モゾモゾ体操(その5)

モゾモゾ体操(その5)

足の関節の動き方は、6つあります。

膝から足底までの縦軸を内側に回すと、①内旋、外側に回すと②外旋。

内踝(うちくるぶし)から外踝(そとくるぶし)の横軸を上に回すと③背屈、下に回すと、④底屈。

踵(かかと)から指先までの左足前後軸を左に回すと、⑤内反(ないはん)、右に回すと⑥外反(がいはん)

今回は①内旋位から外旋するモゾモゾ体操です。

左足先を可能な限り無理しない程度内側に、その上に右足の踵(かかと)を乗せます。

そして、左足先をゆっくり外側に回そうとするのを、右足踵(かかと)で止めます。

すると、カラダはゆっくり連動して内部から動いてきます。無理せず、心地良い感じを味わいながら呼吸法は、前回説明したように、①自然呼吸②吐きながら(できれば、鼻から)

③吐き切ったら、ゆっくり吸いながら→可能な限り息を吸い、息を止めます→一気に吐きます。

①自然呼吸で行い②吐きながら行い、続けて③吸いながら行い一気に吐く流れを1クールとし、1クール終わったらゆっくりする。

これで十分だと感じたら、反対の足をしましょう。

これができたら、今度は1ランクアップの体操。

イラストのように左手をお尻に入れ、右手の前腕を立てます。立てた前腕の小指側をゆっくりベッドに押し付けて、体幹がスムーズに動くようにします。

心地よく無理せずゆっくりと動きます。

痛かったらやめましょう。

モゾモゾ体操(その4)

モゾモゾ体操(その4)

「足は親指、手は小指」という重心安定の法則を身に付けましょう。日常の動作に力みがなくなります。特に施術家は、常に患者さんと接しているのですから、自ら力んでいると、患者さんにそれが伝わり、患者さんに影響してしまいます。

さてそれでは、何故、足は親指で手は小指なのでしょうか?

写真のガイコツ(トンスケという名前です)は、脱力した状態のカラダの骨組みです。

正中線は頭頂から地球の中心に向かった重力を可視化した線。これを見ると、手の小指と、足の親指が正中線近くに位置しています。

これが、「足は親指、手は小指」と言われる所以(ゆえん)です。

足の親指が正中線の近くにあるため、カラダを支えるのに重要な役割をしています。また、

第1中足骨(親指側)の頭(あたま)に二個の種子骨(イラスト参照)があり、カラダを支える補助となっています。これで、足は親指という意味は、分かると思います。

では、「手は小指」

小指側の中手骨と、尺骨の間に小さな豆や鈎(かぎ)がある豆状骨、有鈎骨(イラスト参照)があります。これらの骨が、しっかりと物をつかむ補助役となります。

そして、小指を握りしめる動作が連動していくと、肘が内側(正中線寄り)に向いていき、脇が閉まってきます。この一連の動きが重心を安定させていく重心安定の法則です。

このことを理解した上で、モゾモゾ体操をしてみましょう。

仰向けになり、手をしっかりと耳の横に付けて、伸びをしましょう。この時、小指側を伸ばすのでしょうか?あるいは、親指側伸ばすのでしょうか?

私は、答えを言いませんので、一度試してみて下さい。

モゾモゾ体操(その3)

今から紹介するのは、最も簡単な体操ですが、ほんの少し足の角度を変えると全く動かなくなります。ちょっとしたコツがあるので、そこだけはマスターしましょう。

朝、仰向けで目が覚めたとしましょう。こんな時、ゆっくり伸びをしたいものです。今回は足の伸びの仕方をお教えします。

ガニ股歩きの人が仰向けになると、足裏が逆ハの字となります。こういう人が、踵(かかと)を押しこんで脚を伸ばそうとしても、伸びません。

・・・・?と思われる方、一度しっかりとしたガニ股で押し込んください。

全然動かないことが分かると思います。

今度は、足裏をハの字にして、踵(かかと)を押しこんでみてください。すると、問題なく踵(かかと)が伸びアキレス腱も伸びてきます。

何故このような結果になるのか?・・・・それは、「足は親指、手は小指」という原則があるからです。足裏がガニ股で足先が開いていると、重心が小指側に向かうため、力が分散してしまい上手く伝わらないのです。しかし、足裏を内股にして親指側を押し込むと力が集中して脚が伸びてきます。

とても、簡単なことですが、非常に大切なことなのです❣️

しっかり、身に付けましょう‼️

モゾモゾ体操(その2)イラスト3枚

今日来院の患者さんから、

「先生のフェイスブックに書いてあった体操、よく分からなかったんですよ!」

と助言がありました。確かに足のツボを載せ、文字で動きを説明するのは、無理があります。そこで、ポイントだけ文字説明で済ませ、あとは、イラストで解説してみます。

 仰向けになって、両膝を立てます。そして左足だけを倒した状態はイメージ出来ますか?

この倒した左足の内踝(うちくるぶし)から、膝の内側に脛骨(けいこつ)という大きな骨があります。

この脛骨(けいこつ)を右足の踵(かかと)でゆっくり踏みつける体操です。

ついでに、左手をお尻の下に敷くと、左肩甲骨から左指にかけて、圧力がかかり一石二鳥となります。

また、踵(かかと)以外の土踏まず、親指などで踏み込むと、バリエーションが増えます。

モゾモゾ体操(その2)

肘から指先にかけて、重要なツボがあるように、肘から足先にかけて、重要なツボがたくさんあります。特に足首の周辺は、最も大切なツボの密集地です。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、外果治療点という新たなツボに、下肢の痛みや痺(しび)れなどのカラダの不快な症状を取る効果を見出しています。

今回はその大切なツボを刺激しながら、肘から指先までのツボも刺激するモゾモゾ体操。

仰向けになり、両膝を立てます。モゾモゾ体操(その1)と全く同じ姿勢です。両手はお尻の下敷きになったまま、片方の足だけを、敷き布団の上に倒します。そうすると足首やフクラハギを敷き布団の上に置くことになります。

その置かれた足首に突っ立った片方の踵(かかと)を置きます。あとは、踵(かかと)で足首を踏み込むだけです。

例えば、踏み込む足が左足の踵(かかと)ならば、右足首に圧力がかかっていき、大切なツボの刺激になります。また、体重が徐々に右側にかかってくるため、右肩から右手首にかけて心地よい刺激となっていきます。

呼吸法は、モゾモゾ体操(その1)と同じ。最初は自然呼吸→鼻から吐きながら→鼻から吸いながら、息を止めて一気に吐く

これが基本形で、踏み込む足をつま先、土踏まず等、変えたり、踏み込む位置をフクラハギ、太ももと変える事で、様々バリエーションが生まれます(^ ^)

モゾモゾ体操(その1)

モゾモゾ体操(その1)

操体法の創始者、橋本敬三先生は、90才の時大腿骨骨折のため、寝たっきりの生活を亡くなられる95才までされたと伺っています。しかし、先生の背中は床ずれする事なく、綺麗なままだったそうです。

生を受けた以上、誰しも迎える死。

全ての人が辿る道ですが、気持ち良く迎えたいものです。橋本敬三先生は、ベッドの中で、気持ち良く操体法をされていたのだと思います。それで綺麗な背中でおられたのだと思います。

そこで、私が90才を迎え、ベッド生活を余儀なくされたと仮定した時のモゾモゾ体操を作ってみようと思います。

イラストのように、肘から指先まで赤色の大切なツボ(要穴と言います)が、沢山あります。あと、こんなに要穴(ようけつ)があるのは、膝から足先にかけてのみです。
今回は、肘から指先までの要穴に、刺激を与えつつ気持ちよくカラダをねじる体操。

仰向けになり、両膝を立て、両手をお尻の下に敷き込みます。それでゆっくりゆっくり膝を倒します。ただそれだけ。

ゆっくり体重をかけるので、手首のツボにはいい感じで圧がかかります。呼吸は、ゆっくり動いている間は、出来るだけ鼻から吐きます。

可能なだけ倒した後は、今度は吸いながら倒します。そうすると、稼働域がもう少し広がります。限界まで吸って、あとは一気に吐けば、ワンセット終了。気持ちが良ければ、何回もしても構いません

また、両膝を倒し体重がかかってない方のフリーな手は、両膝と対角になるように、伸び伸びと伸ばしてみるのもいいですね。

ただし、これは掛け布団と敷き布団とに間が出来るので、冬場には不向きです。
まずは、こんな簡単なことからモゾモゾ体操スタート。

 

白鵬の仕切り

幕内優勝41回の白鵬、どの力士と比べてても仕切りに、空(す)きがありません。

多くの力士は、仕切りの間に、廻(まわ)し(ふんどしの一種)をポンポンと叩(たた)き気合いを入れていきます。

その叩(たた)き方は、手のひらをただ廻(まわ)しに当て、ポンポンという音を立て、相手力士を威嚇する仕草のように感じられます。

しかし、白鵬は違います。廻(まわ)しを小指から弾(はじ)くように叩きます(写真では、よく分からないと思いますが、見る機会があれば、テレビで観察して下さい)。

「足は親指、手は小指」

という重心安定の法則にしっかり適(かな)った動作を白鵬は、当たり前にしています。小指主導で廻(まわ)しを叩くと脇が自然と締まっていきます。一瞬の立会いにより、勝負が決まる相撲。仕切りの動作に空(す)きがあると、立会いにも空きが生まれるように思います。

もう一枚の写真は、立会い直前の仕切りです。この時、白鵬は入念に右足の親指で土俵をこすり付けます。この時、重心は左です。右利きの人は左重心が自然で安定します。ですから、白鵬は安定した左重心からゆっくりと右足親指に重心を移し、一気に右足親指を起点に立会いへと向かいます。

白鵬のこの一連の動きの中に、相撲の奥義があるように思います。

利き目

春到来!

ポカポカ陽気。なんとなくバットを手にして、なんとなく振り回してみたくなりました。

弟から譲ってもらったバットは、非常に重いので、思い切って振る事は、なかなか出来ません。

気持ちよく体幹をひねってスウィング。右手を放して左手だけで持つと、バットの先端が、程良い勢いで回って来て背中を叩いてくれます。カラダほぐしに最高です。

私は、右バッター(高校、大学で野球をしました)だったので、左足をピッチャー側に出してスウィングします。肝心なのは、ボールがバットに当たった瞬間をしっかり見続けること。

ところが、私の利き目は左。右バッターの構えでボールを左目で見ているため、不自然です。しっかりと見えていないのです。

60才を過ぎ、動体視力が衰えてくると、その見づらさが、際立ってきます。ふわふわした感じで、打席に立っても打てる気がしません。

そのため、ヤクルトの名捕手八重樫(やえがし)選手のようにピッチャーに対しておへそを向け、左目でしっかり見なければなりません。

多分、八重樫選手も利き目が左だったため、あのような構えになったのだろうと思います。

これから、野球を始めようとする野球少年は、自分の利き目が右なのか?左なのか?知ってから始めましょう❣️

たとえ手が右利きでも、利き目が左ならば、左バッターになりましょう❣️見え方が全然違います。指導者もこのことは、しっかり指導すべきだと思います。

写真は、大学時代のスィング(川崎球場)「完全なるファールチップ、キャッチャーの頭上にボールが見えます‼️」後輩の岡野圭典君が撮ってくれました。いい写真をありがとう。

新しい操法


「あれ~~、珍しく腰にきてる!」

夜行バスで京都に着いた時(7:30)、久々に腰痛を感じました。午前10時から、今日は7人連続で治療しなければ・・・・

そこで、京都駅ビル地下一階の喫茶店で、自力自療の操体法。

幸い、壁際のコーナーに席が取れました。

『何か、新しい方法を見つけよう❣️』と決めました。そこで自己診断、腰痛の場所は?・・・・ちょうど、腰椎4、5番あたり。

天城流ならば、ふくらはぎの圧痛点の筋膜を剥がします。山元式新頭鍼療法(YNSA)では、

腰椎のソマトトープ(小さい人型)は、耳の後ろにあります。これを組み合わせると、新しい治療法が生まれます。

いつの間にか、右手親指で右耳後ろの圧痛点を押していました。ちょうど、右肘が壁に当たり固定できるので、微妙に首を親指に押し当てると効きます。これでYNSA は出来ました。

次は、天城流。

右ふくらはぎの圧痛点を左膝に当てます。これで、準備OK❣️

あとは、右手親指に微妙な体重移動をしながら、気持ちよい感覚を味わうだけです。2~3分で終了。

喫茶店を出て、歩いてみました。OK大丈夫❣️

今度、患者さんにお教えします~~

追伸:バスを待つ間、耳ウラを軽く押し、気持ち良く体重移動するだけで、効きます〜〜

 

美容鍼の前に操体法❣️

「今日は、美容鍼をお願いします。」

突然の依頼に、心の準備がないまま・・・いやいや、大丈夫。

実は、私の美容鍼の師匠は、堀口三恵子先生という美容鍼を牽引している方です。

堀口先生は、

「カラダの歪みを取るのが先決。その後に、美容鍼をする様に‼️」

いう授業を必ずされます。そして、

「カラダの歪みを取るのは、操体法が一番です‼️」

そのため授業の半分以上は、操体法です。先生の操体法を見ながら、

『あ~~あ、これなら、オレの方が上手いワイ❣️』と思いながら、少しニヤッとしている生徒でした。嫌な生徒ですよね~~

そんな訳で、私が行う美容鍼は、操体法でカラダの歪みを取り、上半身のリンパをスムーズに流す押圧を行い、顔面の血流を促すために親指と人差し指の間の合谷(ごうこく)に鍼を刺し置きます。

そして、血流が上半身に偏らないよう、下半身の重要なツボ(要穴)に鍼を刺し置きします。

やっと、顔面の刺鍼となりますが、私は、5cm程の鍼2本を中指と人差し指で押さえて、顔面の血流を良く散鍼(さんしん)を10~15分くらい行います。

その後、百会(ひゃくえ)という頭の天辺に向かって皮膚を上げながら鍼を刺していきます。

鍼は髪毛より細い0.12mmで3cmの長さ。15~20分刺したまま音楽を聴きながらゆっくりしてもらいます。

目がスッキリして気持ちいいですよ~~