70才代の女性患者Aさん。とても70才代には見えません。時間があればフィットネスクラブで、カラダを鍛えておられるので、筋肉もしっかりしています。今日は、肩コリと前腕に痛みがあるそうです。
合谷診(人差し指と親指の間の触診)、上腕診(肘内側の横紋の触診)では、全て左に圧痛点があります。そして、それぞれに対応する個所に置鍼すると、1本の置鍼で、全てゆるんでしまいます。カラダを鍛えていると、反応が良いようです。次に、首診を行いますが、こちらも左側に圧痛点が多いようです。特に痛みを感じたのは、腎、膀胱の内蔵点。そこでひだり側頭部の腎治療点に3本、膀胱治療点に1本置鍼すると、首2カ所の圧痛点はほぼ無くなりました。
すると、腎治療点と膀胱治療点の影響でしょう、胆、心包という内蔵点もゆるんでいます。
ここで、加藤直哉先生が作られたテキストの、
「主訴、疾患にかかわらず、必ず基礎治療として自律神経を改善させるために、背椎・脳・腎を最優先治療として行う。」
という意味が分かってきました。
腎は、他の内蔵点にも影響を与えるのです。
Aさんには、肩コリ治療で、よくヤンキーのお兄ちゃんが剃りをいれている個所付近の圧痛点に置鍼をします。
「あらっ、軽くなったみたい❗️」
後は、肩甲骨と肘ウラの圧痛点に鍼を刺して抜き、治療は終了となりました。
改めて、腎の重要性を感じることが出来ました。Aさんに感謝です。