40才代の男性患者Bさん、右腰と左ソケイ部に痛みがあるので来院。腰痛のため、靴下も履けない状態でした。それが、16本の置鍼でほぼ痛みが無くなりました。ここで、足に見つけた治療点に指先を触れ、Bさんにはゆっくり椅子に座っていただくという操法を行います。
「ゆっくりしてください・・・一番楽な体勢になってくださいね。眠くなったら寝ていただいて結構です。」
実は、これが効くのです。これで、痛みは無くなりました。靴下もしっかり余裕で履けるようになりました。この治療点を今年の学会では発表できるように、今から準備していくつもりです。出来るかな・・・・?
症例と治療法
ベンチプレス97.5kg
高校生の運動選手が来院。1週間前から突然左足の小指から、くるぶしにかけて痛みがあります。そのため、歩くたびに痛みを感じるそうです。いつものように、膝診を行い脳から脊柱にかけての状態把握をおこない、置鍼をすると、
「すみません、右肩の調子も良くないんです。それもお願いできますか?」
と別の個所に痛みがあることを教えてくれました。そこで、11本の置鍼を頭にすると、ほぼ左足の痛みも右肩の痛みも8割方無くなりました。ここで、右肩の痛みに対して、足に見つけた治療点に鍉鍼という銀の棒で押圧し、指先を当てる操法・・・・すると、右肩の痛みは無くなりました。その後は、パイオネックス(円皮鍼)を貼り肩治療終了。
次に、メインである左足の最終治療。足に見つけた治療点に指先を当てるだけの治療で、歩行しても全く痛みを感じることはなくなり、体重を掛けても、痛みが随分無くなりました。
次に、左足の外側に対応する左手の外側の圧痛点を探りました・・・・すると、最大圧痛点がありました。
「最近、左手を随分使っていない?」
「ベンチプレスで、97.5kg上げています。」
「えええええ、そんなに!皆んなそんなに上げるの?」
「いいえ、自分が一番上げてます。」
「それが原因だわ・・・・特に左手の小指側を使っとるじゃろ・・・そこと、左足の小指側が反応するのよ・・・頑張りすぎ!・・・ちょっと、休んだらええわ。」
と、原因がよく分かったので、しばらくの休養を伝えて、来院予約をして治療を終了しました。多分、次回で治療終了となるでしょう。
若いと感覚が鋭い
2km走ると腰痛になり、前屈みすると左腰痛となる女子高校生Aさん。初めての来院です。畳部屋で仰向けになりると右骨盤が1cmほど上がり、右脚が少し短くなっています。右足首を持ち軽く引き、左の踵(かかと)中央部に私の右親指を当て、軽く踏み込んでもらいます。
「鼻から息を吐きながら、カラダの中心腰を使って・・・・背中、肩甲骨、首も使ってカラダ全体で表現してみてください・・・・痛かったらやめますよ・・・・決して無理をしないで・・・・・今度は、息を吸いながら、左の踵を踏み込んでください・・・・・いっぱい吸って・・・・息止めて・・・・はい、吐きます。」
などと、言葉掛けをすると、もう脚の左右差がなくなっています。その後、膝診、首診を行い、7本の置鍼。
「これで、どうですか?腰の痛み?」
「・・・・・痛くないです。」
「じゃあ・・・これでいいか・・・・自律神経を整えて、内臓を整えただけなんだけど、腰が良くなったよね~・・・もう少し足に見つけた治療点に触れてみようか。OKグーグルタイマー30分お願いします。」
と、置鍼30分の間に、足に見つけた治療点へ軽く触れる操法を行います。籐の回転座椅子
に座っているAさんは、しばらくすると、ピクピク指が動き始めます。これを、自発動とか、無意識の動きなどといいます。
それにしても、Aさんのように若い子は、感覚が非常に明確です。特に首診を行うと、痛い、痛くないが非常に明確なのには驚きます・・・・やはり、感覚のセンサーが鋭いからなのでしょう!
引き出し
4日前、ギックリ腰寸前のため来院された60才代の男性患者Aさん。今回で3度目の治療となります。1回目の治療時では、腰全般に痛みがあり19本の置鍼、2回目の治療では12本置鍼しました。
「だいぶ良くなり、普通に歩けるんですけど、座った状態から起き上がる時、ここ(上前腸骨棘という腰の前側の出っ張り)が痛むんです。」
「そうですか・・・そしたら、今日はここから始めましょう。」
と痛みのある左側の腰の出っ張りに対応する治療点=左三角筋前部繊維(左肩の前側)を軽く押圧。
「痛っっった!」
「痛いでしょう!・・・・ここが、治療点なんですね。ここの筋膜を軽くはがしていきます。痛くない程度で気持ち良くやっていきますね。」
杉本練堂先生と、Dr.Kerry D’Ambrogioに筋膜はがしを習っているので、今回は筋膜はがしで治療することにしました。数分後、
「これで、どうですか?」
「・・・・・あれ?いい感じ、こんなに素早く立てなかったのに・・・痛みも少し気になる程度になってますね。」
ある程度良くなった場合、ヘソを中心として手足を大の字として同心円状に広がる治療点を使うことが多くなります。具体的いうと、右足首が痛い場合は、右手首。左肘なら左膝。Aさんの場合は、左側の腰の出っ張りの痛みなので、左三角筋前部繊維(左肩の前側)が治療点となります。筋膜はがしのあとは、パイオネックス(円皮鍼)を、左三角筋前部繊維に4個貼り終了となりました。
引き出しを多く持っていると役に立ちます。
肩の痛みを足でとる
アキレス腱から下に、山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点があると信じて、7通りの治療方法を見つけつつあるのです(これは、まだ学会に発表していません)が、今回ご紹介する治療点は、YNSAとは関係があまりないのでYouTubeで公開いたします。
サブタイトルに、肩こり、五十肩、変形性肩関節症、腱板断裂とあるのは、私の患者さんにアフターケアの方法として紹介しているために表記しています。たとえ腱板断裂と診断を受けた患者さんでも、この治療方法で、上がりにくい腕が痛みなしで上がることがあるので、ご紹介しています。
身体は常に治ろうと健気に働きかけています。そのことに感謝です。
フクラハギプルプル
70才代の男性患者Aさん、4年ほど前から脚が痺れ始め、歩行困難となり、3年前に脊柱管狭窄の手術を行いました。翌日から歩くことが出来ましたが、両下肢全体に痺れは残りました。2人の医師からは「Aさん、痺れは治らんからね。」といわれたそうです。
私の施術は、頭に鍼を刺す山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者、山元敏勝先生の著書が、「あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!」です。そのため、Aさんには、
「Aさん、カラダはいつも良くなろうとしとるんよ。そのお手伝いを鍼がしているだけで、Aさんのカラダが治しとるんよ。」
と説明して、月に2~4回の通院を開始して今月で8カ月目になります。両下肢の痺れが徐々に軽減して、現在は大腿部の痺れは全くなくなり、フクラハギの下側に痺れが残るだけとなっています。いつものように、膝診と首診を行い8本の置鍼で自律神経と内臓を整えます。その後、Iソマトトープ、Kソマトトープという側頭部と後頭部の治療点に左右1本ずつ合計4本置鍼。すると、
「先生、フクラハギがプルプル震えよる。こんなんは、初めてじゃ!」
「ほんとじゃね・・・・あっ、ズボンが微妙に震えよらい・・・動画で撮っとこうわい。これ、フェイスブックに載せてもええ?」
「もちろん、ええですよ。」
ということで、微妙な揺れですが可視化出来た動画を掲載しようと思ったのですが、容量オーバーのため、出来ませんでした。結局、置鍼してから30分間フクラハギが震え続き、終了となりました。
「先生、やっぱり効いとるんじゃなあ、また連絡して来うわい。」
と、言葉を残してニコニコ顔で帰られました。
心と体
「今から1時間後に、診てくれませんか?」
突然の電話がありました。70才代の女性患者Bさんは、間質性肺炎と胸膜疾患をお持ちで、「ヒー、ヒー」という空咳が突発的に出たようです。農業をされており、枯葉を焼いた時の煙が原因です。Bさんの大好きな美空ひばりの曲をかけて待っていると、
「ヒー、ヒー、これ、紅マドンナの小さいやつ、早う冷蔵庫にいれとかんと、いけんよ。ヒー、ヒー。」
高級みかんの紅マドンナ(早速いただいたのですが、本当に甘い!ビックリ‼️)、を冷蔵庫に納めてから、早速治療に。1本1本を丁寧に、少ない本数で治めようと決めていました。まずは膝診で圧痛点を見つけますが、予想通り胸椎#2~4に圧痛点がありました。ちょうど肺がある第2~4肋骨辺りの治療となります。優しくふくらはぎを触りながら診断していくと、
「触ってもらっただけで、治ってき出した。」
と、にっこり笑顔で喋ってくれました。この一言で益々、優しく触ることに意識がいくようになり、胸椎治療に3本置鍼したのが効いたようです。ヒー、ヒーがいつの間にか治ってきました。結局6本の置鍼で終了。あとは、左右の臀部にコリがあるのが気になるので、足に見つけた治療点に指先で触れる操法開始。約20分間でコリが取れました。
野口整体の創始者、野口晴哉先生の「体を心として、心を体として観る」のお言葉を意識して過ごした時間でした。この言葉を紹介してくださったYさん、ありがとうございます。
10秒の骨盤調整
30才代の男性患者Bさん、立ち仕事で10時間近く働いておられます。最近は、履きやすい靴に替えたため、かなり脚の疲れが少なくなったそうです。それでも、全身の疲れがあります。畳部屋に仰向けになってもらうと、右脚が1.5cm縮んでいます。そして、右フトモモ(大腿部)の尖(とんが)りが、やけに気になります。こういう時は、気になった個所に指がいくものです。
「痛っっっっった!」
Bさんの右フトモモが、無意識の動きをしながらカラダをクネクネ。おおよそ、10秒程の治療ですが・・・・
「ほら・・・左右差が無くなったでしょ?」
「・・・・凄い!」
この治療法を圧痛操法といいます。鍼灸師になる以前は、この操法で骨盤調整をしていたのですが最近は、あまりやっていませんでした。やってみるものです、すっかり信用されたようです。その後は7本の置鍼で自律神経と内臓を整え、ベッドで仰向けになってもらいます。お疲れの患者さんには、足指もみが一番です。20分ゆっくりと施術するとBさんのカラダがユルユル・・・仕事疲れがすっかり取れたように感じました。これらの施術は操体法ですが、今後とも少しずつ融合していこうと思います。
久しぶりの大学生
久しぶりに大学生の初診男性患者が来院。Aさんとしましょう。半年前から腰痛で悩んでいます。Aさんはスポーツ部に所属しているので、早く腰痛を治したいという気持ちが伝わってきます。まず、畳部屋で仰向けになってもらいます。予想通り、右脚が2cm程短くなっています。ここで、予想通りと言ったのは、小腸の根元、「腸管膜根」が腰椎1番の左側から仙骨の右端まで斜めに走っています。それが、ストレスで縮むと、右骨盤が上がってしまうのです。
Aさんの仰向け姿を見ると、右胸部が盛り上がっています。そこを押圧すると、顔を歪めて痛がります。数秒それを続けて、ゆっくりしてもらいます。すると、2cmあった左右差が無くなりました。施術前に押すと痛かったソケイ部の痛みも無くなっています。これで、Aさんも私の治療を信用してくれたようです。
あとは、脳、脊柱の状態を把握する膝診を行い、頭にある治療点に置鍼していくだけです。
「どうですか?」
「うふふ・・・・不思議ですね・・・人のカラダって。腰の痛みが無くなっています。」
「そうでしょう?・・・面白いでしょう!・・・後で、その理論をお教えしますね。」
と、7本の置鍼で、来院した時の痛みが10だとし、全く痛みがないのが0としたら、10→1くらいになりました。よく聞くとAさんは、工学部。筋膜の構造とツボ(治療点)の流れがほぼ同じであることに興味深々でした・・・・私なりに、理論を説明し納得していただきました。来週にもう一度来ていただき、完治となる予定です。