軽トラで来院

半年前から、膝に痛みを感じていた70才代の女性患者Aさん。痛い膝をかばおうとすると、反対の膝が痛くなり、それをかばおうとすると、また反対の膝も悪くなっていく・・・・・そしてついに、両膝が動かなくなり車イスでこられたのに、3回目の治療日は、ご自身が軽トラを運転して1人で来られました。

「先生、きのう家の周りを軽トラで一周して、みんなに見てもろて、大丈夫じゃという事になって、運転して来たんよ。」

「それは、凄い!大したもんじゃ!」

前回は、杖2本で来られたのに、今回は杖が1本になっています。徐々に回復しているようです。

合谷診(人差し指と親指の間の触診):右(右側から治療をします)

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

右:頸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

(  )内の数字は、診断点の圧痛がなくなった時の治療点への置鍼数。脳幹は、他の置鍼の影響で圧痛点がなくなりました。これで自律神経が整いました。

首診

右:腎(1)、肝(0)、胆(0)、心包(心臓周辺)(0)、心(1)、脾(0)、小腸(0)

首診を行った中で、一番痛い腎診断点を押圧し、右側頭部の腎治療点を見つけ、爪で押圧。首の押圧している腎診断点の圧痛がなくなるのを確認して、腎治療点にゆっくりと置鍼。これで、他の診断点の圧痛もずいぶんなくなっています。次に心(心臓)の診断点の圧痛が気になります。腎治療点と同様に、右側頭部の心治療点に治療すると、首全体が柔らかくなり内臓が整いました。

これから両膝の治療となります。Aさんは右側頭部のG点という膝治療点に4本置鍼し、右オデコの上部のH点に1本置鍼。最後に、右側頭部のIソマトトープ(小さな人型の投影)の膝に1本置鍼で終了しました。

「先生、膝がずいぶん軽なった!」

と、両膝を高く上げて足踏みができました。徐々に回復しているようです。