置鍼6本

1年くらい前から、左膝痛の70才代女性患者Aさん。階段の上りでは、手すりをしっかり持って綱引きのようにしないと、上れません。1か月ほど前から週1~2回のペースで来院され、今回が5回目です。1回目の治療で、左膝の痛みが無くなり、順調に回復しています。ただし、左膝痛は完全に良くなったのではなく膝やその周辺に痛みが少し残っています。今日は、左のお尻も痛いそうです。

「今日は、ここ(左太ももの内側)が痛い・・・・」

「・・・そしたら、操体法をしましょうか?」

奥のベッドに移動し、仰向けになってもらいます。ここで約15分間動きと皮膚に触れる操体法。これで、痛みは80%は取れました。Aさんには、1人で行う操体法をしっかり指導。Aさんは毎日やるそうです。そして、これから鍼治療。

合谷診(人差し指と親指の間の触診)左に圧痛点:左側から治療を始めます。

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

左:頸椎(1)、腰椎(0)、大脳(0)

右:なし

3つの圧痛点で一番痛い左頸椎の診断点(左肘外側)を、しっかり押圧し、オデコ中央部の生え際にある治療点を親指の爪を当て押圧。左頸椎の診断点の痛みがなくなるのを確認して、治療点に置鍼。この1本で、腰椎と大脳の診断点の圧痛もなくなりました。これで、自律神経が整いました。

次に首診で内臓の状態を診ます。

首診

左:腎(0)、膀胱(0)、脾(1)、小腸(0)

右:なし

首診で一番痛い脾診断点を押圧し、左側頭部の脾治療点に1本置鍼。この1本でその他の診断点の圧痛も消えました。

その他、Aさんは目の疾患に対応する鍼3本と、左膝対応に1本。合計6本で終了しました。少しずつですが、本数が少なくなって来始めました。