1週間ほど前に、東京を歩き周り足が疲れてた上に、細かい手仕事をされている女性患者Aさん(60才代)。
3日前に転び、首が軽いムチウチの様になり、首が膠着状態。食事も中々ノドを通りません。
こういう状態の時は、首は触りません。
まず、足の親指(第1趾)の側面の圧痛点。丁寧に探すと指先から指の根元まで10カ所以上あります。ここにお灸を3~5壮すると、
「ジュジュ~、シュルシュル~~」
突然、お腹が鳴り始めます。
「ここ(足の親指)は、消化器系(脾経)だから、お腹が反応しますね~~」
「食事が出来なかったのは、このせい?」
「そこは、何とも・・ただ、十分考えられますね~、どうですか、首?」
「ちょっと、楽になった気がします。」
今度は、反対足の親指にお灸をします。
「シュルシュル~~」
やはり、消化器系が反応してお腹が鳴ります。3~5壮を10ヶ所ほどに施術した後、今度は、手の甲。
親指と人差し指の間にある圧痛点を丁寧に探し、爪でコリコリと筋膜の絡(から)みをほぐします。
次は母指球の圧痛点をほぐします。
「首どうですか?」
「ちょっといい感じ。動くようになった。」
今度は、足の内踝(うちくるぶし)周辺の圧痛点に鍼とお灸。丁寧に時間をかけて施術します。
「どうですか?」
「あれ?こんなに首が回る・・・ちょっと、奇跡的!明日になったら、もっと良くなる気がする。でも、首の後ろに痛みが残ります。」
今度は、肩甲骨の下にある圧痛点の筋膜を爪でコリコリはがします。
「どうですか?」
「あっ~、随分痛みが無くなった!」
という事で治療終了。首に触れる事なく首を治す。天城流恐るべし!