白鵬の仕切り

幕内優勝41回の白鵬、どの力士と比べてても仕切りに、空(す)きがありません。

多くの力士は、仕切りの間に、廻(まわ)し(ふんどしの一種)をポンポンと叩(たた)き気合いを入れていきます。

その叩(たた)き方は、手のひらをただ廻(まわ)しに当て、ポンポンという音を立て、相手力士を威嚇する仕草のように感じられます。

しかし、白鵬は違います。廻(まわ)しを小指から弾(はじ)くように叩きます(写真では、よく分からないと思いますが、見る機会があれば、テレビで観察して下さい)。

「足は親指、手は小指」

という重心安定の法則にしっかり適(かな)った動作を白鵬は、当たり前にしています。小指主導で廻(まわ)しを叩くと脇が自然と締まっていきます。一瞬の立会いにより、勝負が決まる相撲。仕切りの動作に空(す)きがあると、立会いにも空きが生まれるように思います。

もう一枚の写真は、立会い直前の仕切りです。この時、白鵬は入念に右足の親指で土俵をこすり付けます。この時、重心は左です。右利きの人は左重心が自然で安定します。ですから、白鵬は安定した左重心からゆっくりと右足親指に重心を移し、一気に右足親指を起点に立会いへと向かいます。

白鵬のこの一連の動きの中に、相撲の奥義があるように思います。

利き目

春到来!

ポカポカ陽気。なんとなくバットを手にして、なんとなく振り回してみたくなりました。

弟から譲ってもらったバットは、非常に重いので、思い切って振る事は、なかなか出来ません。

気持ちよく体幹をひねってスウィング。右手を放して左手だけで持つと、バットの先端が、程良い勢いで回って来て背中を叩いてくれます。カラダほぐしに最高です。

私は、右バッター(高校、大学で野球をしました)だったので、左足をピッチャー側に出してスウィングします。肝心なのは、ボールがバットに当たった瞬間をしっかり見続けること。

ところが、私の利き目は左。右バッターの構えでボールを左目で見ているため、不自然です。しっかりと見えていないのです。

60才を過ぎ、動体視力が衰えてくると、その見づらさが、際立ってきます。ふわふわした感じで、打席に立っても打てる気がしません。

そのため、ヤクルトの名捕手八重樫(やえがし)選手のようにピッチャーに対しておへそを向け、左目でしっかり見なければなりません。

多分、八重樫選手も利き目が左だったため、あのような構えになったのだろうと思います。

これから、野球を始めようとする野球少年は、自分の利き目が右なのか?左なのか?知ってから始めましょう❣️

たとえ手が右利きでも、利き目が左ならば、左バッターになりましょう❣️見え方が全然違います。指導者もこのことは、しっかり指導すべきだと思います。

写真は、大学時代のスィング(川崎球場)「完全なるファールチップ、キャッチャーの頭上にボールが見えます‼️」後輩の岡野圭典君が撮ってくれました。いい写真をありがとう。

新しい操法


「あれ~~、珍しく腰にきてる!」

夜行バスで京都に着いた時(7:30)、久々に腰痛を感じました。午前10時から、今日は7人連続で治療しなければ・・・・

そこで、京都駅ビル地下一階の喫茶店で、自力自療の操体法。

幸い、壁際のコーナーに席が取れました。

『何か、新しい方法を見つけよう❣️』と決めました。そこで自己診断、腰痛の場所は?・・・・ちょうど、腰椎4、5番あたり。

天城流ならば、ふくらはぎの圧痛点の筋膜を剥がします。山元式新頭鍼療法(YNSA)では、

腰椎のソマトトープ(小さい人型)は、耳の後ろにあります。これを組み合わせると、新しい治療法が生まれます。

いつの間にか、右手親指で右耳後ろの圧痛点を押していました。ちょうど、右肘が壁に当たり固定できるので、微妙に首を親指に押し当てると効きます。これでYNSA は出来ました。

次は、天城流。

右ふくらはぎの圧痛点を左膝に当てます。これで、準備OK❣️

あとは、右手親指に微妙な体重移動をしながら、気持ちよい感覚を味わうだけです。2~3分で終了。

喫茶店を出て、歩いてみました。OK大丈夫❣️

今度、患者さんにお教えします~~

追伸:バスを待つ間、耳ウラを軽く押し、気持ち良く体重移動するだけで、効きます〜〜

 

美容鍼の前に操体法❣️

「今日は、美容鍼をお願いします。」

突然の依頼に、心の準備がないまま・・・いやいや、大丈夫。

実は、私の美容鍼の師匠は、堀口三恵子先生という美容鍼を牽引している方です。

堀口先生は、

「カラダの歪みを取るのが先決。その後に、美容鍼をする様に‼️」

いう授業を必ずされます。そして、

「カラダの歪みを取るのは、操体法が一番です‼️」

そのため授業の半分以上は、操体法です。先生の操体法を見ながら、

『あ~~あ、これなら、オレの方が上手いワイ❣️』と思いながら、少しニヤッとしている生徒でした。嫌な生徒ですよね~~

そんな訳で、私が行う美容鍼は、操体法でカラダの歪みを取り、上半身のリンパをスムーズに流す押圧を行い、顔面の血流を促すために親指と人差し指の間の合谷(ごうこく)に鍼を刺し置きます。

そして、血流が上半身に偏らないよう、下半身の重要なツボ(要穴)に鍼を刺し置きします。

やっと、顔面の刺鍼となりますが、私は、5cm程の鍼2本を中指と人差し指で押さえて、顔面の血流を良く散鍼(さんしん)を10~15分くらい行います。

その後、百会(ひゃくえ)という頭の天辺に向かって皮膚を上げながら鍼を刺していきます。

鍼は髪毛より細い0.12mmで3cmの長さ。15~20分刺したまま音楽を聴きながらゆっくりしてもらいます。

目がスッキリして気持ちいいですよ~~

天才❣️

私の師匠、今昭宏先生のホームページに操体法における、想念の世界に関して、次の様な一節がありました。

「誰かにほめられたいとか認められたいといった思いが

強くなって、頑張り過ぎてくたびれるのは、

自分が自分をほめて認めることを忘れているからかも。

ときどき自分をほめて認めると楽しい。

「えらいぞ自分」

「たいしたもんだ私」

「素晴らしいぞ俺」

「私は天才だ」

などなど。

冗談でもウソでもいいからとにかく言うこと。

空間が明るく元気になります。(^^♪”」

「今先生は、天才だから!」

と、ニコニコ顔でさら~っと言い流す今先生。

授業中、何度も聞いたことがあります。

確かにその瞬間、明るく元気になります・・・ただし、今先生だから、嫌味に聞こず、明るくなると、心のどこかで思っているのは確かです。

私の人生でまだ一度も、「佐伯先生は、天才だから!」

と言ったことがありません。ただ、何度も、何度も「佐伯さんは、天才だ!」と言われた事はあります。

私が20才代、ニューヨークでビデオアートの創始者、ナムジュン・パイク(白南準)さんのアシスタントをしていた時、天才パイクさんから言われたのです。

掃除を丁寧にしたり、お疲れのパイクさんに指圧をしたりする度(たび)に、

「あ~~、佐伯さんは天才だ~」

天才のパイクさんに天才と言われると、うれしくて、うれしくて舞い上がり続けていました。

きっと天才という言葉は魔法の言葉なのでしょう。言い続けてたり、言われ続けていたりすると本当に天才に・・・・・・使ってみるか❣️

追伸、今先生、文章を使わせていただきました、事後報告で申し訳ございません。

陰と陽

造園業を営まれている患者さんから、クスノキの瘤(こぶ)について色々教えていただきました。瘤(こぶ)は、切った枝が1cmくらい残っていると、そこからポツポツとイボのような隆起が出来、そこから新芽が出て来るそうです。その新芽を摘み取ると次の年に新たなイボが出来、少しずつ底上げしていきます。この連続周期が数十年続いてこの瘤(こぶ)が出来上がるそうです。

という事は、この瘤(こぶ)は、新芽を作り出すイボの集団。イクラやタラコのような生命の塊(かたまり)とも考えられます。

それで、この瘤(こぶ)に触れた時、パワーの様なもの、あるいは、じんわりとした温かみを感じるのだと思います。同じ瘤(こぶ)でも切り取った断面の部分は、温かみが全くありません。ひんやりと冷たいのです。これは、木に含まれる水分が、断面から蒸発しているためだと思います。

つまり、この瘤(こぶ)という部分が、もうすでに陰(断面部)と陽(イボの表面)の全体を表現しているのです。その事を理解した上で、患者さんのカラダの虚実陰陽を探り治療することが大切になります。

今回の京都出張治療では、丸住和夫先生はじめ操体仲間、そして、患者さんやロンドクレアントに集う人々から多くの事を学びました。出会いに感謝❣️

玉杢(たまもく)?

昨日(2月6日)19時から、京都市内の「ひと・まち交流会館」で操体法勉強会がありました。そこで、私が使用しているクスノキの瘤(こぶ)をお披露目しました。

「玉杢(たまもく)や!これは、貴重ですよ。」

とお声が上がりました。瘤(こぶ)を輪切りにすると小さな年輪の集合体が平面になって現れます。これを玉杢(たまもく)というそうです。木の愛好家にとってはお宝もののようです。この事を知らなかった私は、まだまだ・・・です。

H「佐伯さん、どのくらい乾燥させているんですか?」

と質問があり、とっさに1年くらいと答えたのですが、よくよく考えてみると、3年近く経っていました。

実家の神社にあるクスノキを伐採し、それを弟(神主)が燃やしていたのですが、その木があまりにも面白い形をしていたので、

「これ、欲しい。積み木の作品か何かになりそうじゃ!」

ということで、保管していました。その後、友人から新たに譲り受けた木が約1年半くらいの乾燥状態です。ところが、良く調べてみると、自然乾燥は3年位必要です。

特にクスノキは、木目が交差しやすく、しっかり乾燥していないと割れてしまいます。

今使用している大きな瘤(こぶ)は、乾燥が1年半ほどですから、途中からひび割れが生じる可能性があります。特に伐採時期を間違うと、虫を寄せないクスノキでさえ、虫が集まって来ます。12月から2月初旬までの樹皮が水を上げない期間に伐採をします。

これも全て自然の摂理です。しっかりと学ぶ必要があるようです。

勉強会では、腸内細菌、唾液と虫歯の関係、裸足生活等、多岐(たき)にわたり話しあわれ、

ついていくのに精一杯。

博識でしかも、ご自身のカラダを通して研究実行されている丸住和夫先生に、心より尊敬いたします。

来月の勉強会が楽しみです❣️

追伸、弟からメールがあり、今回切って、研磨した瘤(こぶ)は、1年半前から乾燥したクスノキだったそうです。作業は全て弟がしています。ありがとう?

 

縄文の土偶とクスノキの瘤(こぶ)

縄文の土偶とクスノキの瘤(こぶ)というタイトルで、治療に使っているクスノキの瘤(こぶ)を縄文人はどのように捉(とら)えていたのか想像してみました。

 

 

これから喋ることは、全くいい加減な話です。

聞き流してください。

私は、縄文のファンで縄文人が、カヌーでカムチャッカ半島を渡り、アメリカ大陸に到達し、なおも南下を続け、マヤ文明など中南米にも影響を及ぼしたのではないかと、勝手な想像をしています。

また、ニカラグアで縄文土器が見つかり、ポリネシアの神話には、土器を持つ民族が突然現れたとあるそうです。

ですから、縄文人がカヌーで南下したのではないかと勝手に想像しています。

学者ではないので、想像はいくらしても罪ではないでしょう。

そこで、縄文の土偶がなぜあの様なハート型の顔や、遮光器土器の目、生命力溢れるフォルムを作り上げたのか?・・・・・・を想像してみました。

縄文人の作ったカヌーは、杉とクスノキを使用しています。クスノキの割合は少ないようです。ということは、クスノキの方が貴重だったのでしょう。クスノキは虫が寄り付かず、腐らないのでカヌーには最高の素材です。しかし、杉と違ってクスノキは枝別れをしていくので、まっすぐな材が少なく貴重だったのでしょう。

以前述べたようにクスノキからできる樟脳は、カンフルと呼ばれ強心剤にもなるほどの成分を持っています。感覚の鋭い縄文人なら直感的にそのことは理解していたでしょう。

その感覚で、クスノキの瘤(こぶ)の生命力に触れた時、ハート型の顔、遮光器土器の目、生命力溢れるフォルムが出来上がったのでは・・・・

まあ~~勝手なもんです・・・

写真を載せておきますね~

「言葉は運命のハンドル」という操体(医師、橋下敬三先生の治療を含めた生き方)の教えがあります。いい言葉を使えばいい人生になり、悪い言葉を使えば悪い人生になる。

このことを、客観的に証明したのが、水の研究者、江本勝さんです。水に良い言葉つまり良い波動を与え凍らした結晶は、美しく、悪い波動を与え凍らした結晶は美しくない、という写真集「水からの伝言」を出版されました。

人のカラダも60~70%は水。自ら喋る言葉がカラダの水に最も影響します。いい言葉の波動はもちろんのこと、良い文字の波動も水に影響を与え、美しい結晶を作ります。これは確か「水からの伝言 2」に掲載されていたと思います。

私は、2004年スペイン、マジョルカ島のジョアン・ミロ美術館で滞在芸術家として2ヶ月、子供達にワークショップを行いました。この時、ご飯を入れたビンAには、「グラシアス(ありがとう)」ご飯を入れたビンBには「トント(ばか)」と2週間子供達に言ってもらいました。その結果、ビンA、ビンBともに、同じようにカビました。

「なんじゃ~~、変わりない!おんなじじゃ!」

と、ガッカリ。しかし、もしかして・・・と思い、子供達に目を瞑(つむ)ってもらい、ビンAとビンBの匂いを比べてもらいました。すると、

「ビンBはひどい匂い、でもビンAは、全然ちがう香ばしい❣️」

という驚きの答えが返ってきました。実際、私もその違いに驚きました。

改めて、美しい波動の凄さを感じたのです。

書道家の患者さんから、「夢」という素晴らしい作品をいただき、待合室の壁に掛けました。この書が放つ柔らかい響きが心地よく、この空間のヘソが出来ました。

60才を過ぎた私ですが、「夢」をまだまだ追いかけます❣️

「Come on!」大坂なおみ選手の拳(こぶし)

日本国籍の大坂なおみ選手が、全豪オープンで決勝に進出し、世界ランキングも1位になる勢いです。恥ずかしがり屋の大坂選手のインタビューが自然体で、ほんわかしているので、いつも楽しみにしています。インターネットで、下記のエピソードを見つけました。

全豪オープン大会前の会見で大坂選手は「今の私の最大の目標は“大人になること”。今の自分は、3歳児のようなものの考え方だから。実は一冊のノートがあるの。毎晩、寝る前にノートにみんなに披露するジョークを書き留めている」と発言。記者からどんなジョークを書いているのか聞かれると、「今のもジョークよ!」と会場を盛り上げた。

粋(いき)な話ですね。

このお茶目な自然体が、独特の雰囲気を生み出しています。

試合中でも、この自然体を感じる時があります。それが、納得したプレーの時に出るガッツポーズ

「Come on !」

の拳(こぶし)です。よく見ると、常に親指がまっすぐでそれ以外の指が曲がっています。大坂選手にとって最大の握り拳(こぶし)に、親指を使っていません。

これは、カラダの自然法則(身体運動の法則における身体安定の法則=足は親指、手は小指)が身に付いている証拠です。

もし親指を最大限に曲げたガッツポーズをとると、カラダが緊張します。

無意識のうちにそのことが分かっている大坂選手は、やはり只者(ただもの)ではありません。

こういう人を天才と呼ぶのでしょう