感性の鋭い患者さん

 

感覚の鋭い患者さんから学ぶことばかりです。今回の患者さんは、1日中眠くてどうしよもない状態が続いている30才代の女性患者Cさんです。昨日は、バスから降りていつの間にか道に倒れ込み寝てしまうほどでした。そのため、来院。特に生理1週間前から、ひどい眠気に襲われるそうです。Cさんは、カラダの状態を言語化することに優れているので、リアルに伝わってきます。

「(今まで眠っていたのに)起きて来た!」

Cさんの脳幹治療点(オデコの生え際中央部)に置鍼したときの一言です。脳幹は、自律神経に携(たずさ)わっている非常に重要ところ。Cさんは、眠気から覚めてきたことをいち早く感知され、目の輝きが全く違ってきました。そこで、内臓の状態を診断する首診をして、見つけた足の治療点にお灸をすることにしました。左腎、左膀胱、左子宮の治療点にお灸をすると、

「左の子宮が動いている感じがある!」

「・・・・今度は、左右の子宮が動き始めた・・・・内臓を守るために、伏せていたのが起き上がるようになってきた・・・・血色(足の)がよくなってきた。」

今度は、右足の治療点にお灸。

「内臓が暖かくなってきたので、勝手に背筋が伸びてきた・・・・首が上がる・・・・重力に勝てた!・・・・いつも足が冷えるので、靴下をはくと、逆に汗で冷えてくるので、はだしでいるんです・・・でも、手足が温くなってきた。」

と、カラダの変化を伝えていただきました。カラダが冷え気味のCさんには、足のお灸は効果的だったようです。Cさんには、しばらく続けて来院するようにお伝えしました。Cさん、良くなりますよ!

痛みの大経験者

大病や大ケガをしたことがない私にとって、痛みを実感する機会が患者さんに比べると、どうしても、少なくなります。そこで、60才代の男性患者Aさんの実体験を伺うことができました。

「先生、首から上の痛みちゅうもんは、ものすごいんよ。ここに通う以前は、雨の降る30分前に三叉神経痛が・・・・カミソリで切られるような痛みで・・・・雨が降りだすと、おさまるんじゃけど。雨の降る30分前が一番気圧が下がるんじゃろね。今は、痛みじゃのうて眠気が来るだけじゃけん、しれとらい。」

「それと、気温が36~37℃になると、やっぱり左半分の頭痛がくるんよ。群発頭痛は、また違うてうっとうしい感じなんよ。これは、酸素を吸うと治っていく。」

Aさんの場合、40~50才代にかけて5回の手術を行い、仙骨にボルト8本とチタン合金も入っているため、元々繊細なカラダがより繊細になったのだろうと推測します。この痛みに対する経験者からもっと色々学んでいきたいと思います。

頸椎3番

 

今年2月、ユニバーサルスタジオで絶叫ジェットコースターに乗り、頭痛に悩まされている40才代女性患者Bさんが、病院に行き、お薬で良くなったそうです。その時、頸椎の1個が飛び出ていると言われ気になっておられたようです。この4日間、連続で両側頭部と後頭部が痛く、おまけに目の奥にも痛みがあるそうです。前回は、お子さんを連れての来院でした。

「4才のお子さん、可愛いので女の子だと思っていたけど、男の子だったんですよね。」

「はい、そうです・・・男の子です。年中さんになるんです。」

「ボクね~、保育園の体操のおじさんしていた事があるので、年長さんと年少さんが大人と子供ほど違うのを知ってますよ、などと他愛もない話から始まりました。いつものように、合谷診から始まり、膝診、首診をして自律神経と内臓を整えました。

「今、頭痛と目の痛みはどうですか?」

「・・・・だんだん目の痛みが取れ始めて、頭の痛いのはなくなりました。」

「今回は、特別に頭痛をねらった訳ではないんですよ。自律神経と内臓を整えるだけで良くなるんです・・・面白いですね~・・・ついでに、目の治療点に2本鍼を刺しておきますね。」

で、今回は治療終了となり、あとは奥のベッドでゆっくり休んでいただきました。Bさんが気にしておられた「頸椎の1個が飛び出ている」という医師の言葉に対して、

「カラダは、60~70%水なのですから骨は、この水袋に浮いているのです。だから、骨は簡単に動んですよ・・・・特に、骨盤の歪みなんかは、すぐに元に戻ります。」

としゃべると、Bさんは驚いた表情をされたので、それから以上の説明は避けました。実際には、

『腸管膜根という小腸の根元の部分が、ストレスで縮むため、右骨盤が上がる傾向があります。すると、微妙に背骨が曲がって、特に胸椎の9番、12番、頸椎3番あたりに負荷がかかりやすくなります。お医者さんが頸椎が飛び出ているとおっしゃったのは、首の真ん中あたり(頸椎3番)じゃないでしょうか?』

と言いたかったのです。実際、首診をしていて胃の診断点に触れた時のBさんの反応からある程度の確信を得た気がします。胃の診断点は首の後ろ側中央部にあり、頸椎3番~4番位です。この診断点にBさんは、

「余り感覚がないんです。」

胃の治療点(頭頂部)に置鍼し、診断点(首の後ろ側)に触れると、

「感覚が出てきました。」

と言われたのです。これでBさんも、何かを感じとられたと思います・・・・これだけで、十分な説明だと思います。

お久しぶり 2

 

70才代の男性患者Aさんは、5年ほど前から約1年半、毎週来院されました。ところが、移動手段がなくなり来院出来なくなりました。そこで当院がそのような患者様に対して、送迎システムを考案中で、Aさんにはお試しで乗車していただき、3年半ぶりの再会となりました。

「先生、頭の鍼(山元式新頭鍼療法・YNSA)で花粉症が治りましたよ。たまに、花粉が多い時に少し出るくらいになっています。それから、右の股関節の手術を予定していたのに、やらなくてすみました。」

YNSAがお役にたったようですが、Aさんがしっかりセルフケアをされていたのも、良くなった理由です。Aさんは、非常に感性豊かな方なので、無意識のうちに頭頂部の圧痛点(特に舌咽神経と肺に効く治療点)へ爪を立てて刺激しておられたようです。この刺激で首が緩む感覚を感じられたようです。今回は、治療中置鍼した個所に置鍼したままで軽く指を置く治療を試みてみました。

「OKグーグル、タイマー3分お願いします。」

「はい3分ですね、ではスタート!」

しばらくすると、

「・・・意識がしっかりあるんだけれど、眠くなる・・・・」

と、この治療の典型的な症例に一瞬で入られました。その感覚を言葉でうまく表現されるので、感心するばかりでした。治療家はAさんのような患者さんから、多くの学びをいただくのです。送迎システムをしっかりして、これからもAさんの意見をたくさんいただけるようにします!

手と足

「先生、今日時間あります。」

「あああ、お久しぶりです、Bさん。はい、大丈夫です・・・8時30分(午後)にお越しください。」

Bさんは、3ヶ月ぶりの来院となります。70才代の女性患者Bさんには、3ヶ月前、左腕のシビレがいくら治療しても治らないため、

「Bさん、申し訳ありません・・・私の力の限界です・・・これだけやっても治らないので、他の治療所に行って診てもらった方がいいと思います。」

と言ったため、もう来院されることはないと思っていたのです。

「先生、あれから仕事場の部署替えがあって、別の仕事を始めたんよ・・・・そしたら、シビレがないなった・・・・やっぱりストレス・・・先生、ストレスは怖いよ。」

「えええ・・・そうなんじゃ、力の限界じゃ言うて、あきらめとったのに・・・ストレスか・・・」

改めてストレスのカラダに及ぼす影響力を知ることができました。今回のBさんは4日前の右手打撲の治療で来院されました。この治療で一番効果があったのは、てい鍼という長さ6.5cmの銀で出来た押圧用の鍼でした。Bさんの右手首周辺が、硬直しているのが、見ても触っても分かります。

「Bさん、手のどこが痛い?」

「ここ、(右手のひらの手首の1点)。」

「ということは、ここじゃね・・・ここら辺りで痛いとこない?」

と、右手首に対応する足首の最大圧痛点を探して、てい鍼で押圧。

「痛い、痛い・・・先生、痛すぎ!」

こんな会話をしばらく続け、

「Bさん、今、手どうなっとる?」

「・・・・緩んどる・・・」

「そうじゃろ!・・・・見た感じでも、分かるね。」

手と足は相関関係で、同じ個所に必ず痛みがあります。直接患部を狙うのではなく、このやり方で治療するのは、非常に安全なのです。参考にしてみてください。

指の鍼 2

 

 

(絵と内容は関係ありません)

昨日の「指の鍼」の患者さんに好評だった頭に鍼を刺す代わりに指先を触れるだけの「指の鍼」。いつもは、足にお灸をしている80才代の女性患者Aさんに、

「いつも通りのお灸でもいいし、ベッドでゆっくりしながら軽く触れる治療もできますよ。」

「あら、懐かしい・・・・ベッドでゆっくりするの・・・・先生、今日はそれでお願いします。」

(私の師匠・加藤直哉先生がよしりんと対談されています)

ということで、今回はベッドでゆっくりフォークソングを聴きながらの治療となりました。このフォークソングのステーション、どういう訳か歌謡曲が多く、しかも石原裕次郎が何度も流れてきます。それがAさんには、ピッタリハマったようです。

「私、裕ちゃん大好きなの!」

もうこれで、治療の1/4はできた様な気がします。いつものように、合谷診(親指と人差し指の間の触診)から始めます。

合谷診:左(左側を診ます)

膝診:頸椎#3、#2、#1、胸椎#9、#10、#12、腰椎#4、#5、#6、大脳

首診:右腎、膀胱、肝、胆、大腸、小腸

:左心、三焦、胃、脾

そのあと、治療院の奥にあるベッドで休んでもらいます。ベッドの上のアメジスト(紫水晶)を敷き詰めたマットを45℃にしているので、非常に気持ちがいいはずです。膝診で左胸椎#9~10の圧痛点の治療点は、左眉の上にあります。そこに軽く触れるだけの操法です。

「OKグーグル、タイマー2分30秒お願いします。」

「はい、2分30秒ですね。用意スタート!」

この操法の治療点を変えながら合計8回。Aさんは大好きな石原裕次郎の歌を聴きながら、診断点が徐々に緩んでくるのが、すっかり気に入ったようです。

「先生、夢の中にいるようよ!・・・腰も痛くなくなった・・・・先生、このマットの電気代、別に払おうか?」

などと、次々と言葉が出てきます。そして、最後に、

「先生、次回の治療もこれでお願いします。」

という言葉を残して帰られました。山元式新頭鍼療法(YNSA)と操体法の融合は、人気が出そうです。

指の鍼

(絵と内容は関係ありません)

[『4年前から通院されている60才代の女性患者Cさん。4年前は右股関節が痛くて、夜中眠れない日々が続きましたが、半年の治療で股関節の痛みはなくなりました。そして、3年間は週に一回のペース、最近は2週間に1回のペースで通院され体調管理をされています。Cさんには、頭の鍼、足の灸、操体法など様々な治療法を行っています。前回は操体法のみの治療で調子が良かったので、今回は操体法と山元式新頭鍼療法(YNSA)の新しい組み合わせを行なってみました。』

という書き出しで、操体法とYNSAの融合した治療法をCさんにおこなったのですが、その後の経過が良く、股関節や膝の痛みはなかったそうです。ただ、寒い日が続くと膝の冷たさを感じることがあるそうです。そこで、今回も前回と同じ治療法を行うことにしました。]

(私の師匠・加藤直哉先生がよしりんと対談されています)

という書き出しで2週間前に書いた症例の第三弾です。結論からいえば、Cさんはこの治療法が一番あっているということです(ご本人がこの治療法を望んでおられます)。Cさんには、今後ともこの治療法をベースに行っていきます。ある程度実績を上げていけば、ほかの患者にも対応できると思います。

具体的には、治療点に鍼を刺す代わりに、治療点に中指を軽く触れるだけの操法を行います。今のところ2分30秒を目安でしていますが、4分、5分と時間をかえることもあります。患者さんは、ベッドでゆっくり仰向けになってもらうため、途中で眠ることもあります。眠りながら治療できるならば最高ですよね。

合谷診:左(左側を診る)

膝診: 左頸椎#5、#6、胸椎#10、#11、#12、腰椎#4、大脳、脳幹、

頸椎、大脳の治療点に2分30秒触れると、それぞれの診断点がゆるみ、それ以外の診断点もゆるむ

首診:左腎、膀胱、肝、胆、心包、大腸、胃、小腸、肺

:右大腸、三焦、胃、脾、肺

上記うち、左腎、左膀胱の治療点に2分30秒ふれると、それぞれの診断点がゆるむ、左胃の治療点に触れると、すぐに胃が動く。

これで自律神経、内臓を整いました。その後、左膝の痛みと右股関節の痛みを、見つけた治療点に軽く触れる操法で取っていきました。かなり効果的なので、常連の患者さんでこの方法が向いている方には、やってみようと思いました。

積み木療法

(私の師匠・加藤直哉先生がよしりんと対談されています)

当院で治療している間は、お腹の痛みがなくなるのですが、お家に帰るとお腹の痛みが再発するという80才代の女性患者Bさん。ところが、楽しい作業をしている間は、お腹の痛みはありません。Bさんにとっての楽しい作業は牛乳パックを小物入れに作り変えることです。まず、カッターナイフで牛乳パックを切って原型を作り、きれいな千代紙を貼って完成。単純そうな作業ですが、段取りを考え、きれいに仕上げるにはかなり頭を使います。ちょうど、Bさんにとってやりがいになる作業なのです。もちろん、その時にはお腹の痛みを感じることはありません。ところが、毎日牛乳パックを手に入れることはできません。

 

「牛乳パックがないと、作業できないんですね・・・・・それは、困った・・・・そしたら、積み木で遊んでみませんか?」

昨年6月に、日仏文化交流展に参加し、萬翠荘(ばんすいそう)というところで積み木作品を出品。その時に使った積み木がたくさんあるので、小さな積み木を治療室に持ってきました。そこで、ある程度積み上げて、Bさんに1個手渡すと、ちゅうちょなく積み上げてくれました。

「面白い!」

子どものような笑顔を見た時、「これは、いける!」と感じました。そこでいつものように治療を始め、5本置鍼してあとは、ベッドでゆっくり30分過ごしていただきました。付き添いの娘さんには、私が30才の時、精神科の病院で芸術療法家として働き、積み木を芸術療法に取り入れていたことの説明をしました。また、使用しているクスノキは、「元々クスリの木が語源の触れてもエネルギーをもらえる木ですから、大丈夫です。」と納得していただき、2袋に分けて差し上げることにしました。

Bさんのひ孫さんが、4才と2才。一緒に遊べるといいのですが・・・・次回、そのようすを伺うつもりです。

初めての患者さん

(上記の絵と内容は関係ありません)

70才代の女性患者Aさん、10年前の雨の日に、ペットボトルを踏み転んでしまいました。その時、右臀部を強く打撲し3日間寝込みました。その古傷があるためなのか、昨年暮れから右大腿部の外側に痛みがあります。Aさんは30年前に腰のヘルニアを金鍼を埋め込む治療法で、腰痛を治した経験があるため、鍼に関してはいい印象があります。

私の師匠・加藤直哉先生がよしりんと対談されています。

今回、予約なしで突然の来院でしたが、治療をすることができました。ただ、頭に鍼を刺す治療であることを知らないで来られたため、すこし後悔されている素ぶりが感じられます。こう言う時は、最初の1本で診断点の痛みをとることが大切になります。

合谷診:左(左側を診ます)

膝診:左大脳(0)

上腕診:左頸椎(1)、左腰椎(1)

首診:左腎(1)、左大腸(0)、左三焦(1)、右腎(1)、右三焦(1)

(   )内置鍼数

上腕の外側にある圧痛点(頸椎)を確かめて、オデコの圧痛点(A点)に置鍼。

「ここ(上腕外側)の痛み・・・・どうですか?」

「・・・・痛くありません。」

続いて、上腕の内側にある圧痛点(腰椎)を確かめて、耳の圧痛点(D点)に置鍼。

「ここ(上腕内側)の痛み・・・・どうですか?」

「・・・・痛くありません。」

これで、信用していただけたようです。こうなると、治療はスムーズに進みます。上記の自律神経、内臓の調整治療だけで、ほぼ大腿部の痛みはなくなりました。デルマトーム(皮膚分節)でみるとL4(腰椎4番)の治療点に置鍼すると、大腿部外側の痛みがなくなるはず・・・置鍼しました。

「Aさん、太ももの痛みはどうですか?」

「痛くありません・・・・けど、ここ(腰中央部)に痛みがあります。」

「・・・・そこは、デルマトームで、L2(腰椎2番)かな・・・・これで、どうですか?」

「・・・・・痛くありません。」

これで、終了してもいいのですが、念のためトルコの先生から教わった治療点に置鍼して終了となりました。あとは、30分間ゆっくりしていただくのですが、Aさんにとって初めての頭の鍼なので、山元式新頭鍼療法(YNSA)のYoutubeを見ていただいて、理解を深めていただきました。少しずつYNSAの素晴らしさを広めていきます。

指先の鍼

(この絵と治療内容は関係ありません・・・最近、分かりやすくYNSAを紹介したいので、イラストにしています)

月に1回のペースで来院される70才代の男性患者Cさん、最近は操体法のみの治療が多くなっています。今回もベッドに移動していただき、骨盤調整から始めることにしました。来院されるほぼ全ての患者さんは、右脚が縮んで左脚が長くなっています。第一腰椎の左から仙骨(お尻にある平たい骨)の右にかけて腸管膜根(ちょうかんまっこん)という小腸の根元があるのですが、これがストレスで縮み上がるため、右骨盤の位置と左骨盤の位置に差ができるのです。

「やはり、右脚のほうが左脚より1.5cmほど短いですね・・・・右脚を軽く引っ張りますね・・・左のつま先を軽く上げて、カカトをゆっくり押し込んでください・・・・決して力まないで・・・」

などと、言葉で誘導しながら操体法は始まります。1回の操法で骨盤は整いました。今度は両手のひらで正三角形を作り、その上に仙骨を置きます。両膝を立ててゆっくり倒してもらいます。これで気持ちのいいポジションを味わうという操法です。Cさんは、右手にお尻の圧力がかかったので、ゆっくり思い出したように、

「そういえば・・・仕事していて右手の人差し指と薬指が痛うて・・・まっすぐにならんのです。」

「・・・それは、頸椎7番・・・・Cさん、ここらあたり(右耳の下)に痛いとこありませんか?」

「・・・・そこが痛いです。」

「そしたら、OKグーグルタイマー3分お願いします。」

「タイマー3分ですね・・・ヨーイスタート。」

私はCさんの教えてくれた圧痛点に中指を軽く当てるだけの操法を始めました。YNSA(山元式新頭鍼療法)では、この圧痛点に鍼を刺すのですが、指先を触れるだけでも効果があります。

「右の中指と薬指はどうですか?」

「・・・・・あれっ、痛ない・・・まっすぐになってますね。」

と効果がありました。念のため、オデコの中央部にあるA点と右耳下の治療点にもう一度、指先を当て3分間の操法を行いました。そして、その2か所にパイオネックス(円皮鍼)を貼って治療終了です。あとは、Cさんの好きな足指をもむ操法を30分して終了。坂本冬美の曲を聴きながら、爆睡のCさんですが、この治療法は全ての患者さんにも出来るので、鍼灸が嫌い、怖いと思っておられる方はお勧めです。