肩の痛みを足でとる

アキレス腱から下に、山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点があると信じて、7通りの治療方法を見つけつつあるのです(これは、まだ学会に発表していません)が、今回ご紹介する治療点は、YNSAとは関係があまりないのでYouTubeで公開いたします。

サブタイトルに、肩こり、五十肩、変形性肩関節症、腱板断裂とあるのは、私の患者さんにアフターケアの方法として紹介しているために表記しています。たとえ腱板断裂と診断を受けた患者さんでも、この治療方法で、上がりにくい腕が痛みなしで上がることがあるので、ご紹介しています。

身体は常に治ろうと健気に働きかけています。そのことに感謝です。

フクラハギプルプル

 

70才代の男性患者Aさん、4年ほど前から脚が痺れ始め、歩行困難となり、3年前に脊柱管狭窄の手術を行いました。翌日から歩くことが出来ましたが、両下肢全体に痺れは残りました。2人の医師からは「Aさん、痺れは治らんからね。」といわれたそうです。

私の施術は、頭に鍼を刺す山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者、山元敏勝先生の著書が、「あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!」です。そのため、Aさんには、

「Aさん、カラダはいつも良くなろうとしとるんよ。そのお手伝いを鍼がしているだけで、Aさんのカラダが治しとるんよ。」

と説明して、月に2~4回の通院を開始して今月で8カ月目になります。両下肢の痺れが徐々に軽減して、現在は大腿部の痺れは全くなくなり、フクラハギの下側に痺れが残るだけとなっています。いつものように、膝診と首診を行い8本の置鍼で自律神経と内臓を整えます。その後、Iソマトトープ、Kソマトトープという側頭部と後頭部の治療点に左右1本ずつ合計4本置鍼。すると、

「先生、フクラハギがプルプル震えよる。こんなんは、初めてじゃ!」

「ほんとじゃね・・・・あっ、ズボンが微妙に震えよらい・・・動画で撮っとこうわい。これ、フェイスブックに載せてもええ?」

「もちろん、ええですよ。」

ということで、微妙な揺れですが可視化出来た動画を掲載しようと思ったのですが、容量オーバーのため、出来ませんでした。結局、置鍼してから30分間フクラハギが震え続き、終了となりました。

「先生、やっぱり効いとるんじゃなあ、また連絡して来うわい。」

と、言葉を残してニコニコ顔で帰られました。

心と体

 

 

 

「今から1時間後に、診てくれませんか?」

突然の電話がありました。70才代の女性患者Bさんは、間質性肺炎と胸膜疾患をお持ちで、「ヒー、ヒー」という空咳が突発的に出たようです。農業をされており、枯葉を焼いた時の煙が原因です。Bさんの大好きな美空ひばりの曲をかけて待っていると、

「ヒー、ヒー、これ、紅マドンナの小さいやつ、早う冷蔵庫にいれとかんと、いけんよ。ヒー、ヒー。」

高級みかんの紅マドンナ(早速いただいたのですが、本当に甘い!ビックリ‼️)、を冷蔵庫に納めてから、早速治療に。1本1本を丁寧に、少ない本数で治めようと決めていました。まずは膝診で圧痛点を見つけますが、予想通り胸椎#2~4に圧痛点がありました。ちょうど肺がある第2~4肋骨辺りの治療となります。優しくふくらはぎを触りながら診断していくと、

「触ってもらっただけで、治ってき出した。」

と、にっこり笑顔で喋ってくれました。この一言で益々、優しく触ることに意識がいくようになり、胸椎治療に3本置鍼したのが効いたようです。ヒー、ヒーがいつの間にか治ってきました。結局6本の置鍼で終了。あとは、左右の臀部にコリがあるのが気になるので、足に見つけた治療点に指先で触れる操法開始。約20分間でコリが取れました。

野口整体の創始者、野口晴哉先生の「体を心として、心を体として観る」のお言葉を意識して過ごした時間でした。この言葉を紹介してくださったYさん、ありがとうございます。

10秒の骨盤調整

30才代の男性患者Bさん、立ち仕事で10時間近く働いておられます。最近は、履きやすい靴に替えたため、かなり脚の疲れが少なくなったそうです。それでも、全身の疲れがあります。畳部屋に仰向けになってもらうと、右脚が1.5cm縮んでいます。そして、右フトモモ(大腿部)の尖(とんが)りが、やけに気になります。こういう時は、気になった個所に指がいくものです。

「痛っっっっった!」

Bさんの右フトモモが、無意識の動きをしながらカラダをクネクネ。おおよそ、10秒程の治療ですが・・・・

「ほら・・・左右差が無くなったでしょ?」

「・・・・凄い!」

この治療法を圧痛操法といいます。鍼灸師になる以前は、この操法で骨盤調整をしていたのですが最近は、あまりやっていませんでした。やってみるものです、すっかり信用されたようです。その後は7本の置鍼で自律神経と内臓を整え、ベッドで仰向けになってもらいます。お疲れの患者さんには、足指もみが一番です。20分ゆっくりと施術するとBさんのカラダがユルユル・・・仕事疲れがすっかり取れたように感じました。これらの施術は操体法ですが、今後とも少しずつ融合していこうと思います。

久しぶりの大学生

久しぶりに大学生の初診男性患者が来院。Aさんとしましょう。半年前から腰痛で悩んでいます。Aさんはスポーツ部に所属しているので、早く腰痛を治したいという気持ちが伝わってきます。まず、畳部屋で仰向けになってもらいます。予想通り、右脚が2cm程短くなっています。ここで、予想通りと言ったのは、小腸の根元、「腸管膜根」が腰椎1番の左側から仙骨の右端まで斜めに走っています。それが、ストレスで縮むと、右骨盤が上がってしまうのです。

Aさんの仰向け姿を見ると、右胸部が盛り上がっています。そこを押圧すると、顔を歪めて痛がります。数秒それを続けて、ゆっくりしてもらいます。すると、2cmあった左右差が無くなりました。施術前に押すと痛かったソケイ部の痛みも無くなっています。これで、Aさんも私の治療を信用してくれたようです。

あとは、脳、脊柱の状態を把握する膝診を行い、頭にある治療点に置鍼していくだけです。

「どうですか?」

「うふふ・・・・不思議ですね・・・人のカラダって。腰の痛みが無くなっています。」

「そうでしょう?・・・面白いでしょう!・・・後で、その理論をお教えしますね。」

と、7本の置鍼で、来院した時の痛みが10だとし、全く痛みがないのが0としたら、10→1くらいになりました。よく聞くとAさんは、工学部。筋膜の構造とツボ(治療点)の流れがほぼ同じであることに興味深々でした・・・・私なりに、理論を説明し納得していただきました。来週にもう一度来ていただき、完治となる予定です。

J、Kソマトトープ

半年ほど前から、1~2週間に1度のペースで来院される70才代の男性患者Aさん。2年前に脊柱管狭窄の手術を行い、両下肢に痺れが残っていましたが、両大腿部の痺れはなくなりました。痺れはふくらはぎ(腓腹筋)と向こう脛(前脛骨筋)に絞られてきました。施術のたびに、痺れが少なくなってきましたが、まだ残っています。今回は、JソマトトープとKソマトトープにしっかり刺鍼することを心がけました。

「Aさん、どうですか?」

「・・・・・効いとる・・・何か、脈を打つような感じで、痺れがなくなりよる。すーっと消える感じでは、ないんよ。」

「へ~、そうなんじゃ!面白いなあ。」

「今のは、こっち(腓腹筋)に効いたけん、前(腓腹筋)の痺れが気になる。」

「分かった、前を狙おうわい・・・・・今度は、どう?」

「うん、効いとる。」

「そうじゃろう・・・鍼は効くんよ!」

と、改めて頭頂部にあるJソマトトープ、Kソマトトープの威力を思い知ったのです。その後は、足に見つけた治療点に軽く中指を添えるだけの操法。

「OKグーグル、タイマー3分お願いします。」

「はい3分ですね、ではスタート!」

を合計4回して終了となりました。この操法は、Aさんには向いているようで、効果抜群です!来年の4月に痺れの検診があるそうなので、それまでには治そうと頑張っているのです。

発表

足に見つけた手や前腕の治療点に、2日間で3人に軽く指を触れるだけの操法を行いましたが、非常に効きました。この治療点の発表には、あと1年時間をかけてじっくり研究する必要があります。ただ、芸術系の大学を卒業した頭で、そんな事ができるかどうか心配です。

来月19日のYNSA学会で「上腕診に替わる膝の診断方法」という12分の動画を音楽グループのメンバーに作ってもらい、発表します。私は東京まで行かなくてもリモートでその後の質疑応答に答えることができます。当初は東京に行くことを考えていたのですが、経済的なことを考慮してリモートでの参加にします。

今日も、右肘痛が半年続いている50才代の男性患者Aさん、自宅で週に5回は筋トレをしているそうです。仕事で重い物を運ぶことも多いそうです。頭にある山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点に置鍼すると、来院時、10の痛みが3~4になりました。次に足に見つけた治療点へ軽く中指指先を置く操法を3分、これを2回。次にお灸を7壮すると、来院10→1になりました。

これをどのように発表しようか?と、悩んでいます。

長女似のAちゃん

(絵と内容は全く関係ありません)

小学校5年生の女性患者Aさん、走り幅跳びの踏み切りが硬かったせいで、2週間前に左外踝を痛めました。最近になって、また痛くなったので来院されました。

「痛いところは、氷水で冷やすんが一番じゃけん、冷やしてあげるね。」

と、冷蔵庫の氷を袋へ、そして水道水を入れます。日本手ぬぐいを患部に置いて、その上から0℃になった氷水袋をツンツンと動かしながら気持ちよさ加減を聞きます。

「Aちゃん、気持ち良かったら、ゆっくり味わってね・・・・冷たいだけになったら、教えてください。」

「はい。」

「冷たいだけになったら、もう必要ないという事なんよ。」

「・・・・・冷たくなりました。」

「はい、ありがとう。これで、おしまい・・・・これは、覚えておいてね、何んかあった時、やっとうみいい。」

「はい。」

次は、鍼治療です。頸椎と胸椎の治療点に1本ずつ、そして腰椎の治療点に2本で終了。

「これで、どう?左足に重心かけてみて・・・・・どう?」

「痛くない。」

これで、終了してもいいのですが、足にみつけた治療点に軽く触れる操法を行い、左手首(患部の左足首に対応する治療点)にパイオネックス(円皮鍼)を3ヶ貼り終了としました。私が長女と別れた時、Aちゃんくらいの年でした。そして、Aちゃんは長女によく似ています・・・・・・今日は、奇しくも長女の32回目の誕生日です。

「誕生日おめでとう🎁🎉」

野球談義1

40才代の男性患者Bさん。左腰、左肩、左足首内側、右肘が痛くて来院されました。週に1~2回のペースで治療を受け、右肘以外は順調に良くなりました。高校、大学と野球に没頭し、現在もソフトボール、硬式野球、軟式野球をしておられます。全身が筋肉の固まりのガッチリした体躯の方です。合谷診で左に圧痛があるので、左の頸椎と腰椎治療点に1本ずつ置鍼。そのあと、C点とIソマトトープにある肘の治療点に1本ずつ置鍼すると、ずいぶん肘がよくなりました。

Bさんは、痛み対して強いので少し痛みが残る圧が、ちょうどいいようです。そこで、鍉鍼(銀の棒)を押圧してBさんにとって気持ち良いくらいの圧で、足に見つけた治療点を3分ほど、じっとしています。これが効いたようで、違和感が残る程度で、痛みがなくなりました。これを数回行い、そのあとは雑談となります。

「どうせやるなら、坊ちゃんスタジアムでホームランを打ってみたいんです。」

「・・・・なるほど、それで素振りをして、手にもマメが出来ているんですね。」

「先生、何か野球のアドバイスありませんか?」

「・・・・えええっ、ボクが・・・」

「そうです、人それぞれ意見が違うので、聞いてみたいんです。」

「そしたら、ボクならキ◯タマ挟(はさ)めですね。ボクは高校時代2塁打、3塁打などの長打が無かったんです。バットを短く握って当てるだけのバッティングだったんです。それが大学に入ってホームランを狙うバッティングになったんです。たった2本しか打ってないんですけどね。そのきっかけは、2年先輩のキ◯タマ挟(はさ)めというアドバイスだったんです。」

「なるほど・・・下半身で壁を作るわけですね。」

「その通りです。それからは、チームメイトと同じ飛距離が出るようになって、練習ではホームラン競争をしていました。あの先輩の一言に感謝しています。」

(つづく)