20才代の男性患者Bさん、2週間前から腰痛で通院され5回目の治療となります。山元式新頭鍼療法(YNSA)の治り方は、良くなって、少し後戻りし、再び良くなって、また少し後戻りを繰り返しながら、完治に向かうというのが一般的だと思います。Bさんの場合、初診で来られた時の痛みが10で全く痛みがないのが0だと、本日の腰の痛みは3~5くらいだそうです。
Bさんに17本頭の置鍼を行い、今回も前回同様に、ベッドでうつ伏せになってもらい、肩甲骨の治療を始めることにしました。最近は、「肩甲骨周辺の重要なツボ(経穴)に置鍼し、腰痛を治す」を行っています。どうも、これが効いているようでBさん、
「肩甲骨に貼っていただいた鍼(パイオネックスという0.6mmの円皮鍼)が効いているように思います。」
と、素直な感想を喋ってくれました。
「・・・そうですか、そうしたら、この上から指先で触れるだけの治療をしましょう。」
と、当初予定していた鍼とお灸を変更することにしました。鍼灸師になる以前、操体法の指先で触れるだけの治療をしていました。今回は、皮膚に貼ったパイオネックスの上に指先を軽く触れるだけの治療を15分ほど行いました。
「・・・・・先生、なんかカラダが緩んでくるんですが、これって良いんですか?」
「良いですね!緩んでくるなんて最高です、ゆっくりその感じを味わってくださいね。」
ゆっくりしてもらった後、足裏やくるぶしにお灸をして終了となりました。
「不思議な体験をしました・・・・」
「そうでしょう、脳と皮膚は、元々外胚葉という受精卵で同じ場所から分裂したものなので、繋がりが強いんです。皮膚に軽い刺激を与えるだけで、脳が反応し治癒へと向かうんです。人によっては、無意識の動きが出たり、光や色が見えたりして良くなって行くんです。」
などと話しながら、今回は痛みが「2」となり終了しました。Bさんは、熱心なので、今週もう一度来院されます・・・・先が見えてきました!