彼岸花

今日は中秋の名月。夜晴れていれば、満月が拝めそうです。我が家の駐車場では、朝早くから一気に彼岸花が咲いています。昨日は、まだツボミだったのですが、夜水分を吸収して成長したのだと思います。温暖化で地球における気象変動が叫ばれていますが、9月23日の秋分の日には、彼岸花が満開になり、「暑さ寒さも彼岸まで」の体験が出来そうです。彼岸花に関して記事があったので記載します。

『日本には古来中国から稲作が伝来した時と同時に渡来したものと考えられています。有毒性である彼岸花は、その毒のある鱗茎によって土中などにいて作物を食害する小動物のネズミやモグラなどを寄り付かせない策として、畑の縁や土手などに植えたものと推測されています。モグラは本来肉食ですが、餌のミミズが毒のある彼岸花の鱗茎があるために、その地中には生息しないという理由から、彼岸花が生育する場所にはモグラは近づかないとされています。』

『鱗茎には澱粉が含まれているため、水溶性である有毒成分のアルカロイド系のリコリンは、水に長時間曝しておけば溶け出してしまい無毒となる為、戦時中の食糧難の時には貴重な非常食として用いられた記録があります。また、毒変じて薬となす、の通り彼岸花の鱗茎は生薬として用いられ「石蒜(せきさん)」と呼ばれて、利尿剤としてや痰を切る作用があるとされています。』

彼岸花の毒々しい赤色は、鱗茎=球根の毒を示唆するものであり、水に曝(さら)すと非常食や薬に変わるのですから、昔の人々の叡智を感じます。

60年も昔、小学校から帰宅中、友達と彼岸花を見つけては、石を投げ何本花を倒すか・・・・競って遊んでいました。

「金田は、こやって投げて・・・・・・今度は、杉浦・・・」

楽しい思い出です。

カレンダー作り

 

ちょっと早いのですが、来年のカレンダーを作り始めています。1~4月までの文字は描けました。12月まで描いて後から色塗りをする予定です。今回は、カレンダーを印刷会社で作ってもらい、赤字にならない程度で販売してみようと思っています(最も、印刷でどの程度費用がかかるのかにもよりますが・・・)。拾ってきた枝で描いた文字は、結構味がでます。

あじさいの杜鍼灸院という看板は、半紙にもう少し細い枝で描いたものです。そのため、大胆さよりも繊細さが優っているように思います。私は元々不器用で、工作が上手くありません。線も思ったところに描くことが出来ません。そのため、面白い線が生まれることがあります。細かい絵を描くことが出来ても、細かい作業(糸を結ぶ等)が苦手です。

芸術家・岡本太郎氏が、「芸術家は不器用でいいんだ、僕はボタンも上手く外せない。」とおっしゃっていたのを、心の拠り所としていたように思います。今では、この不器用な手が、鍼(はり)を持つと不器用ゆえにカラダ全身で刺すようになっているようです。これでいいのです。

乗馬を考える

60才代の男性患者Bさん、脊柱管狭窄と言われ歩行時に腰痛を感じ、手すりを伝って歩くのが精一杯の時もあったそうです。そこで、座ったまま移動出来る馬術を、1年前から始めました。すると、あっという間に腰痛が治ったそうです。これは一体どういうことなのでしょうか?私は、患者さんに

「カラダは60~70%水です。そして、骨は皮膚に覆(おお)われた水袋に浮いています。この骨を支えているのが筋肉です。その筋肉の周りに筋膜があり筋肉の中には、細いソーセージの様な筋肉があって、その周りも筋膜が覆っています。その筋肉にも、もっと小さな筋肉が束になってあり、筋膜が覆っています。ちょうど、このヘチマタワシの様なのが筋膜です。」

と言って、トンスケ(骨の模型)にくっつけたヘチマタワシを見てもらいます。そして、

「内臓もこの筋膜に覆われていて、筋肉や骨とも繋がっているのです。この筋膜ですが、東洋医学の三焦(さんしょう)という見えない臓器に当たると考えられます。また、この筋膜はコラーゲンで出来ていて、電導体となって微妙な電気を流しています。そして、筋膜の流れが12あり、東洋医学でいう経絡(ツボの流れ)と一致しているのです。ですから、皮膚に鍼を刺すことで、内臓に影響を与えることが出来るんです。そして、もう一度言います、骨も内臓も水に浮いているんです。簡単に動くんです。」

Bさんが乗馬をした時の姿勢を考えてみましょう。下肢(特に両膝)を固定し、馬の動きを上半身に伝え、背骨を揺らします。この揺れに対してカラダは無意識の動きをします。すると、脊柱管狭窄と言われていた背骨もあっという間に元に戻るのです。何故なら、骨は水に浮いているからです。

一回の乗馬、45分で4000円。当院の治療費と同じです・・・乗馬を選んだ方がいいかも?

デビューのはずが・・

 

本来なら、今日晩翠荘でベースギターデビューの日だったのですが、コロナ禍ゆえのキャンセルとなってしまいました、残念です。そのため、本日は予約を1件しかとっておらず・・・・また、その1件もキャンセルとなったため・・・ヒマとなり、散髪に行きスッキリしました。

日曜、月曜日ともバタバタして、メス猫モモに構う時間が取れなかったので、モモは、すっかりすねてしまいました。私から逃げる様に台所の流しの下の暗闇に隠れてしまいました。天照大神が洞窟に引きこもってしまったように、メス猫もすねると籠(こも)るようです。30分ほどすると、少しご機嫌が戻って来たのか、洞窟から出て来られました。早速、私はあぐらをかき、「いつでも、ここに来ていいよポーズ。

「・・・・そこまでするなら・・・・まあ、行って上げてもいいけど・・・」

と、嫌々あぐら空間に、そして嫌々休んでくれました。ということで、めでたし、めでたしなのですが、今日はこれから、友人達と食事会兼呑み会。モモがすねて帰りを待つ事になります。ご機嫌伺いのあぐら空間で、勘弁してもらいましょう。

キジも繁殖しています

山で畑仕事をしている60才代の男性患者Aさん。今年はスイカがイノシシにやられ、大損害だったそうです。山はイノシシの繁殖以外に、キジの繁殖も目立っているそうです。伊予柑(いよかん)栽培農家が、栽培をあきらめ放置された畑などは、伊予柑の木に、つる草がからんで大きな洞の様な空間ができます。そこが、キジのお宿になるそうです。キジは木の根元に巣を作り卵を産むそうです。ここの卵は、敵の目を外(そ)らすには最高の空間です。

Aさんは、何ヵ所もその様な空間で、キジの卵をを見たことがあるそうです。ある日やはり4~5個の卵を見つけたので、翌日取りに行ったところ、無くなっていたそうです。どうやら、Aさんの行動を見ていたキジの夫婦が、危機を感じ卵を移動したようです。どの様に移動したのかは不明ですが野生の叡智をAさんから教えていただきました。

鍼灸院では、置鍼して30分間待っていただく時、ベッドで休む患者さんもおられますし、Aさんのように色々話をしてくれる患者さんのおられるので、色々と勉強になります。

東洋城先生と実家

月に2度(第2、第4日曜日)に東温市の実家で治療するようにしました。今回は、松山市内の患者さんが3名来られることになりました。まだ、地元の方には浸透していないので、仕方がないです。

徐々に地元の方にも知っていただけるとよいのですが・・・

90才近くになった母親に、親行として鍼治療をさせてもらっています。毎週日曜日には、お茶会を楽しんでいる母親、カラダがとても元気でありがたいことです。人の悪口をいうこともなく、明るく生きているは、私の太陽です。

実家では、弟から 孤高の俳人・松根東洋城の生涯 渋柿の木の下で  というアトラス出版の本を譲ってもらいました。そこには、松根東洋城先生が私の実家で過ごした時の様子が、詳しく描かれています。

『伊予の人は人情が厚く、近在の弟子たちは野菜や豆腐、こんにゃくなどを届け、松山の弟子はバス便で肉や魚を届けてよこした。東洋城は、食事こそあまり多くは取らなかったが、時折口さみしいことがあり、そんなときのためにピーナッツを1日20個と決めて机の上に置き、それをつまんで食べた。

巨星塔(私の祖父)には女の子ばかり5人の子がいた。長女は松山の愛媛大学に行っていたが、下の子はまだ小学生で、一家の主婦であるカヲルは夫のの給料でやりくりしながら、家事、育児に加え、東洋城の仕事の世話から掃除、洗濯、着物のつくろいまで、すべてをやった。』

とありますが、愛媛大学に行っていたのが私の母で、東洋城先生が実家で過ごしいた間、三女、四女、五女を孫の様に思っていたのがぼんやりと分かります。先日、五女の叔母と電話した時、

「東洋城先生の机の上がグチャグチャじゃったんで、叔母ちゃんが『あああ~、わやじゃ。』言うたんを東洋城先生が、面白がって書き残しておられたんで・・・それにしても、私が出産した時は、わざわざ大阪まで来てくださったんじゃけん・・・その翌年に、先生は亡くなられたんよ。」

と喋っていました。最後まで東洋城先生の面倒を見たのは、当時東京にいた三女です。赤胴鈴之助というマンガが好きだった私には、オモチャの竹刀と赤胴を送ってくださいました。私は、年賀状を東洋城先生に出し、先生も私に書いてくださいました。

猫の本能

メス猫モモは、やはり利口です。大手術のあと、ゆっくり過ごしています。押し入れの暗い隅、テレビのウラ側などでじっと動かないでいます。大手術は、大怪我(おおけが)ですから、ひたすら休むのが猫の本能です。この調子で抜糸日(9月22日)まで、休み続けるのではないかと楽観視しています。

治療院から帰ると、ゆっくり休んでいたモモが私の方にやって来て、膝の上でゆっくり。今まででは考えられない甘え様です。大手術がよっぽど大変な体験だったのでしょう。明日は、実家で午前9時から夜まで出張治療を行うのでほぼ1日、モモは留守番をするのです。今までなら、心配することもなかったのですが、今回はちょっと気になります。

帰ってから、しっかりチャルチュウルをあげましょう!

帰宅したモモの2日目

朝起きて、モモの入っているケージを見ると、猫用トイレから紙砂(トイレに流すことが出来る砂)が散らかりケージ内は、グジャグジャです(伊予弁では、「わやじゃのう」っていいます)。そして、左足にくくり付けていた引っ掻(か)き防止用の包帯が、外れていました。モモは、①ケージ②エリザベス③包帯④傷口と4つのストレスが一気に襲って来たため、1番簡単に無くすことの出来る③包帯外(はづ)しを一晩かけてやったようです。

これで、分かりました。ストレスをなくすことが一番・・・①ケージをやめて、いつもモモが生活していた部屋に戻すことにしました。すると、安心した様子で、いつものモモに戻りました。ここで、以前飼っていたミミという利口な猫のことを思い出しました。ミミはマムシに左手(前足)を咬まれ瀕死の状態になりました。その時、我々家族の見ているテレビの前で、全く動かず、ただただ休んでいたのです。2〜3日すると、元気なミミに戻りました。モモも猫の本能があります。きっと、同じ行動をとるはずです。

実際、エリザベスをしているため、猫タワーにも冷蔵庫の上にも上れません。それぞれ1度挑戦したのですが、失敗。また、エリザベスをしたまま、エサも食べられるし、慣れてくるとストレスも徐々に減っていきそうです。それから、私の膝上に乗ってくるという今までにない態度をとって来ました。常に私とは距離を置いていたモモですが、今回のことで、一気に距離が縮みました。今も、モモを膝に乗せて文章を書いている次第です。

抜糸するまでの期間、出来るだけモモと接するよう心掛けます。

メス猫モモ帰宅

 

ソケイ部ヘルニアと子宮摘出手術で、一泊したメス猫モモを、午前中に迎えに行きました。私を見ると安心したのか、

「ニヤ~」

と鳴いてくれました。私は、猫語がまだよく分かりません。H動物クリニックの待合室には、猫に関する本がたくさんあり、もう少し猫の勉強が必要であると実感したのです。さて、そこから40分ほどドライブして我が家に到着。道中では、「ニャ~」というたびに、お話して大手術の労をねぎらいました。

H動物クリニックでは、傷口をなめないようにエリザベスという首巻きを装着され、物々しい姿になっています。早速、友人夫婦の飼い猫チャルルが使用するケージに、入れました。チャルルの匂いに溢れているケージを、しっかり拭き掃除し、ニームオイルを薄めた水を噴霧していたので、すんなり入ってくれました。

ところが、エリザベスをしたモモ、カラダをなめる自然な習性が全く出来ないので、ストレスがたまりそうです・・・・その上、モモの様子が・・・変。

やはり、手術の麻酔がまだ残っているようです。目がうつろで動きが鈍い・・・ゆっくり、休んでもらいます。明日様子を見て、抜糸までの13日間の計画を立てます。

大手術

 

「リリリ~ン」

「はい、佐伯です。」

「こちら、H動物クリニックですが、今からモモちゃんの手術を開始させて戴きます。」

「あっ・・・・はい、連絡どうもありがとうございます・・・・」

13:16分に電話がありました。手術が終了次第、再び電話連絡があるそうです。ずいぶん、丁寧な対応をしてくださるクリニックです。20数年前、飼っていたメス猫・ミミの手術をした時は、このような電話はなかったように思います。時代が随分変わって来たのかもしれません。再発したヘルニアと至急摘出の手術にですから、かなり大掛かりなので、気になります。

「リリリ~ン」

「はい、佐伯です。」

「こちら、H動物クリニックですが、モモちゃんのヘルニアは、股の下まで行っているので、余分に費用がかかりますが、よろしいでしょか?」

という予期せぬ電話が、13:58にありました。40分ほど経過し、かなり大変な手術になっているようです・・・・2時間以上経過・・・・

「リリリ~ン」

「はい、佐伯です。」

「こちら、H動物クリニックですが、無事手術は終わりました。ソケイ部の膜が薄くなり新たな穴が出来ていたようで股の下まで行ってました。」

とのことで、3時間もかかる大手術でした。

あくまで推測ですが、子猫の時、高島屋の駐車場で車に当てられ、横隔膜に穴が空き、肺にまで小腸が届いていたのを、ふさぐ手術をして横隔膜の方はしっかりした。ところが、事故当時、子猫のモモのソケイ部にもキズが出来ており、しっかりした横隔膜から弱いソケイ部の傷口に圧力がかかって小腸が飛び出したのだと思います。

それから4時間後、

「リリリ~ン」

「はい、佐伯です。」

「こちら、H動物クリニックですが、モモちゃんの抜糸までの2週間は、激しい運動は、避けるようにケージで飼って下さい。そして傷口をしっかりふさぐようにして下さい。」

とのアドバイスを受けました。明日、H動物クリニックはお休みなので、クリニックの先生には会えないため、わざわざ電話連絡を戴いたのです。大変良いクリニックに出会うことが出来ました。しばらくは、おてんばモモもケージでゆっくりしてもらうように、説得してみます!