問診で一工夫

 

私の施術所

現在、私は頭に鍼を刺す山元式新頭鍼療法で施術しています。この施術は、患者さんが肌を見せる必要もないので、ベッドで横に寝る必要はありません。

そのため、元々待合室だった所が、いつのまにか施術室になっていきました。玄関から入ってすぐの6畳ほどの空間が施術室です。

患者さんは、その中央部に置いている回転できる籘イスに座っていただきます。従来はそこで面頭向かって、問診をしていたのですが、問診を面頭向かってすることは、あまり良いことではありません。

向かい合うより、逃げる空間がある横向きでの問診の方が、無理のない問診に近づけます。

そこで、今回籘で出来たイスに座って、面頭向かって話さない問診がスムーズに出来ました!

血管が浮き上がる・・何故?

最近、手の血管が浮き上がり、

「一挙に年取ったんかな~~」

と、思うことがあったのですが、石原結實先生のYouTubeを見ていると、これは「夏あるある」なのが分かりました。これだけの猛暑が続いていると、カラダは体熱を作らないベクトルに傾きます。すると、機能が低下して内臓の働きは悪くなります。当然、食欲は無くなり夏バテになります。そうなると、痩せてきます。

そして、もう一つ。これだけの猛暑が続くと、血液が体表に集まって放熱を必死で行います。当然、内臓に血液があまり行かないので、内臓の機能が低下し、益々痩せてきます。この時の状態が、写真の手なのです。浮き上がった血管が凸凹の体表を作ることで、放熱の面積を拡大するのです。夏バテで痩せることで、体表面を増やして放熱効果を上げる・・・・・これは、自然の摂理なのです!

夏に血管が浮き上がるのが当たり前で、逆に浮き上がらないと、放熱しづらくなり熱がこもってしまいます・・・凄いぞ、自然の摂理!

興居島での会話

「私が幼い頃、よく咳き込んで病弱だったのね。戦前の話だけど・・・・祖母さんが、霊感の強いOさん宅に、連れて行って、ご祈祷をしてもらっていたのよ。ご祈祷が終わったら、私は仰向けになって・・・・そしたら、祈祷師のお婆さんが、煙の出てる線香を、顔の上でグルグル回すの。」

「へ~、そんなことやってたんですか。」

「そう、昔は医者も病院も少なかったから・・・・そしてね、提灯(ちょうちん)を持ったうちの祖母さんが、外に出て線香をグルグル回してお清めするのよ。」

「へ~!」

「夜遅くまで遊んでいると、そういう場面に出会すこともあって・・・・怖いのよ。」

「そりゃあ、怖いですね!」

おしまい。

水毒について3

昨日の水毒チェックテストで、「多汗、または無汗」「下痢しやすい、または便秘がち」「尿の回数が少ない、または頻尿」

と全く真逆の質問がありました。その理由を「石原医学大全」で説明されています・・・・なるほど!と納得されると思います。

『普通は「お腹が冷える」と言うと「下す」(下痢)ほうをイメージする方が多いが、冷えがひどいと、蛇が冬眠するように胃腸が思うように活動できず「出るものも出ない・出せない」ため便秘になることもある。汗や尿に関しても同様で、水毒による冷えが深刻だと「出るものも出ない・出せない」状態になる。排泄現象には体熱が必要だからだ。

本来なら「水毒」の原因である過剰な水分を捨てるために、汗や尿の量が増えて、多汗と頻尿になるはずなのだが、水毒による体の冷えが強いと代謝機能が低下し、「出るものも出ない・出せない」状態になって、「無汗」「尿の回数の減少」と全く逆の状態になる。』

水毒が溜まって冷えすぎると、機能低下を起こして活動しなくなってしまうようです。氷ついた感じですね。

水毒について2

「石原医学大全」で、水毒チェックのリストがあります。興味ある方は、チェックしてみてください!

チェックテスト~水毒の進行度

▫︎まぶたや顔がむくみやすい。(むくみ=水そのもの)

▫︎舌がぽってりとして大きい、または舌に歯型がつく。

▫︎二重顎。

▫︎やたらとの喉が渇く。

▫︎多汗、たかまたは無汗。

▫︎お腹(特におへそより下)が冷たい。

▫︎下腹部がぽっこりしている。

▫︎下痢しやすい、または便秘がち。

▫︎尿の回数が少ない、または頻尿。

▫︎足がむくみやすい。

△該当項目ゼロ=「水毒」の心配なし

  • △1~3=体に「水」が溜まりつつある
  • △4以上=「水毒」が始まっている

水毒について1

猛暑がつづく中、水分補給をマスコミでは奨励しています。ところが、「石原医学大全」の著者・石原結實先生は、下記のように述べておられます。

『西洋医学では、脳梗塞や心筋梗塞予防のため水分を積極的に摂るよう指導する。就寝前には必ず水分を摂ること。就寝中にトイレに起きたら排尿で失われた水分を補うため、コップいっぱいの水を摂ること。高齢者は喉の渇きに鈍感になっているので、日中は時間を決めて水分補給をすること等々。

しかし、「補給」について述べるばかりで、「排泄」について言及がないのは問題だ。

(中略)

水分の摂りすぎは人体に害を及ぼす。

「時間が来たから」「決められた量だから」と機械的に飲むのではなく、「喉が渇いた」と感じたとき、本能で「おいしい」と思える量を飲む事は肝要である。

(中略)

宇宙・社会現象は常に出すほうが先にくることで健常性が保たれている。”give and take “ “出入口” “出納帳”の如く。よって水分も運動、入浴、サウナなどで汗と尿を出してから飲むと健康に有益な水分となる。

運動や入浴を十分にしない人は、紅茶や生姜、紅茶など体を温め、しかも利尿作用の優れた水分を摂るべきだ。』

私も上記のことを心がけています。おかげ様で、午後3~5時ころの体温は、37℃以上あり水毒とは無縁のようです。

瀉血(しゃけつ)に関して

「非常識の医学書」で福田稔先生が、瀉血(しゃけつ)について分かりやすく説明されています。

『排毒には忘れてならないのが瀉血(しゃけつ)です。瀉血は体の汚れた血液を外部に排出させて症状の改善を求める治療法の1つです。

瀉血には皮膚や末梢血行障害を改善して、全身の血液循環をよくする作用があり、自然治癒能力を高めます。

(中略)

私なりに瀉血を考えていくと、瀉血は人工透析のようなものです。人工透析は4時間かけて、自分の血液から老廃物を取り除き、血液をきれいにして体に戻します。瀉血は治療点周辺の皮膚に小さな針を刺すことで、ほんの少量の血液を抜く安全で有効性のある小さな透析です。汚い滞った血液がわずか出るだけで、体内では新しい血液を作り始めます。』

とあります。頭に鍼を刺す山元式新頭鍼療法(YNSA)では、頭皮が少しブヨブヨしていたり、張っていたりすると、しばしば鍼を抜いた後、この瘀血が、流れ出すことがあります。もちろん、球状の血として出血することは、ほとんどの患者さんは体験されています。

「カラダが瘀血を出したがっているのかな?」

と勝手に思っています!

興居島みかん

 

興居島は、みかん栽培で有名な島です。高級ブランドで、手間ひまかけた作業を、午前中にするそうです。

「今はなあ~、先生。みかんのトゲを取りよるんよ。」

「えっ!トゲ?」

「ほうなんよ・・・・トゲは大きなってツマ楊枝くらいになるんで。みかんがそれに触れて、ちょっとでも傷ついたら、商品にならんのよ。」

「え~、そうなん・・・大変じゃな!」

と、改めてみかん農家さんの仕事の多さ、大変さを教えていただきました。そして、患者さんから様々ことを教えていただいていることに感謝しています。

冷え2

 

冷えに関して、石原結實先生の考えを続けます。

『 原因

寒さを感じると、脳や内臓など重要な部分の温度を最優先に確保しようとするため、手足の毛細血管を縮ませて表面から熱がもれるのを防ぎます。逆に温かさを感じると毛細血管を緩ませ熱を放出します。

冷えの原因は、便利になった生活環境が体温調節機能、特に皮膚の温度に対する適応能力が低下したことにあります。また、ファッション性を優先した薄着、窮屈なガードルやボディースーツなど、補整下着による締め付け、季節を問わない冷たい飲食物などの食べ過ぎ、時間優先のシャワー生活、運動不足による筋力の低下、過剰なストレスや薬の飲み過ぎによる交感神経の過度な緊張状態などつきることがありません。

解消法

適度な運動をして筋肉をつける、ぬるめのお湯にゆっくりつかる、冷たい飲み物より暖かい飲み物を(煎茶、抹茶、コーヒーは体を冷やすので、暖かい紅茶や番茶の方が良い)とる、むくみの原因になる水分をとり過ぎない、植物繊維も豊富で、体も温めてくれる根菜類を中心に取るなど、生活全般の改善が望ましいでしょう。

腹巻をするだけでもおなかの体温を下げないですむので、手足の冷えは違ってきます。普段の生活を見直して冷えの原因を取り除くことから始めてみましょう。』

冷え1

 

最近、水を大量に飲む大量の汗かきの人とか、手足がほてっている人とかに出会うことが、多くなっています。そこで、非常識の医学書で石原結實先生が書いている個所を2日にわたって抜粋します。

『手足が冷たいのが冷え性と考えられがちですが、暑がりで、手足がほてっている人の中にも意外にも冷え性の人が多いものです。

おなかを触ってみて冷たい人、汗かきの人は冷え性といっていいでしょう。手足のほてりは体内の熱が外に逃げていて、表面だけが熱いだけと思われます。

(中略)

手足がむくみやすい人も冷え性傾向があるといっていいでしょう。冷え性かどうかはお腹の冷たさ、汗の量、むくみなどで判断できます。

体温の低下が生じると、体の全細胞、臓器の代謝が悪くなります。心臓、血管系の働きも低下し血液の流れが悪くなり、まず、体表を走る静脈系の小血管の血液の流れの滞りとして現れてきます。

それが東洋医学の瘀血です。瘀血によるサインは、目の下のクマ、赤ら顔、青あざができやすい、唇が紫っぽい、歯茎の色素沈着、クモ状血管腫、手のひらが赤い、痔による出血、生理不順、不正出血、下肢静脈瘤、肩こり、めまい、動悸、息切れ、神経痛といった症状で現れます。こうした症状を放っておくと炎症や腫瘍、心筋梗塞、脳梗塞などの病気に移行する場合があります。ですから、冷えが万病のもとといわれるゆえんです。』       (つづく)