜鍼灸院」の分岐点でした。

去年、私の母校・東京医療専門学校(呉竹学園)で、卒後研修があり、お世話になっていたN先生から、山元式新頭鍼療法(YNSA)を紹介していただきました。最初は、それほど興味を持った訳ではなかったのですが、山元先生のお弟子さんで、医師の加藤直哉先生の本を読み、目から鱗が落ちてしまいました。

今まで学んできた鍼灸は、一体何だったのだろう?もし、これが本当ならば、とんでも無い事だ!と心から思いました。それならば、「百聞は一見にしかず」山元先生に会いに行こう・・・と、今年2月26日~27日の宮崎市の山元リハビリテーションクリニックのセミナーに参加。

そこで、山元先生の神技を目の当たりにし・・・『山元先生は、神に一番近いお方だ』と思いました。それから、一気に突っ走って今日に至っています。まだ上級1コースを終えただけです。2月22日、23日の上級2コースで修了。と言っても、やっとこれで、山元式新頭鍼療法(YNSA)の基礎を学んだだけです。

来年は、ワンランクアップしようと思います。

2月15日、16日には、トルコ人医師Levent Tekci 氏によるセミナーにも参加します。氏は、500人の弟子を育て、自らが見つけたツボで、多くの難病患者を救っておられます。

トルコ山元式新頭鍼療法(YNSA)の第一人者で、YNSAにおける筋膜理論を展開されています。少しずつ学んでいこうと思っています。

デッサン力(りょく)

美術系大学の受験生なら、必ず木炭デッサンか、鉛筆デッサンを勉強します。私は、木炭デッサンを学びました。目白駅近くの小さなビル2階に、「東京美研」という全く無名の絵画研究所がありました。K先生という、顔面髭(ひげ)におおわれた、鋭く温厚な眼力の持ち主が、窓際で読書をしておられ、

「おはようございます!」

「おはようございます。」

から、一日が始まります。私がこの研究所を選んだ一番の理由は、授業料の安さ。いくらか忘れてしまいましたが、とにかく安かった。ですから、集まってくるのは、貧乏学生ばかり。K先生は、モノの見方は教えてくれますが、テクニックは一切教えてくれません。20畳くらいのスペースの壁際に石膏像が10体位あり、学生は好きな像を自由に描いていました。

「石膏(像)は、白いです。光が当たるとここ(ハイライトの部分)が、一番明るく、徐々に暗くなっていきます。後は、自分で形を作っていきなさい。この平面はあなたの世界ですから、私は一切手を付けません。」

いつでも、この言葉の繰り返しです。今思えば、何と素晴らしい先生に出会えたのだろうと、感謝しかありません。お陰で、私のデッサンはテクニックが無いのです。見ることに7割時間を費やし、残りの3割で描いたり、消したり。対象を把握する練習をしていたのです。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、ソマトトープ(小さな人型)がキーワード。特に、側頭部にあるIソマトトープは、側頭部を良く見つめ、小さな人型のイメージを描き、左親指の爪で圧痛点を見つけます。石膏デッサンをしている感覚に似ているので、私は得意です。

大学に入っても、デッサンは好きだったので、毎日のように練習していました。これが、今になって役に立っている様に思います。K先生、本当にありがとうございました❣️

山元式新頭鍼療法上級コース

今日から1週間、山元式新頭鍼療法(YNSA)の研修と出張治療のため、京都に滞在します。YNSA の上級コースは、実戦コース。臨床経験豊富な先生方の指導が、治療に生きる貴重な1日です。

研修を終えて、京都駅ビルの喫茶店で、ゆっくりipadに向かってぼんやりと言葉を並べているのですが・・・・触覚の記憶が鮮やかに蘇ってきます。

「先生、小腸(首診における小腸の位置)はどこになりますか?」

という私の質問に、T先生が、具体的な説明をしながら、心地よい押圧で教えて下さった感覚が、しっかりとカラダに染みています。この感覚は、T先生が山元敏勝先生から伝授された感覚だと思います。これが、最も大切なことだと思っています。

私の触れ方が、山元敏勝先生の触れ方に近づくことが究極の目標なんだと思います。

写真は大阪で出会ったアート。

お灸で病気知らず

朝から雨。

農家の繁忙期にもかかわらず、専業農家の方からの電話を受けました。昨日は、みかんの出荷で20kgのコンテナを300個運んだそうです。

70才代の男性患者Bさん、一見すると60才くらいに見え、しっかした体躯で肌もツルツルです。

「小さい頃は、病弱で小学校6年生までは、お灸をすえられて・・・カラダに跡ついてるでしょう?」

ベッドにうつ伏せのBさん、背中をよく見ると、背中の中央部に4~5カ所1cm程のお灸跡があります。これは直接灸で、小豆の大きさのモグサを焼き切るお灸。現在、この治療法は行われていません。鍼灸院では、米粒(あるいは半米粒大)の大きさのモグサに線香の火をつけ、その火が肌に行く手前で消します。そのため、Bさんの様な跡は付きません。

「中学生のとき、顔面マヒになって、その時に脚と背中にお灸をすえられて治ったんです・・・・それ以来、全く病気をしてないんです・・・薬なんか飲んでないです・・・昔は、病気したら、ヤイト。薬なんかなかったですからね・・・・ばあさんに連れられて◯◯町の有名なヤイトの先生とこに行ったんです。」

この話を聞いた時、四国の先人の知恵と、家族の愛情を感じました。おへんろ文化のある四国は、健脚のためのお灸が当たり前に浸透していました。Bさんはお灸の力と家族の愛情で自己免疫力を上げていき、病弱なカラダから、頑強な若々しくカラダへと変わったのです。

今の若い人々に、Bさんの様な体験をさせてあげるのは、我々鍼灸師の責任です。

いつの間にか「俺様」になってた

今回、東京山元式新頭鍼療法(YNSA)中級2セミナーに参加し、様々な気付きがありました。

①四国の松山で、患者さん以外とあまり会うことがなく鍼灸院にいるだけの生活を続けていると、いつの間にか「俺様」になっているようです。これは、セミナーの講師・加藤直哉先生が、指摘して下さいました。常に、謙虚な姿勢で治療に当たるよう、意識します。

②今回のセミナーでは、58名中、9名が医師、歯科医師と、非常に割合が増えていました。過去、私が参加したセミナーでは、医師の割合が少なく失望していたのですが、実は、医師、歯科医師の方々が10数パーセントの割合で参加されていたようです。医師と鍼灸師とが共同で治療しあえる道が生まれることを望みます。

③初めて、患者として山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療を受けました。参加されていた鍼灸師の先生にしっかりと10本ほど、頭に置鍼してもらったのですが、一本の持つパワーに驚きました。とにかく効きました!

「患者さんにしていた置鍼が、こんなに強烈だとは・・・・一本を大切にしよう!」

と、身をもって感じました。

④講師の先生方が凄い!

我々のグループを担当して下さった高橋先生はもちろんの事、私が、患者役として置鍼を受けている時、冨田先生が私の頭に、ドンピシャで爪当て。これだけで、効きました。冨田先生の治療院では、患者さんが3か月待ちというのが、良く分かりました。

そして、講師の加藤直哉先生が、素晴らしい本を出版されました。「人は死んだらどうなるのか」(三和書籍)まだ48pしか読んでいないのですが、この本を読み終わったあと、死に対する意識が全く変わるだろうと予感できます。加藤先生は、冒頭で、

生と死の狭間で、

苦しみにあえいでいた時出会ったのが、

死生学研究でした。

「人生は思い通りにならないからこそ価値がある」

「神は乗り越えられる試練しか与えない」

この研究は、私に「生きる力」を与えてくれました。

「死後は全ての痛みや苦しみから解放される」

「死後、先だった愛する人たちや守護天使が迎えに来てくれる」

「死後に出会う光は、完全な愛そのものである」

この研究は、私から私の恐怖も取り去ってくれました。

生きる力、そして死ぬ力をも与えてくれた死生学研究、

この研究をぜひ1人でも多くの人にお伝えしたい、

その思いで書いたのが本書です。

と書かれてあります。

おすすめします!

余りに正確

東京に着きました。松山JR19:20発、バスタ新宿6:59着なのですが・・・・なんと、ピッタリ6:59に着いてしまいました。

そもそも、6:59着という発想があり得ない!

これは、電話予約で、「バスタ新宿に659分着となります」と聞いていたため、しっかりと覚えてしまったのですが、余りに正確すぎて、チョット怖いです。

途中渋滞もあったので、内心『遅れるじゃろな〜』と思っていたのですが、それも計算しての、6:59着なのですね。なんちゅう国に生まれ育ったんじゃ!・・・と改めて思った次第です。

さて、10:00からお茶の水にあるソラシテイーで山元式新頭鍼療法(YNSA)の中級2セミナーに参加します。淡々と学んできます。

(東京の友に連絡して会おうかと思っていたのですが・・ラグビー観戦🏉など予定があるだろう・・・・と、思い遠慮した東京行きです)

勝手に動く

洗濯物を、たたもうと正座をした時、右膝内側にピリッと痛みが走りました。こういう時こそ、自分に鍼を刺すチャンスです。1寸5番鍼(長さ30mm直径0.25mm)を用意し、早速始めました。

右膝痛個所をしっかり確認して、そこに該当する同側の右肘の圧痛点を見つけます。

さて、鍼を刺していくのですが、ここで、私のカラダの特異性を紹介します。2001年から操体法を学び、治療の世界へ進んでいく過程で、私のカラダに変化が起こりました。

ツボに触れると、カラダが勝手に動くようになったのです。ましてや、鍼が上手くツボに当たるとそれはお可笑しな動きになります。

今回は、そんな私の特異性を忘れていて、鍼の刺入を始めました。皮膚に対して直角に鍼を軽く置き、鍼の重さだけに委ねる感じです。すると、

『あれっ?なんか鍼が勝手に下がっていく・・・・というか、筋肉がゆっくりとした動きで、鍼を 食べていく・・・・・あらら、勝手に鍼の刺さった周辺が鍼に纏(まと)わりついて・・・・・鍼が渦巻く様に勝手に動く。』

この鍼の動きに導かれる様に、カラダが勝手に動きます。

『そうか!オレは変な体質じゃった・・・これは、面白い🤣・・・カラダに任そう。』

という訳で、同じ鍼を使って、別の圧痛点にも刺しカラダの動きを引き出します。続いて3回目。同じ鍼を皮膚に軽く置き、カラダに委ねます・・・・・ところが、全く反応がありません。鍼が皮膚に乗ったまま、動きません。理由は、鍼の性能が低下したためです。新しい鍼に代えると、同様にカラダが動き始めました。

これで、使い捨ての鍼(デイスポ鍼といいます)は、3回目からは性能が落ちることが分かりました。カラダを通して学びました。

さて、右膝です・・・・大丈夫!すっかり良くなりました。何か知らんけど・・偉い‼️