表裏一体じゃけん

「3日後に予約入れとったけど、腰をやったんで、今日診てくれんじゃろか?」

「・・・んとね・・・8時30分からじゃったら、大丈夫じゃわい。」

「そしたら、それでお願いします。」

高校の同級生で、2週間に1度のペースで来院されている60才代の男性患者Bさんからの電話でした。仕事を終えて素麺(そうめん)のお土産を持って、夜に来られました(ありがとうございます😊)

「振りむいた時に、ここ(右腰部)が痛なって・・・」

「ありゃりゃ、それは大変じゃ・・・・」

と、痛い個所をチェックし、いつものように合谷診(人差し指と親指の間の触診)から始めます。

合谷診:左(左側から治療を始めます)

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

左:脳幹(1)

右:胸椎(1)

Bさんの痛みは腰椎と胸椎の境目くらいだったので、右腰椎の診断点には圧痛がなく、右胸椎に圧痛がありました。右胸椎の治療点は、右眉毛の上にあります。しっかり圧痛点を見つけ1本置鍼。これで、右肘の治療点の痛みは無くなりました。

「これで、腰どうなっとる?・・・・ちょっと、腰動かしてみてください。」

「・・・・ちょっと変わった・・・けど、まだ痛い。」

「うん、分かった・・・そしたら、内臓を診ますね。」

首診

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(0)、胆(1)、心(0)、大腸(0)、脾(0)、小腸(0)

右:腎(0)、心包(0)、心(1)、脾(0)

首の診断点で一番痛いのは、左の膀胱診断点でした。Bさんは毎日2回前立腺肥大の薬を飲んでいます。やはり、膀胱診断点が反応するようです。膀胱の治療点はコメカミにありますので、ゆっくり置鍼。

「痛っっっった、痛い!」

もの凄い反応です。鍼を刺入しながら「申し訳ない・・・けど、効いてるよ・・・大丈夫」などと思っています。

「これで、腰どうですか?」

「・・・・・あれ?良うなっとる・・・・」

「良かった、良かった!」

その後も上記の首診の(1)と記している治療点に置鍼すると、痛みが軽減しました。

「腰が痛いのに、何で内臓を良うしたら痛みが取れるん?」

「それは・・・・表裏一体じゃけん・・・・つながっとるけんな・・・」

高校生の会話です。まあそうゆうことです。後は腰ねらいで、耳周辺に2本置鍼して終了。

「治療の前の痛みが10、全く痛みがないのが0としたら、今は?」

「・・・・そうじゃね・・2」

かなり良くなったようです。