60才代男性患者Cさん、去年の9月に来院されました。
Cさんは、若い頃から陸上競技の選手として活躍され、いまでも週2回のトレーニングを欠かせません。若々しい体躯(たいく)は、まるで、40才代。シニアの大会でも記録を持っておられます。
20才代に右膝半月板損傷し、40才代から慢性的右膝痛。
しかし、初診の目的は首痛。首が1年間も思うように回らず、やっと1ヶ月前から回る様になったのですが、やはり、痛みがあるそうです。
そこで、首痛に関する治療を施(ほどこ)し、最後に、右膝痛の治療として14cmのステック(ダイオード鍼)で、頭部正中線から約4~5cm右寄りの生え際より1cm上の圧痛点に押圧。
「痛っっっっった❣️」
ピンポイントだった様です。その結果、
「アレ?・・・先生、膝が痛くない❣️」
チョット、二人ともキツネにつままれたような感じで終了。
それから、2ヶ月間Cさんから連絡が無かったので、心配ではあったのですが・・・
去年の11月にCさん、再来院。
「先生、かかりつけの医者に、『30年間治らなかたったのが、1回の治療で治りました。』って、言ったんですよ。すると、『医学的に解明できないことでも、現実にこういうことは、あります。』と言われたんです。先生、あれ以来痛くないんです❣️」
私は、一瞬
『何のこと⁉️・・・』っとボーっとしていると、
「膝です。膝が痛くないんです❣️」
患者さんには、申し訳ないのですが、私の場合、前回のカルテをしっかり読んでいないと、治療内容を覚えていないことが多いのです。読んでいくうちに記憶がよみがえってきます。そのため、カルテ書きが、非常に大切な作業となります。
今回は、その膝に多少の痛みが出始めたのと、左腕全体がしびれるので来院。
あれこれ治療している途中、
「先生、私の場合、頭に鍼を刺すのが合ってるみたい。」
と、Cさんから提案がありました。Cさんのカラダが欲しているのだから、それが一番。
「そうしましょう!」
そこで、シンプルに右膝と、両腕狙いの3本を頭に刺しました。20分経って、チェックです。
「先生、右膝は痛くない。左腕は、鍼を刺している間は、しびれてないのに、抜くと、スーとしびれてきます❣️」
「へえ~~じゃあ、原因がはっきりしてますね!もう一回、今度は左腕用に1本、鍼を刺しましょう!」
Cさんの頭に1本だけ刺し30分ゆっくりしてもらいます。30分経ったので、
「Cさん、起きみてください・・・・いかがですか?」
「ん、しびれていませんね~~」
さて、今度はいつまで持つかわかりません。Cさんからの連絡を待つことにして、予約しないで帰られました。