強い生命力と強い意志
先日、50才代の男性患者Cさんから、嬉しいメールをいただきました。ちょうど4ヶ月前に悪戦苦闘の治療をしたCさんは、高校時代は野球、大学時代はラグビーをしていたスポーツマンで、ガッチリした体躯の方です。
「佐伯先生、ご無沙汰しております。今日、雪の愛宕山に登ってきたのですが、いつも下山の際に痛くなる膝が、施術により、今回は痛くなりませんでした。不思議なくらいです。ありがとうございました。」
本当に嬉しいメール、ありがたいです。
しかし、あの時の治療は全く上手くいかなかったのです。にもかかわらず、4ヶ月持っている・・・?
何が効いたのかよく分かりませんが、4ヶ月前の治療を思い出してみます。
Cさんは、ラグビーでタックルをされた際、左膝半月板損傷。この古傷が痛み始めました。また、左下肢全体に張りと痛みもあります。
そこで、2つの見方による治療を行いました。
1つは、天城流。天城流では、膝痛は下肢全体の筋膜の絡(から)みをほぐす事に重点を置いています。特に、太もも、足ウラ内側の筋膜は重要です。
この2カ所に鍼とお灸をしっかりしますが、なかなか良くなりません。
ガッチリとした体躯なので、太ももの圧痛点に鍼を刺すのですが・・・
足ウラ内側にお灸を3~5壮するのですが・・・
そこで、2つ目。左膝の対角の右肘に14cmのステイック状の鍼でほぐします。
しかし、これもうまくいきません。
結局は、こんな状態で治療は終了しました。とても、気になっていたのですが・・・
「佐伯先生、昨日はありがとうございました。昨日の脚の痛みは全くなくなり、膝も軽くなったようです。」
というメールが届きました。
「えっ?良くなったんだ❣️」って言うのが、正直な思いでした。
それから、4ヶ月経っても、痛みがぶり返すこともなく、下山道でも膝痛が出なかった。
これは、私の技術というより、Cさんの生命力の強さと、治りたいという強い意志がこの様な結果を招いたものと思います。