パイオネックス6個で勝負

3年前から、頭痛に悩んでいる40才代の女性患者Cさんの続報です。

「先生、先週は、治療後徐々に良くなっていって、金曜日が一番良かった。」

Cさんの治療は、毎週日曜日。そのため金曜日に良くなったというのは、今までで一番調子が良かったことになります。今回は、いつも痛みがでる左頬の痛みがなく、首の後ろが少し痛い程度です。3ヶ月前は、友人と会ってお茶を飲む事さえ出来ず、会社と家の往復の毎日だったのですが、最近は、毎週友人と会えるようになっています。

前回治療では、パイオネックス(円皮鍼)を左外踝(くるぶし)周辺の圧痛点に10個貼り付けました。どうやら、これが効いたようです。そこで、今回もパイオネックスを使うことにしました。

山元式新頭鍼療法(YNSA)で頭にしっかり置鍼。

その後、左外踝(くるぶし)にパイオネックスを6個貼りました。もう頭痛はありません。

さあ来週どうなるか、楽しみです。

こちらは、あじさいの杜鍼灸院

午後は、3時から10時までが治療時間です。

男性患者さんが来られ、治療を始め、しばらくすると、

「ガラガラ(玄関の戸が開きます)・・・・駐車は、ここでいいですか?」

「・・・・・・ハイ、いいですけど・・・」

「あの~~、3時半から予約していた◯◯ですけど・・・」

「・・・・◯◯様?いつお電話いただきましたか?」

「2~3日前ですけど・・」

『あれっ?・・・ついにボケが来たかな・・・困ったな~~しかも、3時半???あり得ん予約時間じゃし・・・参った!』

と思ってオドオドしていると、

「あれっ、ここ私が予約したところじゃないかも・・・・」

受け付けテーブルの名刺をご覧になった◯◯様、少しづつ後ずさり・・・

「こちらは、あじさいの杜鍼灸院と言います。」

これで、全てが解決出来ました。

私が開業している地区には、鍼灸院、整骨院などが5~6軒乱立しています。間違えることもたまには、あるでしょう。

それにしても◯◯様、本当は、あじさいの杜鍼灸院で治療を受けたかったのでは・・・

と、ちょっと思いました。


患者さんは、愛媛のヒーロー

2015年、選抜高校野球大会21世紀枠で、愛媛県立松山東高校が出場しました。そのチームのエースピッチャーでクリーンナップを打っていたのが、亀岡優樹選手(3年)。

初戦の二松学舎大付属高校は、大江竜聖投手(現、読売ジャイアンツ)用する強豪校。このチームに5対4で勝利し、2回戦は準優勝高校となった東海大四高と8回表までは、2対0とリード。しかし8回ウラに3点入れられ、逆転負け。

私を含めOBの応援が、凄まじく「緑の大応援団」と随分話題になりました。

この2試合の立役者、亀岡優樹選手が先日、地元のテレビ番組で特集されました。

亀岡選手は、現在愛媛大学4年生なので、本来なら春の大会で野球部をやめ、就職活動に専念するはずなのですが、4年生でただ一人野球部に在籍し、秋の全国大会出場を目指しています。

その理由は、3年の夏のクリーニング手術(肘)による長期間のブランク。

亀岡選手が、当院で治療を受けたのは、2年生の冬。

この時点で、一年間近く、肘に痛みを感じていたのですから・・・相当無理をしています。

地方の野球名門校ではない大学、しかも国立大学となると、選手層が厚いとは、とても言えません。その中で亀岡投手の肘にかかる負担は、想像を絶します。

高校野球での球数制限が話題になっている今、大学野球も同様に話題にしていく必要があるようです。

亀岡選手、あまり無理しないでね~

腰痛に四苦八苦

介護の仕事で夜勤明けに来られた50才代の女性患者Aさん。

3日前にも来られましたが、腰痛がまだ治っていません。前回の治療では、置鍼を少なくしたのですが、現在の私の力量では、もう少し置鍼を増やし、他の治療法も追加した方が良いようです。

胸骨周辺の圧痛点に、ダイオードてい鍼(金属ステイック)で、筋膜剥がし。胸部ソマトトープ(小さな人型)の腰にあたる圧痛点を狙っています。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、耳の周辺に腰に対応するツボが集中しています。そこで、丁寧に圧痛点を見つけだし、左右に7本づつ置鍼。

眉毛の上で、眉間側の圧痛点も背中に対応します。そこにも、3本づつ置鍼。

Aさんにうつ伏せになってもらい、左右足裏に1本づつ置鍼した後、ふくらはぎ、太ももの内側の圧痛点に鍼を刺して抜く事、10数回。これは、天城流湯治法の筋膜剥がしを、鍼を使用し行っています。

「先生、ずいぶん軽くなりました。」

と言葉を残して、帰宅されました。その後、手が床につく前屈写真を送っていただきました。ちょっと、一安心‼️

三冠王とホームラン王(その2)

三冠王3回の落合博満氏とホームラン王の山川穂高選手の対談で、スランプになった時の、治療法を落合氏が山川選手に教えるシーンがありました。

「人間って面白い動物でね。光があって何かが見えれば、そこに気を持っていかれる。明るいと、そのものに左右されて、来るんだから待っとけよって言ってもそこ打ちたい、あれ打ちたいっていろんなスイングになっちゃうから。直すんだったら暗闇の素振り。オレの中ではね」

「暗闇の素振り」さすが、三冠王の言葉だと、重く重く受け取りました。

治療もこれは、当てはまるように思います。

例えば山元式新頭鍼療法(YNSA)で、上腕診という触診を行います。

「これ、痛いですか?」私が、親指でやんわり触れながら聴きます。この時、多くの患者さんは、目を閉じてご自身の感覚、カラダに向かい合います。特に、鍼を刺す個所を探す時は、親指の爪をmm単位で動かし、患者さんの感覚にゆだね、伺います。この時、全ての患者さんは、目をつむるはずです。

触覚という原始感覚を研ぎ澄ます時、目からの情報は邪魔になります。

三冠王の落合氏は、バーチャル化が進んだ映像世界が氾濫している現代社会に対し、一つの警告として、自分と向き合う事の大切さを諭してくれているように思えます。

 

胸部ソマトトープ

30歳代男性患者Aさん、1週間前から首が痛くなり前後に倒す事が出来ないそうです。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、やはり首に対応する個所に圧痛点がしっかりあります。

ひたいの生え際には、7本の置鍼。

「どうですか?」

「・・・あっ、前には行けます(首の前屈)・・・後ろは、まだ痛いです。」

そこで、YNSA 勉強会のH先生が、胸部ソマトトープのパイオネックス(円皮鍼)で膝の痛みを2割にしたという報告を思い出しました。

「Aさん、ここ(ネクタイの様な胸骨の結び目にあたるところ=胸骨柄)痛いですか?」

「痛い‼️」

丁寧に圧痛点を探すと、鋭い圧痛点がたくさんあります。そこに鍼を刺した後、パイオネックス(円皮鍼)を左右に合計7個貼りました。

「首、後ろどうですか?」

「痛くない!大丈夫です。」

胸部のソマトトープ。これは、効きます‼️

三冠王とホームラン王

 

昨日、NHKのスポーツ番組で、三冠王3度の落合博満氏とホームラン王の山川穂高選手の対談がありました。そこで驚いたのは、山川穂高選手が、「足は親指、手は小指」と言う重心安定の法則を無視したバッティングをしている事です。

これには、さすがの落合博満氏も、口をあんぐり開けて驚いていました。

落合氏は、「足は親指、手は小指」の原則に従いバットを小指で持ち肩口から最短距離でバットを出します。

ところが、山川選手は中指と薬指でバットを持ち肩口から遠回りしながらバットを出します。逆に言うと、小指を使わないため、最短距離でバットを出すことができないのです。

にもかかわらず、本塁打27本、打点68、(現在、二冠王)打率2割6分と言う成績は、天才と言うしかありません。

山川選手のバッティングフォームは、決して美しいものではありません。むしろ空きだらけに見えます。ところが、確実にボールの心を捉えてホームランにしていきます。これは練習を重ねることによって体が自然と覚えたのだと思います。

ただ、このフォームでは、いつか限界が来るように思います。もし、山川選手が小指で当たり前にバットを振る事が出来るようになったなら、三冠王間違いなしだと思います。

今後の、山川穂高選手の小指に注目です。

写真では、落合博満氏が、ボールが当たる瞬間に、小指を使っているのがよくわかります。

山川穂高選手の写真は、見事な「大振り」の美しくないフォームを捉えています。

パイオネックス10個

3年前から、頭痛に悩んでいる40才代の女性患者Cさんの続報です。前回の治療後、調子は良かったのですが、夜から頭痛が始まり、3日後には最も痛くなったそうです。ところが、徐々に回復し、今日は、痛みがありますが、調子がいいそうです。

Cさんは左の偏頭痛。そのため、前回は左の外踝(くるぶし)周辺に16本置鍼しました。にもかかわらず、施術3日後には激しい頭痛が起きました。

そこで、今回はパイオネックス(円皮鍼)を最初から使うことにしました。これを貼ると1週間近く剥がれず、効果の持続も期待出来るからです。

天城流では、頭痛を鎖骨の上にある左右の圧痛点の筋膜剥がしをします。それで、今回はその圧痛点にパイオネックス(円皮鍼)を5~6個貼りました。そして、左外踝(くるぶし)に10個貼りました。

Cさんも痛みをほぼ感じない程度になったので、治療を終了しました。

パイオネックス(円皮鍼)に期待しましょう❣️

雑巾がけ

朝6時、松山駅に着きました。

熟睡できたので、治療室に戻って、しっかりと掃除が出来ました。治療室の掃除は、夜中にロボット掃除機でゴミを取ってもらった上で、朝、雑巾がけをします。

雑巾がけは、2つのバケツを用意し、トイレ用5枚、治療室用11枚の雑巾を使います。

トイレは、次亜塩素酸水を数滴落とした水で、便器、床を拭きます。これは、ノロウイルス対策です。

もう一つのバケツは、床拭き用です。絞った雑巾を田植えの苗のように、11枚床に放り投げ、雑巾の落ちた場所から、次の雑巾がある場所へと、膝をついたまま移動して拭いていきます。犬がおすわりをした様な状態から、前のめりすると、膝をつきます。後は、ワイパーのように手を大きく動かして雑巾がけします。

首と腰の中間にある胸椎は、12個。

そのうち10個は、胸前面の胸骨に肋骨が集まって、カゴの様な空間を作っています。残りの2個は、肋骨が胸骨まで届かず浮いています。

このカゴの様な横から集約した胸椎の関節は、左右に動きやすいようになっています。そのため、膝をついてワイパーの様な動きの雑巾がけは、理にかなっています。

昔から、妊婦さんの雑巾掛けが、安産につながると言われていますが、うなずけます。

また、このポーズでの動きにより、股関節が柔軟になることも事実です。

それ以上に、部屋をキレイにすることが、胎教となるのでしょう。

昔ながらの雑巾がけを、健康運動としてとらえてみるのいいのでは?

茅葺民家

本日がロンドクレアント京都出張治療3日目、最終日です。

ロンドクレアントは、画廊ではありますが、コンサートの会場に早変わりする事があります。30~40のパイプイスをコンパクトに収納する棚が、壁面のウラにあるのです。非常に合理的なスペースとなっています。

この合理的空間の源流は、美山町の大きな茅葺民家にあります。ここのご夫婦がロンドクレアントに引っ越す前は、美山町鶴ケ岡盛郷(もりさと)という集落の元庄屋さんのお家で生活されていました。現在は、次男の梅棹レオさん夫婦が、「ゆるり」というお食事処を経営しおはよう朝日(6/18)というテレビ番組で紹介されています。

この茅葺民家が、日本文化を今に生かしている至宝の空間です。

元々、茅葺民家は縄文時代の竪穴式住居から進化し、田の字型で大黒柱のある空間となりました。この田の字型空間は、ふすまを外すと、大宴会が出来る場と早変わり。

ひと昔前まで、結婚式もお葬式も全てこの空間で行なっていました。これが、本来の日本家屋。

美山の梅棹邸は、この空間を上手く利用して、コンサートを年に5~6回。多い時は80名くらい収容出来ていました。

数年前には、 義母のお葬式を身内でされたそうです。

「そこら辺にある野花を集めて、こじんまりとした、それはそれはええお葬式やったわ。」

と、ご主人のマヤオさんがしみじみ語ってくれました。

本来の日本人の生活は、この空間のように、敷居の低い応用力のあるものだったと思います。

私の治療法も敷居の低い、臨機応変なものになるよう、心がけたいと思います。