首をかしげる程良くなった症例

首をかしげる程良くなった症例

こんな症例は、あまり書くべきでは無いと思うのですが(毎回、こんな患者さんばかりでは、無いからです。初診だけの患者さんも、当然おられます)書きながらその理由が分かってくるかも知れないので、進めます。

細かい文字を読んだり、多くの方々の話を伺う仕事で、肩コリ、偏頭痛でお悩みの30才代の男性Aさん。
顔色が悪く、伏し目がちで足が冷えきっています。仰向けになって貰うと、左手首が極端に緊張して浮いています。
また、骨盤が左下がりのため、25mm長くなっています。ところが、丁寧にカラダのポイントを筋膜はがしすると、足の長さが整い、左手首もかなり柔らかくなっています。

咀嚼不足で内蔵が下がり筋膜が引っ張ると、肩の筋膜も引っ張り合い肩コリとなります。そこで、腹部に鍼を刺すと、筋膜がゆるみ肩コリを軽減できます。案の定、Aさんは咀嚼不足です。
鍼を刺そうと、Aさんのお腹を見ると、ヘソの右横に10cm程の大きな傷あと。

「6才のとき、尿道狭窄の手術をしました。でも、今は大丈夫です。」

『う〜〜ん、大丈夫じゃないな〜、腹の筋膜がからんでいるので、肩コリに影響しているはず・・』

と、傷あとをダイオードテイ鍼2本を箸のように使い、ほぐします。痛がるAさんに、

「すいません、チョットガマンして下さいm(_ _)m」

かなり効いたようです、右肩が柔らかくなっていまず。その後、腹部に鍼を刺し置きます。
手首、足首の圧痛点にも鍼を刺し置き、終了。
首の可動域が随分広がって、Aさん、

「首が随分軽くなりました。」

2日後に来院。
顔色が良くなり、肌がツルツルしています。骨盤も整っており、足の左右差ゼロ。

3回目の治療は、私が京都へ出張治療に行くため、1週間後。

今思うと、この1週間に、良くなったヒントがあるように思います。
初診日に、仰向け両膝1/2屈曲位で、自力自療の操体法をAさんにお教えしたのです。そして、思い出しました。

「1週間空きますから、ご自身で、操体法をやってくださいね!」

真面目なAさんは、毎日操体法を続けたに違いありません。それが証拠に、3回目の治療でAさんの足を触った時の驚き

『あれっ?熱いくらい暖かい!』

「足、暖かいですね〜〜」

「ハイ、今までは、足裏にホッカイロを貼っていたのですが、今は、必要ありません!」
手首、足首に施術し終了。

4日後に4回目の来院。
すっかり顔色が良くなり、カラダ全体のバランスが良くなっています。Aさんの気になるところは、昼間の食慾が無いくらいだそうです。もうこの時点で、ほぼ完治です。

3日後に5回目の来院。
相変わらずカラダのバランスがいいので、腹診から始めます。腹部の痛みもそれ程でもありません。
前腕と足首にも圧痛点がそれ程ありません。そのため、左右の足首に1本ずつ、左右の前腕に2本ずつ
しかも、一番細い鍼を刺し置きするだけにしました。すると、Aさんがボツボツ話しかけてきます。

「以前は、リラクゼーション、ストレッチ、病院と肩コリを治すために週に何回も行きました。それでも、一向に治らないんです。」

「友達に言われ、温寒湿布をしたり、お風呂でゆっくりしてもダメでした。でも、もう必要ありません。
早くここへ来ていれば良かった(すみません・・このお言葉は、事実なので、書きたくないけど、書きます)。」

「ここ(当院)に来て、随分節約できました。」

結論、Aさんは学習意欲が高く、しかも、学習能力が高いため、自力自療の操体法を短時間で習得した。
この症例を書きながら、思いついたので、Aさんに確認していませんが、おそらく、この結論が正しいと思います。

カラダはやっぱり偉い!

カラダはやっぱり偉い!

右肘の外側の出っ張り(前腕外側上顆)が、痛い50才代の男性患者Cさん。
サイクリングが趣味で、時には、300kmも走ることがあるといいます。去年の夏、庭木を剪定(せんてい)
していて、急に痛くなりました。しばらく経って、収まっていたのですが、3〜4ヶ月前から再び痛みが戻ってきたそうです。

患者さんの多くは、股関節、太腿内側を押圧すると、痛くて悲鳴をあげるのですが、Cさんは、全く反応しません。自転車で走っているので、下半身の血流がいいのかもしれません。しかし、右肘は、いわゆる
テニス肘で、血行は良くありません。

天城流では、肘痛は肩甲骨のコリが原因と捉えます。そこで、肩甲骨の圧痛点を丁寧に見つけ、鍼とお灸で治療をしますが、中々痛みが取れません。

「チョット、しつこいですね〜〜。肘痛になってから、時間が随分経っているので、負荷があちこちにに分散しているみたいです。」

右肘や右膝の内側の圧痛点に鍼とお灸をしても、痛みは変わりません。
そこで、肩甲骨と肘の中間にあたる二の腕(上腕三頭筋)に、鍼とお灸。
やっと、痛みが半減しました。

「ここが、効きそうです。」

今度は、Cさんが前腕外側を指差して、教えてくれました。
そうです!本人のカラダが一番よく知っています。言われるままに、前腕外側に鍼とお灸をしました。

「あっ、随分いいですね〜〜。痛みが10から3位になりました。」

どうやら、Cさんのカラダは、施術途中で前腕が効きそうだと、分かっていたようです。その声無き声に、耳を傾けることが大切なようです。カラダはやっぱり偉い!

ジャンプ力アップの高校生B君の続報

ジャンプ力がアップした高校生B君の続報

予約日、当日電話が掛かってきました。

「あの〜Bですが・・・肘、治ったのでもう行かなくていいと思います。」

食事をしていた私は、

「モグモグモグあっそ〜か・・・そしたら、また悪なったらおいでや・・モグモグ」

ということで、あっけない結果となりました。
16才のB君は、やはりカラダが素直で、回復力が大人とは違うようです。
めでたし、めでたし!

バネ指が良くなった!

80才とは思えないしっかりした体型で、ツヤツヤしたお肌の女性Aさん。
毎日、NHKのテレビ体操をされているそうです。膝と腰が心配という事で治療になりました。
まずポイントになる場所を緩め、大腿部から足底にかけての圧痛点を押圧。

Aさんのカラダは、素直なため押圧だけで治りそうな予感がありました。すると、

「実は右手の中指が、弾発指(バネ指)で、曲ったままなんです。左手で持ち上げないとまっすぐにならないのです。」

とおっしゃっいます。
確かに、曲がったまんまです。

「これは、屈筋が萎縮してだけじゃから、ほぐしたら治るかも・・・」

前腕内側が、張ってゴツゴツした感じ。Aさんの筋肉は、元々柔らかいのに前腕だけ硬いのです。
丁寧に痛気持ちいい程度の圧でほぐしました。すると、

「あれ!動く・・・何年ぶりかしら・・・自分の意思で動かせるのは!」

という事で、バネ指が良くなりました。
Aさんのバネ指の原因は、前腕の萎縮によるものだったようです。全てのバネ指の患者さんに効果があるとは、決して言えませんが、Aさんにとっては、良い治療法だったようです。

五十肩は治る

「五十肩は、放っておけば治る」とよく言われますが、裏を返せば、「治せない」ということです。
私にとっても、天城流に出会うまでは、厄介な治療の一つでした。
ところが、天城流を鍼灸に置き換えて治療する事で、簡単に治しています。

大胸筋、肩甲骨、腋窩に鍼とお灸をするだけで約1時間で治ります。
写真は、治療後の患者さんが残されたメッセージです。

胎児のポーズ

高速バスに乗り、親指に人差し指、小指に薬指をからめてボーっとしていると、
カラダ全体が徐々に丸まってきて、子宮の中の胎児のような姿勢になります。

手をカラダとみなすと、中指が頭、左手人差し指は右手、左手親指は右足、
左手薬指は左手、左手小指は左足となります。

そう思って、左手を眺めていると、イラストのように足を抱えて丸まった胎児に見えてきます。
この事が、直接治療に結びつくかどうか・・・何とも言えませんが、将来の治療症例に役立つ予感がします( ^ω^ )

ボーっと

現在、京都に向かう高速バス(午後10時40分松山発、京都駅翌朝6時着)待ち。
ボーっとするのが得意な私ですが、もっとボーっと出来ないか?

と、ボーっと考えていました。
こういう状況が、案外創造的だったりするときもあります。

昨日、弟が 「人差し指を、親指に掛けて歩くと、疲れない!」と言っておりました。今、ボーっとその理由を考えますと、「肘が内を向く」という状況を作っているから・・ボーっと思ったのです。

小指に薬指を重ねても、「肘が内を向く」状況になります。この2つを同時に行うと、写真のようになり、もっとボーっと出来ます。
そうなんです「肘が内を向く」とボーっと脱力できるのです。その理由は・・・分かりません。

もう少し、ボーっとした感覚に身を置けば・・・京都に着いたころ、分かるかも。

野球肘のB君

ジャンプ力がアップしたB君(高校の野球部)、肘が痛いので来院。
いわゆる野球肘で、ボールを投げた時、肘関節の内側に痛みが走ります。天城流では、肘の痛みは、肩甲骨からくると診ます。そこで、丁寧に肩甲骨を診ていくと、写真のように圧痛点が見つかりました。
これらの圧痛点に鍼とお灸をし、ボールを投げる動作をしてもらいます。

「軽いです!でも、チョット引っかかりがあります。」

そこで、右膝のウラに指を押し当てると・・・

「痛っいっス‼️」

そこに、鍼とお灸。細い鍼、太い鍼など様子を見ながら丁寧に施術を行います。

「今度は、どう?」

「ぜんぜん軽いっス❗️」

ということで、しばらく無理しないで、練習をしてもらうことにしました。
1週間後に、来てもらいます。
さて、どうなっていることやら・・・続報を必ずお伝えいたします。
(尚、このレポートは、B君の了承を得ています)

すごい!7〜8cmジャンプ力アップ

5分で、ジャンプ力が7〜8cmアップ!

ふと、仙台操体医学院で行われた、天城流創始者、杉本練堂先生のワークショップを思い出しました。

『あの時、ジャンプ力を上げる施術を目の前で、見たよな〜〜!10cmくらいは、アップしたな〜』

ということは、自分自身にその施術をすれば・・・と思い、早速、実践しました。
まず、天井に向かい思いっきりジャンプ。中指の第1関節が天井に触れました。

その後、ポイントとなるカラダ全体の圧痛点内筋膜を、爪ではがしました。そして、再びジャンプ。すると、手のひらが、天井に付きました。5cmくらい伸びたことになります。

「これは、凄い!これから来る患者さんに、試してみよう。」

丁度、高校野球部のB君が来院。

「ジャンプ力アップしたい?」

「ハイ!」

B君を、外に誘い出し玄関の壁にジャンプをして、最高到達点を覚えてもらいます。
(180cm超のB君では、部屋の中では、計測できません)
速やかに、ベットに寝てもらい、ポイントとなる圧痛点の筋膜はがし(4〜5分は掛かったでしょうか)。

「せ〜〜の〜ジャンプ!」

外に出て測って見ました。すると、お互い顔を見合わせ、一瞬「キョトン」。
7〜8cmは悠に超えていました。
からんだ筋膜をほぐしてバランスを取ると、それぞれの筋肉が相乗的に作用して効率よく機能するようです。これからも、希望があれば、ジャンプ力アップをやってみたいと思います。

痛いところが4ヶ所 の高校生A君の続報

A君は、現在高校1年生。中学校では、野球部に所属していました。その野球部では、ベースランニングを中心に走り込みを良くしたそうです。そのせいでA君の両ふくらはぎの右側に圧痛点が出来るのだろうと思いました。

陸上部のトラック以上に、野球のベースランニングは、頭を左に傾けて90度の角度のコーナリングを3回もしなくてはなりません。おそらく、こんな変則的な走りをするスポーツは、野球だけでしょう。
カラダが変則的になっても不思議ではありません。

野球部の皆さん、時には本塁→3塁→2塁→1塁→本塁のベースランニングをやりましょう*\(^o^)/*