打倒松山工業

近所のバレー部高校生が、3人も来院。3人とも腰痛で1人は何度も来院しているA君ですが、他のB君C君は、初めての治療です。今週末に大会があるので万全の体勢で臨みたいのです。今年は松山工業が強く、「打倒松山工業」でチームが一丸となっているようです。少しでもお役に立てればと思っています。

 

四国の松山で、山元式新頭鍼(YNSA)を私なりに咀嚼(そしゃく)、足に治療点を見つけ1人勝手に治療すればどうなるのか・・・・実験しています。かなりガラパゴス島状態になっているのですが、仕方ありません。コロナ禍というご時世が拍車をかけ孤立しまっくっていますが、楽しんでいるのです。

A君B君C君とも、足の治療で8割腰痛が軽減。残りの2割を頭の腰痛に対応する治療点に置鍼。3人とも痛みは無くなりました。足の治療点を探す時の痛みは相当です。苦痛で悲鳴をあげる3人ですが、結果がしっかり出るので、帰る時はにっこり笑顔なのが、本当に嬉しいです。何とか、松山工業に打ち勝ってもらいたい!

足首診と首診が初めて一致

20年程前から、首の痛みとそれに伴う頭痛(後頭部、側頭部)、吐き気に悩まされている40才代女性患者Cさん。初めての治療となりました。

膝診

左頸椎:#3、#4、#5

左腰椎:#3、#4、#5、#6

左大脳:圧痛点あり

首診、足首診

左小腸

膝診で足に8個のパイオネックス(皮内鍼)を貼り自律神経を整えました。首診の他、勝手に足首診をしているのですが、圧痛点が小腸で初めて一致。足首診もまんざら捨てたものではないようです。小腸の診断点が後頭部にあるので頭痛持ちのCさんには、ピッタリの場所です。左側頭部の小腸治療点に1本置鍼すると、後頭部の圧痛がなくなりました。普段は、目の奥も痛くなることも多いので、オデコにある目の治療点にも2本置鍼。ついでに左頬(ほほ)の頭痛治療点にも1本置鍼しました。45分程置鍼したままで過ごしてもらい、抜鍼しました。

「どうでした・・・痛かったですか?」

「最初(鍼を)刺した時は、痛かったです。でも痛気持ちよくなって来て、途中からは気持ちよくなって・・・・最後の頃は、全く気にならなかったです。目もスッキリして調子いいです。」

良かった良かった!

二度あることは三度ある

一昨日と昨日に続いて今日も、バネ指予備軍の60才代女性患者Aさんが来院されました。急に左手人差し指の第二関節が動きづらくなり、その指を引っ張り過ぎたため、人差し指の根元(MP関節)付近が内出血しています。梅雨になり低気圧で血流が悪くなり浮腫(むく)みが生じる気象病なのかも知れません。もし、今週来院される患者さんの中に、指疾患の方がおられたならば、梅雨との因果関係を考えていいかもしれません。

いつものように、自律神経と内臓を整えて(パイオネックスの治療)、気になる左手人差し指の治療となります。Aさんは、基本的に鍼を刺す治療はせず、パイオネックス(皮内鍼)のみなのですが、今回はAさんを説得して、左ふくらはぎのヒラメ筋に置鍼します。

「・・・・凄い、今足の親指と人差し指のところに、電気が走りました・・・うわ〜、ピリピリピリピリ来てる!」

「そうでしょう・・・・手の人差し指と足の人差し指とは、繋(つな)がっているんです。手の方には、深指屈筋という指を曲げる筋肉があるのですが、これに対応するのが、ふくらはぎのヒラメ筋。この2つの筋肉が引っ張りやいこしているんです。」

「それで、手の人差し指がゆるむのですか?・・・・あっ、ゆるんでる・・・楽に曲げることが出来る・・・・完璧ではないですけど・・・手の人差し指を引っ張ったりしては、ダメなんですね」

「そうですダメです。炎症を起こしているのですから、氷水で冷やせばいいんです。後で、やり方をお教えします。」

「鍼って、こんなことも出来るんですね・・・もう、ビックリです。」

などと話ながら、ヒラメ筋に刺した鍼を微妙に動かします(雀啄=じゃくたく)。足先のピリピリ感が少なくなったので抜鍼。その上にパイオネックスを3個貼り、私の指先を軽く置く操法を行います。そして、Aさんにも時間がある時にやっていただく様にお願いしました。

私の操体法の師匠・今昭宏先生から教わった氷水で炎症部位を冷やす方法を、Aさんにお教えして、終了となりました。

バネ指再び

 

前回のフェイスブックでは、指の屈曲に問題がある患者さん2例紹介しました。今回も同じ指の屈曲が著しく困難な50才代の男性患者Aさんの紹介です。Aさんは、痛風を1ヶ月半前に患い、歩行が困難なほどの左足痛と腫(は)れに見舞われました。そのため、四つ足歩行のハイハイで移動しなければなりませんでした。時間の経過と共に少しずつ回復し、現在では農作業が出来るようになりました。しかし、右手の中指に痛風の症状が残り腫れ上がって、ゆっくりとしか握れず、完全な握りこぶしは出来ません。

そこで、右ふくらはぎのヒラメ筋を狙います。これは、以前にバネ指治療のメカニズムをご紹介したのですが、この理論がそっくりそのまま当てはまるので、もう一度ご紹介します。

『バネ指の治療にヒラメ筋に鍼を刺すのはなぜか?

前腕の深指屈曲筋をはじめとする屈筋群や、指の動きに関わる腱や腱鞘を使い過ぎた結果、腱と腱鞘が炎症を起こしスムーズな動きが出来なくなります。この時、最も影響を与える筋肉が、深指屈曲筋であると考えられます。この深指屈曲筋に対応するのが足のヒラメ筋です。この2つの筋肉は良く似ています。この似た2つの筋肉は片方が緊張して筋膜を絡(から)めると、もう一つの似たような筋肉の筋膜も絡んでバランスを取ります。

バネ指の原因となった前腕の深指屈曲筋の使いすぎ炎症及び緊張に対して、ヒラメ筋の筋膜が遠くから引っ張ってバランスをとっているのです。綱引きをする時、一番ハジの綱を持つ人が力持ちなのは、影響力があるから・・・・よく似ていると思います。』

以上の理論から、ヒラメ筋に刺鍼した結果、Aさんも驚くほどスムーズに指が動くようになりました。理論家のAさんは、「全く信じられない!」といった表情だったので、上記の説明をしたところ納得した様子で、

「世の中、知らないことばかり・・・・」

とつぶやいておられました。ヒラメ筋の圧痛点に3個パイオネックス(円皮鍼)を貼り、軽く指先を触れるようにアドバイスしたので、次回その経過を教えてもらおうと思います。

ヒラメ筋の圧痛点

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、手指の屈曲が不能な患者さんをヒラメ筋の圧痛点に置鍼し治療します。今日の治療では、2人の患者さんがそれぞれ右手親指と中指の屈曲が困難でした。

30才代の女性患者Aさんは、生後間もない赤ちゃんを抱えることが多いので、右手親指がバネ指のようになっています。それで、右ふくらはぎのヒラメ筋(ふくらはぎ内側)の圧痛点を探して置鍼。

「・・・・あれ?動くようになった・・・・先生、スゴイ・・・」

動きはスムーズになったのですが、まだ親指の根元付近には圧痛点があるので、それに対応する右足の第一趾の圧痛点にパイオネック(円皮鍼)を貼り、そこに私の中指を軽く触れる操法を行いました。これで、親指の圧痛が薄れました。

60才代の男性患者Bさん、右手中指が脱臼したような状態で、全く曲げることが出来ません。そこで、右ふくらはぎ内側の圧痛点を探して置鍼。

「・・・・先生、電気が走る・・・・膝に来た・・・・・頭に来た・・・・・そしてノド通って、胸まで・・・・・」

感受性豊かなBさんは、現象の言語化をスラスラとしてくれます。

「先生、指が動くようになった・・・・ひどいな~・・・・あれ?もしかして膝が動くようになったかもしれん・・・ちょっと動かしてみようわい・・・・先生、膝まで良うなっとる・・・・ひどいな~」

ということで、ヒラメ筋の圧痛点はよく効くのです。

YouTubeで処方箋

 

今回は、膝の内側痛を取る方法を紹介しました。今回は、非常短時間のYouTubeで膝の内側が痛い患者さん用の処方箋として作りました。この短時間動画をたくさん作り、全ての患者さんにYouTubeの処方箋を見ることが可能となれば、早期回復の役に立つと思います。

患者さんの傾向としては、腰痛、肩こりが多いのですが、部位も原因も人によって様々に違いがあるので、様々なアプローチは必要となっていくと思います。患者さんのカルテをもう一度見直して、そのアプローチを見つける必要があります。

ボチボチやっていこうと思います。

膝痛

高校バレーボール春の県大会があり、優勝したチームの主力選手A君。試合中から右膝に痛みがあったそうですが、何とか頑張って翌日に来院。膝屈伸すると膝外側が痛みます。そこで、パイオネックス(円皮鍼)を7個左右の足に貼り、膝の痛みが半減。ただ、まだ膝の奥に痛みが残っています。

 

そこで、側頭部にあるG点に3本、耳の下の乳様突起周辺のG点に3本置鍼。

「これで、膝はどうなってる?」

「・・・・痛くない・・・全く痛くないです。」

待合室で治療を見ておられた、お父さんは、目を丸くして、

「本当に痛ないんか?」

「うん、痛ない。」

「〇〇君も連れて来んといかん、結局、彼は試合に出れんかったんじゃけん。」

こうやって、少しずつ口コミで増えていけばいいのですが、実際には、中々増えません。まだまだ、鍼治療に対して偏見が多いようです。ただ、コロナ禍で外出しづらい中、何とか生活出来ているので良しとしています。というか、コロナ禍でこもっている間に、ドンドン創造的な活動を行うチャンスがあると考えましょう。明日、早速始めます!

音が聞こえる!

70才代の女性患者Bさんは、耳鳴りと難聴のため、私は大声で話さなければなりません。今回は、自律神経と内臓の調整をする前に、左右の耳周辺へ6本ずつ12本と後頭部に1本の合計13本を置鍼。そして、足首から下にパイオネックス(円皮鍼)を貼っていきました。すると、

「先生、音楽かけとるん?」

「はい、かけてますよ。」

「あれ?やっぱり・・・・来た時には、聞こえなんだけど・・・・今、聞こえる!」

「あああそうですか!それは、良かった・・・・・だれが歌いよるか分かりますか?」

「・・・・それは、わからんけど・・・・」

「坂本冬美です。」

「私、好きじゃ。」

などと、会話が弾みました。Bさんは、後頭部に刺した鍼が特に良く効いたそうです。以前には、Bさんのご主人の右側頭部と後頭部に置鍼して、その3日後に聞こえなかった音が聞こえるように治療をしたことがあるので、お二人とは、相性がいいようです。

置鍼は、耳中央部に向け扇(おうぎ)状に刺すといいようです。それにしても、この耳に対する置鍼を発見された山元敏勝先生には、ただただ、感謝と尊敬の念があるのみです。少しでも山元先生に近づけるよう、足首から下の治療点を見つけ続けようと思います。

大腿骨遠位部壊死(えし)

 

半年前、病院で大腿骨遠位部が壊死(えし)していると言われた60才代の女性患者Aさん、1ヶ月通院し、ピタッと来られなくなりました。そして、1カ月前から再び通院されるようになりました。

1カ月前の治療日まで、どうやって歩くのか・・・歩き方を忘れていたそうですが治療後、

「あっっ、足の付け根(股関節)から歩くんじゃ!と、分かって感激したんです。」

とおっしゃっていました。病院では、大腿骨遠位部壊死と言われたのに、歩けます。一体どういうことなのでしょう?素直な疑問が生まれましたので、調べることにしました。

武蔵小杉整形外科の小谷野康彦(こやのやすひこ)先生の記載文がインターネットで見つかったので、下記に引用します。

『変形性膝関節症で治療中の方の中で、急に痛みが悪化して歩行困難となり、時には夜間就寝時にも耐えがたい痛みに襲われる場合があります。その時にMRIを撮影すると膝関節を構成する大腿骨遠位部または脛骨近位部に骨髄浮腫像を認めることがありますが、この所見を診て「骨壊死」(こつえし)と診断されてしてしまうケースが多いように感じます。骨が壊死しまったと聞いて愕然として大学病院などを受信される患者さんが後を絶ちませんが、実は、このような所見のほとんどは、まだ壊死を起こしていない治癒が期待できる軟骨下骨折なのです。』

上記のようにAさんは、「壊死を起こしていない治癒が期待できる軟骨下骨折」だったと理解します。壊死の原因は、血流が途絶え骨芽細胞や破骨細胞が機能しないからですが、血流が再び生まれると、本来の骨の機能が再開され、3年に1度の骨再生を始めます。骨は3年に1度生まれ変わっていることを、しっかり頭に入れて置いてください。人工骨にすると、生まれかわることはありません。

Aさんは、出来なかった正座が出来るようになりました。今回のAさんには、頭に置鍼することなく、全て足へのパイオネックス(円皮鍼)で膝痛、腰痛をとりました。

「先生、自然に歩けるし、下腹に力が入る!」

とニコニコ顔のAさん、

「パイオネックスを貼った後、2~3日後にもっと調子が良くなります。」

と言われたので、足首から下だけの治療に拍車がかかります。

突然の右膝痛

 

友人男性Aさんから、今週起こった不思議な体験談を教えてもらいました。

Aさんは、去年から運送会社勤務。時には20kgもある米をかつぎ、高いアパートの階段を上ることもあるそうです。以前から右膝が不調で、小走りしたくない程度の痛みを感じていたそうです。ところが、今週月曜日に目覚めると、今までに感じた事のないほどの激痛が、右膝及び右下肢全体にあり、起き上がることすら、ままならない状態。床に右足をつけることが出来なかったそうです。

幸い、勤務は午後からだったので、午前中はしっかりと静養。すると、昼過ぎには何とか足を引きずりながら歩くことが出来たので、仕事場に向かいました。仕事でカラダを動かしているうちに、足の痛みが徐々に取れ、その日の終わりには、普通に歩ける程度に回復したそうです。その後、金曜日まで普通に仕事をして、土曜日の今日は、気がつくと右膝、右下肢に痛みがほとんど無く、犬を散歩して走る事が出来きました。下半身の血流が良くなり、腰も以前より軽くなったそうです。

最近のAさんの生活で、変化があったのは寝具。西川のエアーマットに変えてからは、よく眠れ長時間横になった時に生じていた腰の痛みも無くなったそうです。

さて、これらのことから何が推測出来るでしょうか?何故、右膝、右膝下肢の激痛が生じ、何故仕事をしている間に徐々に回復し、およそ1週間で以前以上の良い状態になったのでしょう?

興味ある方は考えてみてください・・・私もそうします。明日、私なりの考えをまとめてみようと思います。