お灸で病気知らず

朝から雨。

農家の繁忙期にもかかわらず、専業農家の方からの電話を受けました。昨日は、みかんの出荷で20kgのコンテナを300個運んだそうです。

70才代の男性患者Bさん、一見すると60才くらいに見え、しっかした体躯で肌もツルツルです。

「小さい頃は、病弱で小学校6年生までは、お灸をすえられて・・・カラダに跡ついてるでしょう?」

ベッドにうつ伏せのBさん、背中をよく見ると、背中の中央部に4~5カ所1cm程のお灸跡があります。これは直接灸で、小豆の大きさのモグサを焼き切るお灸。現在、この治療法は行われていません。鍼灸院では、米粒(あるいは半米粒大)の大きさのモグサに線香の火をつけ、その火が肌に行く手前で消します。そのため、Bさんの様な跡は付きません。

「中学生のとき、顔面マヒになって、その時に脚と背中にお灸をすえられて治ったんです・・・・それ以来、全く病気をしてないんです・・・薬なんか飲んでないです・・・昔は、病気したら、ヤイト。薬なんかなかったですからね・・・・ばあさんに連れられて◯◯町の有名なヤイトの先生とこに行ったんです。」

この話を聞いた時、四国の先人の知恵と、家族の愛情を感じました。おへんろ文化のある四国は、健脚のためのお灸が当たり前に浸透していました。Bさんはお灸の力と家族の愛情で自己免疫力を上げていき、病弱なカラダから、頑強な若々しくカラダへと変わったのです。

今の若い人々に、Bさんの様な体験をさせてあげるのは、我々鍼灸師の責任です。