80才代の女性患者Cさん。コレステロールが高く、高血圧なのでそのためのクスリを3錠飲んでおられます。Cさんには、膝診(山元式新頭鍼療法における上腕診を膝で診断する方法=脊椎の状態を診断)を行い、足の指を丁寧に揉み、ゆする操法を15〜20分行いました。そして、再び膝診。すると、膝にあった圧痛点が無くなっていました→脊椎が整い、脊椎から出る自律神経が整ったことになります。
「今日は、どこが気になりますか?」
「左の腰です・・・・前にかがむと痛いんです。」
そこで、足底に見つけた腰の治療点に、中指の指紋がある個所を軽くそえる操法を6〜7分。
「これで、前屈(まえかが)みするとどうですか?」
「・・・・痛くないです。」
これで、終了してもいいのですが、足に見つけた他の腰治療点2カ所に軽く指をそえる操法をして終了としました。鍼灸師になる以前に操体法という民間療法で施術をしていたので、Cさんには、この施術が向いているように思います。山元式新頭鍼療法と操体法の融合は鍼灸に偏見を持っている人には、向いているようです(Cさんは、鍼灸に偏見は持っておられません・・・念のため!)
その後、Cさんには「石原医学大全」の高血圧の原因と対処の個所を音読しました。今回は、原因を記載します。
『血管内の余分な水分は血液の総量を増やして、心臓に負担をかけて高血圧の一大要因になる。また、加齢によって下半身の筋肉が落ち、筋肉内の毛細血管が減って、行き場を失った血液は、上半身に集まる。これによって上半身の血圧が上昇し、脳に集まって溢れると脳溢血となる。もちろん、動物性食品中心の欧米食(高脂肪食)の摂取過剰は動脈硬化を惹起(じゃっき)して、血管が細くなり、高血圧や脳卒中の要因になる。』