右手甲は右足甲で治す

昨日、治療を終了した80才代の女性患者Aさんが、

「あらっ・・・・先生、右の手の甲が痛い!」

「エッッ、来た時は痛くなかったんでしょう?」

「そうなの・・・・転んだ時、左手だけでなくて、右手も打っていたんだと思います。そして、今頃になって痛みが出てきたんだわ・・・・」

10日ほど前に転んでオデコと左手を打撲したAさん、急に右手の痛みが出てきました。そこで翌日の今日、右手治療のため来院。

「昨日、全体のバランスを取ったので、今日は右手だけ狙いますね。」

という事で、右足のヒラメ筋の圧痛点を探します。左内踝(うちくるぶし)から指4本~5本目位上の圧痛点・・・ここは、三陰交という逆子を元に戻したり生理不順を治したりするツボの周辺です。ここに2~3カ所鍼を刺し持った指を上下に動かします。これは、雀啄(じゃくたく)という手法。スズメがエサ食べては、上を見、食べては上を見る様な仕草に似ているところからのネーミングです。

「右手どうですか?」

「ちょっと、良くなったみたい。」

3本ほど刺しっぱなしにします。次に側頭部のIソマトトープ(小さな人型の投影)の手に当たる個所に1本置鍼。後は、右オデコにある手に当たる個所に1本置鍼。

「これで、どうですか?」

「あれ・・・なんか、痛くなくなった・・・・触ると、まだゴワゴワしてるけど・・・でも、よく触っていくと、痛いところがある」

とAさんが右手の甲の痛いところを探っている場所を見ながら、Aさんの右足の甲で、右手に対応する個所に置鍼。これが効きました。Aさんの右手甲の痛みはほぼ無くなりました。今回はこれで終了。山元式新頭鍼療法(YNSA)は本当に良く効きます。