60才代のアクティブな男性の積み木療法続報の続報

60才代のアクティブな男性の積み木療法続報の続報

冬到来で、スキーの準備に忙しいAさん。

ベッドで仰向けになるや否や、足ウラを合わせて股関節に近づけ、開脚を始めました。

「先生、股関節を伸ばしたい❣️」

「どうぞ、どうぞ」

ということで、しばらくAさんの自力自療に委ねます。ベッドは40℃の遠赤外線で暖かくしています。冬場でも、のびのびと動ける条件では、あると思います。

Aさんは、運動神経、感覚神経ともに優れ、しかも言語能力に長けているので、ご自身の感覚や動きを客観的に表現してくれます。

『今日は、何もしない方がいい!』

と感じたので、膝の上に大きめのクスノキを置き、重さを感じてもらう事にしました。

「どうですか?」

「重さが、丁度いい❣️」

一見重そうに見えるクスノキですが、程よい重さで、無意識のうちにカラダが重心を探すようです(積み木をつむ時の感覚です)。

「全体的に、うっすら、うっすらハゲている感じ。最近、玄米食を始めたので、いい循環に なってるのかな~~」

「カタツムリ?みたいに、効いていきよる。頬から、目の周りがお酒を飲んだみたいに、

ホワホワしとる。」

今度は、Aさんの手が気になります。

手が伸びをしたいように感じたので、薄めの積み木を持ってもらいました。

「丁度いい重さで、手が伸びよる。丹田あたりも伸びていく感じ。」

「言葉がより鮮明になってくる。眠っているのと、起きているのとの中間。こんな時は、語学の勉強にいいのかな~~」

院内は、Aさんの大好きなポルトガル語のボサノバが流れているため、言葉に反応されたようです。

今度は、Aさん。突然、口を開けたり手をグルグル回したり(これは、ご本人の意思で!)

しばらくすると、私に強烈な睡魔が・・・

どうしようもないので、 ベッドから距離を置きました。すると、睡魔が取れました。

『これは、面白い?』

と思い、ベッドに近づくと、再び睡魔が ・・・

一体何なんでしょう?

これ以上書くと、オカルトの世界に思われそうなので、やめますが、面白い体験でした。

長時間、股関節を開いていたので、今度は閉じて、太ももの外側にクスノキを置きユックリしてもらいました。

「そのところにあって欲しいという感じで・・・いい感じ❣️」

時間も来たので、終了としました。

結局、 私は何もしない治療・・・40年前、積み木活動を始め、最初はしゃかりきになって、作品を作り上げていたのが、だんだん、子供たちに作ってもらう作品に移行。最後は、場を提供するだけの作品になり、私自身は、何も表現しないで、参加者が自由に表現する作品となって行きました・・・・これは、今回の治療と同じ。

なるほど、同じコンセプト・・・・・・灯(あかり)が見えてきたような気がします。

ギックリ腰2日目

ギックリ腰の60才代の男性Aさん、昨日に続いて来院されました。

まだ、前屈するのが怖いそうです。歩く時には痛みは感じないのですが、腰に張りを感じるそうです。確かに、骨盤の上が張っています。

天城流では、ギックリ腰の要因に、ふくらはぎのコリを上げています。昨日は、ふくらはぎを診たつもりでしたが、見落としがあったようです。

ふくらはぎのコリに鍼を刺していきます。今度は仰向けで、太ももの圧痛点に鍼を刺し、お灸もします。

それでも、骨盤の上の張りが気になります。こういう時は、ウラ側の股関節。

押すと、

「痛った‼️‼️」

どうやら、股関節が縮んで、腰が張っているようです。股関節を押圧したり、反らしたり。

かなり緩んできました。

「どうですか?」

「軽くなった、前屈も出来る」

股関節のストレッチ方法などをお教えして、年明けに、もう一度来院していただく事にしました。次回で、完治しますように!

ギックリ腰

10日前にギックリ腰となり、無理して会社に通い、やっと本日、来院の60才代の男性患者Aさん。遠距離(大阪在住)にもかかわらず、月に2回くらいの通院を、2年間続けておられます。

前かがみするのが、怖いそうです。骨盤の上が硬く強(こわ)ばっています。

一番楽な横向きから、始めます。

右太ももの内側の圧痛点に鍼を6本、右ふくらはぎに1本置き鍼をして、15分。ユックリ起き上がってもらいます。

「左がまだ痛い。」

「そしたら、仰向けで寝てもらいますね~」

今度は、左太もも内側の圧痛点に鍼を刺していきます。今度は、刺しては、抜く施術にしました。

「今度は、どうですか?」

「あれ?右が張ってる。」

「では、うつ伏せになってもらっていいですか?」

両膝のウラにある圧痛点に鍼を刺します。横向きになっている時には、見つからなかった圧痛点がうつ伏せでは、はっきり分かります。

「はい、それでは起きてみて下さい」

「う~~ん、随分いい。軽くなった。」

歩く姿が、普通になりました。太もも9割、ふくらはぎ1割の治療で腰には一切触れていません。これは、天城流の腰痛に対する筋膜剥がしの箇所を、鍼治療したものです。

明日の大晦日、もう1日来院されれば、ほぼ完治すると思います。

鍼が怖い・・・

鍼がこわい、という70才女性Bさん。

右骨盤の上に頑固なコリがあります。

クスノキの瘤(こぶ)に興味をお持ちなので、瘤の上に足ウラをおいてもらい、膝下には、クッションを置いてユックリしてもらいます。

腹診をしてみると、全体的にコリ。

こんなとき、鍼で対応したいのですが、Bさんには無理です。

冷えた足が気になるので、お灸をする事にしました。

ところが、なかなか温まりません。

鍼もお灸もダメ。

こういう時は、皮膚に軽く触れる療法が効く時があります。

ふくらはぎと、太ももの圧痛点に軽く中指を添えるだけの操法。

これは、17年前、三浦寛先生に弟子入りしていた時の手技です。

Bさん、気持ち良さそうにウトウト。

15分くらい経ったころ、圧痛点に触れると、あまり痛くありません。

お腹の張りが無くなり、右骨盤の上を触ってみると、緩んでいます。

「欲張ったら、良くないので、これくらいにしておきましょう‼️」

鍼灸が苦手な人には、良いようです。

鍼が効いてるとき・・・

鍼で「響き」という現象があります。これを「得気(とっき)」ということもあります。鍼を刺して、しばらく鍼を深く進めていると、患者さんの筋肉が、ピクッと反応する事を言います。

この現象後、からだは緩みます。

患者さんは、電気が走ったような感覚、刺したところから離れたところに響くなどと、おっしゃいます。

「響き」は筋肉が動くので私も分かります。

ところが最近、

 『あっ、これ鍼が効いてるな~~』

というのが、分かるようになりました。先日の患者さんとのやりとりです。

「今、効いてるでしょう~⁉️」

「うん、効いてる。でも、先生何で分かるん?」

「あんね~、眠くなるのよ~~」

「へ~そうなんだ‼️」

そうなんです、眠気が鍼先から指を伝わってカラダに入ってくるような感覚になる時は、決まって効いています。

これを気の流れと言うのでしょうか?よく分かりませんが面白い現象です。

めぼ その後

めぼ その後

 昨日、おでこに円皮鍼を貼り「めぼ治療」開始。

2日目の今日、ほんの少しだけ、かゆみが残りましたが、めぼの事はすっかり忘れていました。やはり、良くなっています。

山元敏勝先生(山元式新頭鍼療法の創始者)は、80才を超えておられますが、来年1月には新たなツボを見つけられ、新刊本を発売されます(早速、インターネットで予約しました)。

ここで、改めて感じるのは、人には、年齢制限などないということ。それを作るのは、本人の気持ち。

益々、先生の研修会に参加したいと思うのでした。

めぼ

めぼ

四国松山あたりでは、「ものもらい」とか、「めばちこ」などと言いません。

「めぼ」です。

おそらく、目+いぼ=めぼ でしょう。

私の右目の下側に、余り目立たない程度のめぼが出来ました。まばたきをすると、少し重い感じで、こするとやや圧痛を感じます。

そこで、YNSA(山元式新頭鍼療法)を試してみることに。

これは以前にも紹介しましたが、宮崎県の開業医、山元敏勝先生が患者さんの治療を通して、見つけ出した頭部のみに行う鍼療法です。

ブラジル、ドイツ、アメリカ合衆国などで、認可され海外から数多くの医師が宮崎まで、研修に来ています。

私の来年の目標の一つが、山元敏勝先生のもとでの研修です。行くぞ、宮崎❣️

まあ~、そんな事で、目に効くツボに円皮鍼を貼りました。貼ってから9時間経ちましたが・・・・結構、効いてます。

まばたきしても、重さはほとんど感じません。押しても痛くありません。ただ、目の下の赤みはまだあります。明日の朝が、どうなるのか・・・たのしみです。

40年前、木霊療法と呼ばれた積み木(その8)

40年前、木霊療法と呼ばれた積み木(その8)

実は、これからも病院内で行った数々のイベントなどを、書き込みたいのですが、病院の許可を得ていないので、これで一旦終了致します。個人的には、書き残してある程度まとまったものにしたいとは考えています。

私の大学卒業論文のテーマは、「触覚的アート」

今後益々ビジュアル技術が急速に発展していく中で、最も必要となっていくのは、原始的な触覚と捉えてていました。橋本敬三先生の「からだの設計にミスはない」にある原始感覚という言葉に共鳴したのもこのためです。

私は、触覚をテーマに積み木を展開していきました。そして、その延長線上に、鍼灸師という仕事があったのです。

そのため、鍼灸師=芸術家なのです。

これからも、新たな道を踏み歩く芸術家として、治療の世界で活動していきたいと思います。

何の根拠もない話

何の根拠もない話。

最近の治療では、クスノキの瘤(こぶ)を、ベットに並べる事が多いのですが、あまり違和感を感じないのです。

もし、ただの木っ端を置くだけなら、違和感があるはずです。

なぜなんだろう・・・っと、ガイコツ(治療室にポツンと立ってます)を眺めながら、考えました。

木の瘤は、枝が折れた後、その周辺の樹皮が傷跡を覆(おお)った結果です。そんな瘤は、骨

と骨の境い目の関節に形状が似ています。

骨がまっすぐ伸びて折れた後、

「いや~~、俺はまっすぐ伸びたくない❣️動きたい・・・」

と骨が思ったなら、瘤(こぶ)を作って動きやすい形状になると思います。

つまり、次へのエネルギーを必要とする時、瘤(こぶ)が必要になるのです。

まあ~~、勝手な屁理屈です。

そんな瘤にふれることで、私は人体における骨、そしてそのエネルギーを感じます。

患者さんも私と同じようなエネルギーを感じるのではないでしょうか?

何の根拠もない話。

クスノキの瘤(こぶ)でゆする

10ヶ月ほど前から、ほぼ毎週、通院されている30才代男性Aさん。最近は、体調管理を目的としておられます。

先週からの風邪がまだ治らず、頭がボ~っとしているそうです。

背中を触ると、左の肩甲骨から腰にかけて、硬い棒のような張りがあります。

お腹を触る(腹診)と、やはり、「肺に対応するところ」にコリがあります。

肺経は、お腹から胸を通り、親指まで 流れています。その流れを緩めると、お腹の「肺に対応するところ」が緩みます。

お腹が緩んでくると、表裏一体ですから、そのウラに当たる腰も緩んできます。

今回は、クスノキの瘤(こぶ)を使います。よく使う6種類の瘤を見定めて、適当と思われる瘤をAさんの左前腕に置き、ゆすります。

「痛くないですか?」

「気持ちいいです~~」

こんな感じで、お腹を再びチェック。

表面がゆるみましたが、押されると腰に響くそうです。そこで、作戦を変更。

左大腿内側に、瘤を置き、ゆすります。ある程度ゆるんだ後に、鍼を刺し、もっとゆるめます。今度は、膝下に瘤を置いてゆすります。

これらの施術の間、Aさんの手の平にはクスノキの瘤を置き、常に触れてもらっています。

こんな感じで、右側もゆすります。

「Aさん、ユックリと起きてみてください~」

Aさんの背中を触ってビックリ。

「Aさん、背中、ユルユルです~~」

「・・・あ~・・手に木の香りがかすかに残っていて、気持ちいいです。」

クスノキの瘤、手技の一つになってきました。