筋肉

私は、筋トレが嫌いです。

理由は、筋トレをしている動物を見ていないから。生き物として不自然な行為と位置づけていたからです。

ただ、浪人を2年間していた時、片足スクワットを可能な限りやっていました。そのおかげで、大学入学後の基礎体力測定では、50m走でかなりいいタイムが出ました。しかし、筋肉強化に関して、全く興味を示さない数十年を過ごしたため、今では、お尻の肉はなく、ヨボヨボの老人体形になってしまいました。

石原医学大全で最も大切なことの一つに、筋肉の保持がありました。その理由が、血液の90%以上は毛細血管に蓄えられており、その毛細血管を保持しているのが筋肉、特に下半身の筋肉。納得したため、筋肉の強化をすることにしたのです・・・・実に単純でしょう!

その強化に4リットルのペットボトルを利用しているのです。そのうち、YouTubeでご紹介しますね!

カラダは単純なので、数ヶ月でしっかりした筋肉が出来ます・・・年齢なんて、全く関係ありません。これから、これから!

 

 

耳と腎の関係

石原結實先生の「石原医学大全」は、どのページを開いても面白いので、パッと開いたところを、ご紹介します。

『耳を観察

耳の形は腎臓とほぼ同じであることから、漢方では「腎気は耳に通じ、腎和すればよく五音を聞く」「腎は耳に※開孔す」という。

漢方で定義する「腎」の意味は広い。西洋医学で言う腎臓はもちろん、副腎、泌尿器、生殖器そして生命力そのものも含んでいる。足腰が衰え、先にあげた腎臓臓器の機能も低下した状態を示す「腎虚」という表現は、単に体力の低下にとどまらず、生命力の低下(老化)を意味する。

[耳たぶにシワがある→心臓病]

シカゴ大学医学部のウィリアム・J・エリオット元助教授による「耳たぶと心臓病」に関する調査報告がある。54歳から72歳までの108人を8年間にわたって調査したところ、次の結果が出た。

①耳たぶにシワのある人が心臓疾患で死亡した件数→シワのない人の3倍

②「耳たぶにシワがあるが、冠状動脈疾患のない人」の心臓発作死亡率→耳たぶにシワがなく、冠状動脈疾患もない人」の約6倍。

耳たぶのシワは35歳以上になると現れ、単に老化現象のこともある。しかし、心臓病が隠れている可能性も考えられるのである。耳たぶには動脈の毛細血管が少なく、脂肪はたっぷりあるため、体内で動脈硬化が進むと、血流不足がまっ先に顕在化する。つまり動脈硬化によって血流が減少すると、耳たぶの脂肪が栄養不足で萎縮し、シワを作るのだ。』

※開孔す とは、穴が開くことなので、通じていると解釈しています

お灸治療が、増えて来ています。

足にお灸をして、頭の置鍼と同じ効果があるのが分かってきたので、最近は、

「鍼とお灸どちらにしますか?」

という質問から治療に入ることが、多くなってきました。80才代の男性患者Bさん、治療前に靴下を脱いでこられました・・・お灸の準備をされているのを確認した上で、

「鍼とお灸どちらにしますか?」

と尋ねたところ、お灸という答えが返ってきました。Bさんは、毎年この時期になると花粉症に悩まされるのですが、今年はその症状が出ていません。2週間に1回の治療が効いているようです。ただ、少し鼻水が出るというので、オデコにある鼻の治療点に2本置鍼をしました。その後は、膝診を行い、足に見つけた治療点にお灸をしていくだけです。

お灸の良い点はたくさんあるのですが、一つは、患者さんご自身が、覚えた治療点にお灸をし、アフターケアできることです。また、お灸をしながら、モグサのエキスであるチネオールの臭いでリラックスしながら会話を楽しむことが出来るのです。

Bさんは、野球やソフトボールに精通されているので、施術中、野球の話に花が咲きます。経験豊富なBさんからは、様々なことを学びっぱなしです。また、感覚が鋭い方なので、お灸を受けた時の感覚を適切な言葉にしてくれます。

「最後まで、熱さに耐えて、モグサを取ってもらうと、スーッと入ってくるんです。それが、よく効いています。」

なるほど・・・・これが、今の私のお灸が目指すところ!・・・・って、教えていただきました。

2月22日は猫の日

 

2月22日は、猫の日。

うちのメス猫モモは、いつも一人で、2階の台所、居間とベランダにいます。時々、1階の鍼灸院から帰ってくる私に出会って、

「あら、来たの?」

って顔で、お出迎えしてくれます。私は、お出迎えが嬉しいので、

「モモちゃん、お利口さんじゃね、お父さんをお迎えしてくれて!」

と、ゆるゆる笑顔をするのですが、

「あっそう・・・・・」

尻尾を立てて振り返り、居間まで歩いて一呼吸。おもむろに、畳に寝そべったかと思うと、手足を弓のように伸ばして大あくびをしてくれます。

「モモちゃん、すご~い、またやった!モモちゃん、それが上手じゃけんね~、すごいね~モモちゃん。本当にお利口さんじゃけんね・・・・モモちゃんは!」

と、得意技を見せてくれると、素早くネコタワーに上って知らんぷり。

「モモちゃん、すご~い。モモちゃんは、何でも出来るけんね・・・・ホントにすごいね、モモちゃんは!」

と、たわいもない会話が続くのでした・・・・おしまい。

紫雲膏も線香も

モグサ作りが思った以上に成果があったので、今度は紫雲膏や線香も作れないか?とインターネットを調べていると、何と何と作れるのです。紫雲膏においては、料理と実験の感覚で温度と時間調整が大事なようです。線香には、漢方薬に使用する桂皮、クローブなどの粉を混ぜ合わせ、※﨓(たぶ)の樹皮を粉にしたものをつなぎとして、少量の水を加えながら、粘土を作っていくのです。

その粘土を細長く伸ばしたものが、線香になるのです。タブ粉に炭粉末を加えると、煙が少ない線香になるそうです。灸治療の場合は、煙が少ない方が良いので、炭粉末は欠かせないようです。

まだ、作っていないので、今日はここまで。作った暁には、ご報告します。

※﨓(たぶ)は、クスノキ科の常緑高木で別名「イヌグス」ともいいます。

ヨモギ茶

ヨモギをミキサーで細かく刻み、モグサを作っているのですが、その時に出来たヨモギの粉が、まるで抹茶のようにヨモギ茶となることにやっと気づきました。熱湯を注ぎ、黒糖を入れて飲むと、非常に美味しくいただけました。ヨモギのチネオールという精油が灸治療に効果を与えています。湘南太田鍼灸院のホームページのコピペを下記に記載します。

『お灸と言えば艾(もぐさ)ですが、艾は蓬(よもぎ)の葉を乾燥したものです。蓬の葉の裏にはチネオールという精油成分が含まれています。

チネオールには疼痛緩和成分があり、燃やし煙になることで篩板(鼻の奥にある篩骨と呼ばれる骨の中央にある小孔)を通じ前頭葉に働きかけ、リラックスする効果があります。

艾は火をつけると一気には燃えず、少しずつ燃えていきます。その温度は50~60度と言われています。人のタンパク質は42~48度で変性するので、お灸を当てている部位やその周辺の老廃物を壊すことができます。

あえて火傷の状態にすることもあります。火傷になるとそれを治そうとして人体は膿を出します。膿は白血球(マクロファージ:体内に生じた変性物質や侵入した細菌等を捕食)の死骸なので、そうやって悪い物質を体外へ排出します。』

チネオールには、疼痛緩和成分があり、リラックスさせる効果もある。幼い頃からヨモギ餅を食べていたため、ヨモギを口にすることに全く違和感を感じない。そのため、お茶として飲むのは当たり前。今年もしっかりヨモギを収穫して、乾燥させて、粉まで全て使い果たそうと思います。

松葉

最近、早朝に裏山(標高117m)を下駄で登っています。下駄で登る時は、大臀筋、中臀筋、小臀筋を使い、降る時は、大腿部の筋肉を非常に使います。その道中に松葉が落ちており、この松葉を食べながら歩いています。また、頂上は日当たりが良いので、松の木が何本も生えています。そこでも松葉が取れるので、鍼灸院と部屋には松葉が増えてきました。患者さんの勧めで、醤油にも松葉を入れてみました。さて、どうなるのでしょうか?

松葉にある成分を下記にまとめてみました。

『クロロフィル(葉緑素)

 クロロフィルはヘモグロビンの構造に似ています。体内の余分なコレステロールや有害物質を排出する効果や、血液中の赤血球の数を増やすことで貧血の改善が期待できます。 胃や腸の運動を活発にしてくれるので、便秘解消などに良いと言われています。

ケルセチン

フラボノイド、ポリフェノールの一種で、主にタマネギなどの野菜に多く含まれている成分です。 血流を改善する効果や、動脈硬化を予防する効果などで知られています。

テルペン精油(α-ピネン)

森林浴効果が高く、リラックスやリフレッシュ、疲労回復などに有効といわれています。

ビタミン

松の葉には、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンKなどのビタミン群が豊富に含まれています。』

松葉を噛み続けてドロドロにすると、気持ちよく胃にいける気がします。そして、口の中に清涼感が漂うのです。この感覚は、子供のころ遊んだ神社の空気、雰囲気につながるように感じるのです。

 

コレステロール

前述の不整脈を気にされていた女性患者Aさんが、もう一つ気にされておられたコレステロールに関して、石原結實先生は、『なぜ、「おなかをすかせる」と病気にならないのか?』(石原結實 著)で、下記のように述べられています。これを次回の治療日にお伝えしようと思います。

『西洋医学では、血液中のコレステロールの正常値を130~219mg/dlと決め、少しでも多いと抗コレステロール剤を処方する傾向がある。コレステロールを動脈硬化、ひいては心筋梗塞、脳梗塞の元凶と考えているからだ。

しかし、コレステロールは、人間を形作っている60兆個の細胞の膜の成分であるし、胆汁や男性ホルモン、女性ホルモン、さらにはストレスに耐える副腎皮質ホルモンの原料でもある。だから、「コレステロールを無理に薬で下げたら、ストレスに弱くなり、種々の病気にかかりやすくなる」と指摘する医師もいる。最近では「コレステロール値が高い人ほど長生きする」というデータも数多く発表されている。

フィンランドのヘルシンキ大学で、高脂血症1200人を対象にした調査が実施され、次のような結果が得られた。高脂血症を食事療法と薬で下げたグループAと、下げる手段を何も講じなかったグループBを比べたところ、10~15年後の心筋梗塞の発症率、死亡率ともに、Aグループのほうが高かった。

日本でも、1980年、厚生(現・厚生労働)省国民栄養調査対象者1万人に対する14年間の追跡調査で、「240~259mg/dl」が「健康長寿」にもっともよいコレステロール値であることが判明している。また、茨城県で40~79歳の男女10万人を5年間調査したところ「コレステロール値が低いほど、全死亡率、特にガンの死亡率が高かった」「240mg/dl以上の全死亡率が一番低かった」ことが明らかになっている。

抗コレステロール剤である「スタチン剤」は、毎年400万人に処方されている。しかし、その副作用として、横紋筋融解症(筋肉が溶ける。その前に患者さんは筋肉痛を訴える)、肝機能障害、血小板減少(出血)などが現れることがある。

コレステロールに対して、過剰な「敵意」をもつことは、むしろ危険なのである。』

そういえば、私が専門学校に通っていた時、ある医師の基調講演で、コレステロールは下げる必要性がないと力説されていたのを、思い出しました。

粗悪モグサ、その後

今朝、乾燥したヨモギをミキサーに、1度だけかけて「超粗悪モグサ」を作りました(右上の一番黒いモグサ)。そのキッカケは、昨日の患者さんの一言からです。

「紫雲膏の上に置いた上質モグサは、急に熱くなる。それに比べると、粗悪モグサは、途中から熱が伝わって来て徐々に熱くなるので、気持ちいい。」

この一言で、上質モグサを使うことは、やめるようにしました。今まで作った上質モグサは、もう一度ミキサーにいれ、作っている過程で出来たヨモギの細かい粉を加えて撹拌(かくはん)すれば、粗悪モグサに戻ります。細かい粉の量を調整すれば、様々な種類のモグサができるので、逆に重宝。

今朝、出来上がった「超粗悪モグサ」を、早速午前中の患者さんに施灸すると、

「途中から熱が伝わって来て、最後は熱くなる。」

と、滑り出し好調です。そして、何壮もやっていくうちに、患者さんが教えてくれました。

「先生、さっきやったモグサ・・・超粗悪モグサじゃないやつ。あれは、最後までええ熱さじゃった。あれ、やったらどうです?」

「あっそうか?そうしましょう・・・・紫雲膏をたっぷり塗って、粗悪モグサを・・・火をつけて・・・・これで、どうですか?」

「・・・・ええ感じです・・・・・ちょうどええ加減で終わりました。」

だいたいのモグサは、最後にピンセットで取り上げて「超熱く」なるのを避けるのですが、紫雲膏をたっぷり塗った上に乗せた粗悪モグサは、程よい熱で終了することが多くありそうです。これからのモグサ作り、楽しくなります!

足の探索

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50才代の女性患者Aさん、不整脈が気になり今年の秋にある検診までに何とか治したいと考えておられます。そこで、下記の石原医学大全の不整脈に関する一節を紹介しました。

『体を冷やす水分を、くしゃみ、鼻水などのアレルギー、寝汗、下痢などで十分に排泄できないときに、体温を上げて代謝をよくして、水分を消費しようとする。1℃の体温上昇には、脈を八~十回/分増やす必要がある(頻脈)。頻脈になると脈が乱れることもあろう(不整脈。』

また、石原医学大全には、水毒(カラダに余分な水がある)の症状を列挙しており、Aさんは、1)まぶたや顔がむくみやすい、2)やたらと喉がかわく、3)お腹が冷たい、4)足がむくみやすいとあるので、どうやら水毒が始まっているようです。

そんなAさんは、朝食をやめることにしました。すると、3日間で体重が1kg減ったそうです。もう早速、反応がありました。足がむくむので、今回はお灸を足にすることをお勧めしてみました。

「えっ、結果は鍼と同じなんですか?」

「はい、同じです。最近は、鍼からお灸へ替わる人が、結構増えてきています。鍼は自分では出来ないですけど、お灸なら自分でできるでしょう?・・・・だから。」

で、足にみつけた治療点にお灸をするのですが、鍉鍼(ていしん)という銀の棒で治療点に押圧するだけで、膝や首の診断点が緩むことが多いのです。「鍉鍼での押圧」は、非常に痛いので、瞬間的に診断点が緊張します。その後、緩むため「一瞬芸」で終了し、おまけにお灸をするという感じです。

今回は、お灸で鍼と同じ診断点の緩み、時間的余裕があったので、足底に見つけている顔の診断点にあえてお灸をしてみました。

「・・・・顔が引っ張られている感覚なんですが・・・・」

と、Aさんからの反応がありました。やはり、あそこが顔に違いありません。足はまだまだ、治療点が存在していると思っています・・・足探索、面白い!

Aさん、検診に向けて決して無理せず、楽しくやっていきましょう!