肩痛

高校バレー部の主力選手B君、1カ月前に右肩が痛くなり、3週間練習を休みました。そして、1週間前から練習を開始したのですが、再び痛くなり来院となりました。

「まず、膝の圧痛点を見つけて、それを取ることで自律神経が整うんよ・・・・そのあと、足首の圧痛点を見つけて痛みを取って、内臓を整えてから、肩の痛みの治療をします・・・・それでいい?」

「はい。」

ということで、B君の圧痛点を探したのですが、さすが元気な高校生、あまり圧痛点がありません。結局4本の置鍼で終了しました。

「そしたら、これから痛い右肩の治療になるよ・・・・ここ痛い?」

「痛いっす!」

B治療点というオデコの中央部生え際にある個所に置鍼をします。

「どう・・・・肩動かしてみて?」

「・・・・・痛くない・・・・・ちょっと引っかかりがあるだけ・・・・」

「そしたら・・・・ここ(C治療点というヤンキーが剃り込みを入れる個所あたり)は、どう?」

「痛いっす!」

「・・・・・・・・どう?」

「・・・・・・・えっっっ全然痛くない!・・・・・・痛くない!」

同伴されていたお父様も、びっくりされていました。

「◯◯君、膝痛いって言っとたろ・・・紹介したらええ・・・」

と本当にありがたい言葉をいただきました・・・ただ、鍼(はり)に関しては、一般的に痛い、怖い、ウサンくさいというイメージがあるようです・・・・まだまだ普及出来ていません・・残念。

自力自療

今日は、左腕を折り曲げた状態からゆっくり肘を横に上げると、痛みがありました。なかなかカラダの痛みがない私にとって、「自力自療」のいいチャンスです。そこで、早速仰向きになり、オデコの生え際中央部付近にあるB治療点に左親指の爪をたて、左肘を右手で支えて、ゆっくりします。

私のカラダは、痛点に刺激を与えると、勝手に動き始めます。これは、操体法を学び始めてから、1~2年してカラダが身につけたようです。鍼灸学校附属鍼灸院で研修生だったころ、仲間の研修生に面白がられていました。今回は、やけに腰中央部にある仙骨を軸として上下に細かく動きました。4~5分間で、ある程度治まったので休憩。今度はB治療点よりやや外側のC治療点に左親指の爪をたてます。すると、再び同じような動きが出てきました。やはり、4~5分間で治まりました。

左腕を折り曲げた状態から横に肘を上げると、痛みはありません。なぜ、腰中央部のゆすりの動きが生まれきたのか・・・・上肢=下肢という関係が山元式新頭鍼療法(YNSA)ではありますが、上肢の根元が肩で、下肢の根元が腰だからでしょう。

しかし、真上に手を上げると肩(三角筋前部繊維)に痛みが残ります。そこで、股関節あたりの圧痛点を探して、軽く指で触れるだけの操法。何となく全身が暖かくなってきました。次に、左耳のIソマトトープの肩に当たるところの圧痛点に左親指の爪を当てると、なぜか首が無意識の動きを始めました。

多分、これは後頭部のD治療点という腰に対応する個所への働きがけだと思います。

腰=肩甲骨という山元式新頭鍼療法(YNSA)で理解来ます。その後、動きの操法を試みたのですが、これが効いたようです。これは左肩を上にして横向きになり、左手で左足首を持ち左股関節を伸展。右親指で左後頭部を押圧すると、気持ちいい・・・・・これで、ほとんど左肩の圧痛点がなくなりました。

これで、YouTube ができます!

デザイン日

本日は、久しぶりに患者さん0の日。

こういう時は、友人の患者さんから頼まれた「レモン箱」のデザイン制作がいいようです。

柑橘王国の愛媛は、レモンの産地としても広島に次いで全国2位です。あまり知られていないのですが、キュウイは全国収穫量割合は26%あり、全国1位です。その他に栗は全国3位、ビワは5位とみかん以外でも果実は良く育つのです。

温州みかんに関しては、和歌山県の方が生産量は多いのですが、「紅まどんな」や「甘平」といった甘く高級なみかんを簡単にスーパーマーケットで買うことが出来ます。

私が住んでいる所は、海に近く日当たりが良いので、みかん農家の方が比較的多いようです。患者さんから時々いただくみかんは、美味しいのです!

愛媛は、住むには良いとことです!

若返り

 

膝診、足首診のきっかけを作って下さった90才代の男性患者Aさんが、雨の中来院。初診からの5カ月間、首診、上腕診では圧痛点を探せなかったので、Aさんはご自身のカラダの変化を実感出来ないでいたようです。ところが1カ月前から、膝診、足首診をした後、置鍼し圧痛点がなくなる経験をされると、カラダが変化している喜びを感じられるようです。そのような治療を1カ月に4回行えたので、今日は、全く介助なしで待合室から奥のベッドまで歩けました。

膝診と上腕診とは、下肢と上肢の差があるとはいえ、構造が全く同じな上、山元式新頭鍼療法(YNSA)では、膝=肘として治療しているので、膝診があるのは全く不思議ではありません。ところが、足首診は首診があるのだったら、足首診があってもいいと勝手に思い込んで、自分のカラダを通して見つけたもので、いささか不安があったのですが、ほぼ間違いないと思います。もう少し継続検証をしてみます。

足の合谷診(第一中足骨と第二中足骨の間の触診):左→左側から始める

膝診(膝窩横紋周辺の触診)

左:頸椎(1)、胸椎(#2、#12→#2の置鍼で#12圧痛消失)、胸椎(0)、大脳(0)、小脳(1)

足首診:腎(1)、膀胱(1)、肝(0)、胆(0)、心包(1)、三焦=消化器(0)、脾(少)、小腸(少)、肺(少)

(0)は、他に刺鍼した影響で圧痛消失。(1)は、1本の置鍼で圧痛消失。(少)は、他に刺鍼した影響で圧痛が少なくなる。

雨の中、娘さんが車でお迎えにこられ、

「先生、だんだん元気なってきて、若返っているんでです。」

とニッコリされました・・・・・嬉しい限りです。

YouTube (腰痛第二弾)

YouTube (腰痛第二弾)

今日は、腰痛第二弾のYouTube を作りました。なるべく、簡単に分かりやすく6分48秒にまとめました。このYouTube を作るきっかけとなったのは、今朝9:00からの60才代の女性患者Aさんの治療です。

「先生、今日は右股間あたりが痛いんよ・・・どこっと、特定できんのじゃけど・・・痛いんよ。」

「・・・・そしたら、操体法で今日は、行こうか?」

ということになり、色々と始めたのですが、特に良く効いたのが、陶石(粘土を球形にして焼いた石)をベッドに置き、腰ではなく右肩甲骨の圧痛点に当て、ゆっくりと体重をかけていく操法でした。

「先生、よう効く・・・これじゃったら、私一人で、出来らい。」

結果、Aさんの右股間痛がなくなりました。もう一度書きます、私が指導したのは、陶石を腰の右側に置いたのではなく、右肩甲骨の下に置いたのです。その理由をYouTube で、説明しています。興味ある方は、ご覧ください。

寝ながら出来る腰痛改善です。

 

近藤等則さん逝く

即興トランペッター、近藤等則さんが71才で亡くなりました。1980年にニューヨークのブルックリンミュージアムアートスクールに通っていたころ、

「近藤等則さんって、知ってる?あなた、愛媛出身でしょ・・・あなたに、似てるのよ。」

などと言われていた時がありました。ニューヨークにいる頃は、近藤等則さんのウワサ話をあちこちで聞いていたのですが、一度もお会いする事なく時は過ぎ、つくば市の大学横にある、ライブハウス「アクアク」での演奏で初めてお会いできました。その颯爽(さっそう)とした、そして挑発的なライブに一気引き込まれました。

「すっごい、男前(イケメンという言葉は、まだありませんでした)!オレなんかと、全然似てない。」

と思ったものです。打ち上げの時も、仲間と共に近藤さんを囲んで楽しく過ごしました。あの時、一つだけお伺いする事が出来なかった事があったのが、今となっては・・・・・まあ~いい思い出です。

青春の1ページを飾っていただいたヒーローが、また1人この世を去って行かれました・・・・

心よりご冥福をお祈りいたします。

YouTube 制作

今回は、12脳神経のうちの、第9番目の脳神経の治療点を紹介しました。9番脳神経は、舌咽神経といい、舌の後ろ1/3の感覚、味覚神経と咽頭筋の嚥下(えんげ=飲み込み)運動、耳下腺の副交感神経に働きかけています。しかも、この治療点が肺の治療点にもなります。ですから、ノド痛、咳止めなどに有効です。

先日、ある患者さんが、夜に咳き込みが激しくなったことがあったそうです。その前日、旦那さんに9番脳神経の治療点をお教えしていたので、旦那さんが治療点に押圧をすることで、激しい発作が治まったそうです。

「先生、おかげ様で救急車を呼ばずにすみました。」

と喜ばれました。これから冬に向け気温が下がっていきます、ノド、鼻、肺が弱い方は、覚えておくと良いと思います。写真のように耳のとんがった所から頭頂部までの線に対して正中線が直角に交わります。その正中線から1cmずつ左右に平行線が引けます。頭頂部から生え際までのこの平行線に12脳神経の治療点が並んでいます。9番目の舌咽神経は、写真の黄色点となります。

ここを爪で押圧する方法は、YouTube に載っています。

日本の住まいの成り立ち

NPO日本民家再生協会の連続講座「日本の住まいの成り立ち」というリモート講座に参加しました。講師は、筑波大学名誉教授の安藤邦廣先生。安藤先生は日本民家研究の第一人者です。手前味噌になりますが、1999年12月15日にテレビ東京が、「マギーさんちの茅葺き大作戦」というドキュメンタリー番組があったのです。その旦那さん役が私でありまして・・・・間抜けな旦那を演じておりました。

それは、イギリスのロジャーエバンスさんという茅葺き職人を呼び、イギリス式の茅葺きを我が家(京都府美山町)で行うという企画でした。その間に日本の茅葺き職人さんにワークショップとして参加していただくこともしました。安藤先生には、わざわざ美山町の我が家に来ていただき様々なアドバイスをいただきました。それからのご縁で、今度は、愛媛の実家の茅葺き家も見ていただきました。

その安藤先生が、これから6回に分けて「日本の住まいの成り立ち」を紹介してくださいます。今回は、旧満洲、韓国の住居を徹底分析することで、日本民家の位置づけが明確になってくるように思います。これは、面白いです・・・・次回が楽しみです。

肥料

患者さんから頂いた「スナップえんどう」を畑ではなく、プランターで栽培することにしました。ゴーヤを植えていたプランターには、ゴーヤの根がたくさん残っていたので、心配していたのです。ところが、その根が肥料になるそうなのです。これで以前に、その患者さんから頂いた「大麦」の役割が分かりました。

「これ(大麦)をまくとええよ。」

と言われて、訳がわからないまま芽が出てくるのを眺(なが)めていたのですが・・・この大麦がしっかりと根を張ってくれます。もちろん、これからドンドン空を向いて穂をつけようと大麦が成長します。その途中をちぎって土に返すと肥料になります。つまり、根も葉っぱも肥料になり、畑を豊かにするのです。

大麦は土作りに良いようです。

ボーっと大麦の成長をみていると、勢いが目に焼きつきます。これが土に還元するのだと思います。さてさて、これから畑がどうなっていくのやら・・・・楽しみです。

足首診続報

今朝、患者さんが来られる前に、足首診の検証をしました。

その前に、「何故足首診を始めるようになったか?」を改めて説明します。90才代の男性患者のAさんに、全く診断が出来ない期間が5か月も続いたからです。Aさんは、上腕診(肘窩横紋周辺の触診)と首診に全く反応せず、ただ御家族の要望である腎と膀胱を中心とする置鍼だけを行なっていたのです。それでも、ある程度の成果が出ていたので、通院されていました。

改めて、カルテを見直した時、「膝に力が入らない」と記述していました。そこで、上腕診から膝診に移行してみようと思い、検討した結果「膝診」は私の中では、確立しました。ただ、Aさんに対して、首診は出来ないままでした。

そこで、Aさんの足首に圧痛点がないかチェックしたところ、圧痛点が見つかったのです。そこからは、私のカラダを通して、側頭部の治療点と足首の圧痛点との関連性を見つけていきました。そして今朝、ほぼ正確に見つかったように思います。

足首あたりには、重要なツボがたくさんありますが、その知識を全て捨て去ることが大切だと思います。知識という色メガネが邪魔をします。純粋に痛い個所を探して、その痛みを消す側頭部の治療点を見つけるだけです。その結果、写真のようになりました。

足首の内側は1週間前から、見つけており私の中では、確立していました。今朝、足首の外側を検証していると、小腸と大腸の位置が逆だと感じたので、入れ替えました。そして、診断点の配置図を眺めていると臓腑の陰陽がしっかりと対応している事に気がつきました。ちょっと、これには驚きました。下記のようになります。

心←→小腸 脾←→胃 肝←→胆 心包←→三焦 肝←→胆 肺←→大腸 腎←→膀胱

(これらは、全て陰陽の関係にあります)

足首内側と外側の配列が違うのは、足底となる踵骨(しょうこつ)の形状(内側が凹、外側が凸)のためだと思います。今朝作り上げたカンペで、早速、患者さんに試してみましたが、3人とも圧痛点が消失あるいは、軽減しました。今のところ、順調です。これをしばらく続けてみようと思います。