ホームページの変更

昨日に続いて、ホームページの変更を試みています。幸い、松山市針灸師会が作成した「助成制度のご案内」チラシに「はり・灸」を簡潔に紹介している項目があったので、ありがたく頂戴しました。下記のように変更します。

当院では、※山元式新頭鍼療法(YNSA)という頭に置鍼する治療及び、※操体法(カラダの歪みをとる民間療法)による治療を実施しています。また、この2つの療法を融合した施術も行なっています。患者様と相談しながら患者様に1番合った治療を心がけています。

はり・灸にはこんな特徴があります

1:生活習慣などの予防医学のひとつとして注目を集めています。
2:身体と心のバランスを調える全身治療で自然治癒力を高めます。
3:痛みを和らげ、血行を改善し、病気に対する免疫力を強めます。
4:習慣性や副作用がなく、安心して治療を受けることができます。

はり、灸はこんな病気に効果があります

1:整形外科系の病気
肩こり症、変形性脊椎症、頸肩腕症候群(手のしびれ感と痛み)、寝ちがい、むち打ち症、五十肩、テニス肘、変形性膝関節症、捻挫、打撲、腰痛症、ぎっくり腰、椎間板ヘルニアなど

2:脳神経科系の病気
神経痛(三叉神経痛・肋間神経痛・坐骨神経痛)、顔面神経麻痺、自律神経失調症、頭痛、めまい、不眠症など

3:循環器科系の病気
どうき、息切れ、心臓神経症、高血圧症、低血圧症、不整脈など

4:呼吸器科系の病気
風邪ひき、せき、気管支炎、気管支喘息など

5:消化器科系の病気
胃炎、胃下垂、胃酸過多症、食欲不振、下痢、便秘など

6:耳鼻咽喉科系・口腔器科系の病気
急性扁桃腺炎、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、耳鳴り、中耳炎、難聴、メニエール症候群、歯痛、歯肉炎、口内炎など

7:泌尿器科系の病気
排尿困難、膀胱炎、尿道炎、前立腺炎、インポテンス、遺尿症、尿失禁など

8:眼科系の病気
仮性近視、眼精疲労、ものもらい、白内障など

9: 産婦人科系の病気
生理痛、更年期障害、乳腺炎、冷え性、逆子など

10:小児科系の病気
夜泣き、夜尿症、小児喘息、虚弱体質など

11:内分泌科系の病気
糖尿病、バセドウ病、肥満症など

12:皮膚科系の病気
じんましん、帯状疱疹など

YNSA

あじさいの杜鍼灸院を、開設し5年目になりました。ホームページは当時のままなので、新しく書き換えなければなりません。現在は天城流による治療はやっておらず、山元式新頭鍼療法(YNSA)と操体法のみの治療です。そこで、ホームページに記載する山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介文を考えました。

山元式新頭鍼療法(YNSA)

YNSAは、山元敏勝医師が150万人の患者さんを診ながら、頭の治療点を発見し続け、ソマトトープ(小さな人型の投影)という現象を見い出しました。これは、体表(主に頭皮)に現れる治療点に、12経絡(ツボの流れ)を組み入れ、脳神経や目、鼻、口の治療点も見い出した画期的な治療法です。

具体的にいうと、首や上腕の圧痛点を診断し、頭部治療点に置鍼をして首や上腕の圧痛点を無くすことで、自律神経・内臓を整える治療を行います。その後、患者さんの痛みに対応する治療点に置鍼をする即効性のある治療です。

医療大国であるドイツ、アメリカをはじめブラジル、オーストラリア、イタリア、スペイン、スイス、ハンガリー、ルーマニア、フランス、ポーランドなど世界14各国で医学的に効果を認められ、数十万の医師がYNSAの治療を行っています。

当院長は、2020年2月23日に上級セミナー2を修了。
以降、鍼治療はYNSAのみで行っています。

YNSA 全国大会

今日は、山元式新頭鍼療法(YNSA)の全国大会がありました。会場は山元先生がおられる宮崎と東京です。私のようにコロナ禍で参加できない会員は、リモートによる参加となりました。午後1時から4時過ぎまで、濃厚な時間を過ごす事ができました。山元美智子先生によるYNSAのミニミニ講座は、YNSA が生まれるいきさつと首診の説明。山元敏勝先生の治療動画、ブラジルとドイツの先生と山元美智子先生の談話、臨床例。昭和大学医学部の砂川正隆教授による「痛み」の発生機序と鍼治療。全て充実した内容で、準備された諸先生方に心よりお礼申し上げます。

その中でも、山元敏勝先生の臨床動画には、改めて驚きました。腰痛も何もかもオデコ中央部のA治療点で治療されています。異次元の治療なので、今の私には全く消化できません。また、山元敏勝先生が研究されておられるのは、難聴とのことでしたが、あくなき追求心に心より尊敬した次第です。

明日から、謙虚な治療に励みます。

筋膜と診断点、治療点

名古屋から来られた三浦欣也先生の紹介で購入した「閃(ひら)めく経絡」(医道の日本社)が面白いのです。この本の副題は、「ファッシア」がナゾを解く鍵だった!です。

「ファッシア」というのは筋膜のことです。1900年代は、筋膜という結合組織は注目されていませんでしたが、1990年代頃から脚光を浴び始め、今やトップランナーになっています。

筋膜とは筋肉の周りにあるコラーゲンを主成分とする膜で、筋肉の中にある小さな筋肉にも筋膜があります。そのため、ヘチマタワシのような立体的なネットのようになっています。この筋膜は浅いところ、深いところを12の筋膜が流れ、ツボの流れ(経絡)とほぼ一致しています。「閃(ひら)めく経絡」によると、コラーゲンが電気を発生させ、伝導の特性を持っているとあります。つまり、気といいう概念は、実は電気であるということ。

気という概念には?マークがつく人も、電気というと納得出来るのでは・・・・単純な私は、気=電気と今後は解釈することにします。その上で、アナトミー・トレイン(医学書院)の筋膜の12の流れのうち9番目のデイープ・フロント・ラインに注目。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、首診で内臓の診断をし、側頭部の治療点に置鍼。すると、首の診断点と内臓がゆるみ整います。写真の筋膜の流れを見てみると、側頭部の治療点に置鍼し、首がゆるみ内臓もゆるむという流れが見えるように思います。いかがでしょう?

三浦先生の一撃

名古屋から来られた三浦欣也先生、遠いところからお越し頂き本当にありがとうございました。瀬戸内海旅行を満喫されたでしょうか?

三浦先生に押圧していただいた左足の甲に、今でも感触が残っています。あの瞬間、「何も足首にだけこだわる必要はないな!」と感じました。首診の代用は、カラダの至る所にあるようです。実際、首診で多くの人が反応するのですから、最も適切な診断個所は、首であると思います。

ただ、探究心をもって進んで行けばいいと良いとます。足首はまだまだ検証しなければならないようです。三浦先生の一撃に感謝致します。

最近は、制作したYouTube を置鍼した後、患者さんに観てもらっています。最近の2作品は、少し慣れてきたので自然な感じで出来ているため、分かりやすいと褒(ほ)めていただきました(ありがとうございます!)。実際、制作しながら学ぶことが多く、私自身の勉強になっています。操体法を中心に置き、山元式新頭鍼療法(YNSA)の理論を組み込んで、「簡単に誰でも出来る」を目標に作っていきますので、よろしくお願いします。

水加減

火曜は、フォークソング世代の常連患者さんが、集まる日です。そして、その中に高校の同級生が2人もいます。その人達と話していると、高校時代の記憶の断片が次々と浮かび上がって、心は少し高校生になっています。

「今日は、ええ天気じゃったな。」

「ほうよ・・・ええ天気じゃけん、ついついガンバってしもうて、腰にきとる(60才代の男性患者Aさんは、農業従事者)・・・・しっかり診てや。」

から、始まる会話は、いつの間にか30分たちます。まだ、どこも診ていません・・・・ふと、今たちかえると、何を喋ったのか良く覚えていません。そして、治療に入るのですが、高校の同級生ともなると、こんな会話になってしまいます。

「Aちゃん、今な、足首の診断点を見つけよるんよ・・・ほじゃけんな、足首診(み)させてや。」

「うん、ええよ。」

「ここ痛ない?」

「痛いよ。」

「ここは?」

「痛いよ。」

・・・・

最後までこんな感じ

「Aちゃん、全部じゃが・・・お疲れじゃな!」

「疲れとるんよ・・・」

「Aちゃん、ここが1番痛かった?」

「そうじゃな。」

「ここはな・・・心包じゃと思おとるけん、ここ(側頭部)痛ない?」

「痛い・・・相当じゃ。」

「そしたら、刺すけんな・・・・どう痛い(足首診断点の圧痛があるかないかの確認)?」

「・・・・痛ない。」

「そうじゃろ・・・(ちょっと満足げな私です)」

側頭部の治療点に置鍼し、足首の仮想治療点の圧痛が消えたことは、足首で診断出来る可能性を示しています。心、脾も同様に仮想治療点の圧痛が消えました。これを続けることで、何かが見えてくるかも知れません。ちょっと楽しみです。

さて、Aさんとの会話は続きます。

「夏は暑かったけん、水を毎日やりよったろ。今は、やり過ぎたらいかんで・・・・畑は、乾かさないかん。水やり過ぎて根ぐされさせるんが、1番良うないで・・・・」

と、大変重要なことを教わりました。サクラの落ち葉を腐葉土にするため畑にまきましたが、これも水加減を考え感じながら、しっかり教わろうと思います!

膝診について

これは、何も気をてらって始めたのではありません。上腕診(肘内側横紋周辺の触診)では中々圧痛点を見出せなく、困っていた時に操体法の原点に帰って膝を探りはじめたのです。

操体法では、膝蓋(ひかがみ)という圧痛点を探る診断法があります。その圧痛点消失の操法は、色々あるのですが、最も多く行われているのが、患者さんにつま先をスネまで上げてもらって、脱力をする方法です。これで、膝ウラの圧痛点が消失します。

ただ、操体法ではこの方法が、自律神経を整えるとは、明言してないように思います(していれば、私の勉強不足です・・・申し訳ありません)。山元式新頭鍼療法(YNSA)では、上腕治療で自律神経を整えるとしており、また肘=膝という考えがあります。そのため、ごく自然に膝診が生まれてきました。

20年間芸術活動をしていたので、どうしても新しいことを思いついたり、作ったりしてしまう性(さが)があるようです。

ヘチマ

友人から頂いた子規庵のヘチマの種が、やっと花を咲かせました。今年の猛暑は尋常ではなく、コンクリートに囲まれた灼熱の庭は、ヘチマにとって生きづらい所だったと思います。もう9月も半ばになるのに、実もなっていませんが、これから、どのように成長していくのかちょっと楽しみです。

今世紀になってやたら「筋膜」という言葉を耳にするようになってきたのですが、私が筋膜を説明する時、ヘチマたわしを例にあげます。ヘチマたわしの繊維は、筋膜によく似ており細かい立体的なネットになって、ヘチマの形を作っています。筋膜も同様に人体を形作る重要な結合組織なのです。そして、この組織は12の流れで構成されており、その流れがツボの流れ(経絡の流れ)とほぼ一致しています。つまり筋膜とツボとは深い関係があるのです。

また、頭皮の下は筋膜、腱膜などの結合組織で覆(おお)われており、筋膜が頭蓋骨から足底までぶら下がって支えているため、山元式新頭鍼療法(YNSA)の頭皮における置鍼の影響力は大きいように思います。

ヘチマが実り、ヘチマたわしを作って筋膜の説明をしてみたいのです。

歯痛に鍼

 

最近は、慢性的な疾患の患者さんを治療することが多くなり、後頭部に刺鍼すること7~8割となっています。そして、その効果を患者さんに聞いてみると、ほぼ100%後頭部の方が効くという答えが返ってきます。

後頭部の刺鍼は、軟骨に鍼を刺すような感じで、抜鍼(ばっしん=はりを抜く) しても血があまり出ません。今日の患者さんから、

「何で後頭部からは、血が出ないんですか?」

と質問されました。

「・・・・・人が四つんばいになっていると、血はお腹とか顔の方に行きますよね・・・後頭部とか背中は、血が少なくなって砂漠化する傾向があると思うんです・・・だから、あまり血が出ないんじゃないですか。」

顔の表情筋は常に動いていますが、スマホなどを見続けるている人達の後頭部の筋肉は、動いていません。こういう人にこそ、後頭部への刺激が必要に思います。

また、後頭部に置鍼したあと、ベッドでうつ伏せで寝るより、イスでゆっくりしたい患者さんが多いので、そのまま世間話をよくします。

「歯が痛くて、昨日は歯医者でクスリをぬってもろうて、治っとたんじゃけど・・・今、また痛いんです。」

「そしたら、鍼しましょう。」

「えええええっ、鍼で治るんですか?」

「はい!」

ということで、痛い左の下奥歯をねらって、眉毛に置鍼。

「どうですか?」

「・・・・痛くないです・・・・速攻性があるんじゃ・・・思ってもみんかった。」

「切ったり貼ったり(整形外科)以外は、何でもできます・・・ですから、痛いところがあれば、遠慮なく言ってください。」

こういう会話を続けながら、少しづつ鍼治療に理解をしめしてもらおうと思います。

椎間板ヘルニア

YNSAの創始者、山元敏勝先生の日本での一番最初の弟子である、加藤直哉先生(医師)が冨田祥史先生(鍼灸師)と共著で出版された本、「山元式新頭鍼療法の実践」で椎間板ヘルニアについて書いておられますので、抜粋します。

『椎間板ヘルニアとは、「椎間板の軟骨が破れて、ゼリー状の髄核により神経が機械的に圧迫することで起こる痛み」というのがこれまでの説明でした。しかし近年は髄核そのものに、神経の炎症を起こす作用があることがわかってきました。つまりヘルニアの痛みは単なる圧迫によるものではなく、炎症によって起こるものと考えられるようになっています。そのため、神経の炎症が収まればヘルニアがあっても痛みは治まります。機械的な圧迫という要因を完全に否定するものではありませんが、「神経の圧迫だけで痛むものではない」というのが正しい理解です。

また、炎症の痛みも、免疫細胞の1つ、「マクロファージ」が炎症を感知して、その原因であるヘルニアを食べてくれることで改善します。そのため、自然に消えていくヘルニアがたくさんあることもわかってきました。椎間板ヘルニアの90%の患者さんは、自然治癒が期待できます。

ただし、治らない10%の患者さんにおいては、痛みやしびれがあり、お尻からひざ下まで広がるなど神経根の障害に加え、尿が出にくい、便秘、会陰部感覚異常などが出た場合などは早急な手術が望まれることもあります。』

椎間板ヘルニア=手術をする、ではないようですね。

加藤直哉先生がこのように、明確に椎間板ヘルニアついて、説明して下さったので、椎間板ヘルニアに対してのイメージが随分変わると思います。

元々、身体の60~70%は水です。骨はこの水袋に浮いているのです。筋肉の外側、中側にコラーゲンでできた筋膜が立体的なネットを張り巡らして、骨や内蔵を支えてくれています。この筋膜がゆるむと、骨なんて簡単に「動きます」。そして、身体は気持ちよく元に戻りたいのです。

YNSAの鍼は刺入する時、痛みがありますが、効いていると気持ちよくなります。これが治っている感覚です。もう一度いいます。身体は気持ちよく元に戻りたいのです。そして、椎間板ヘルニアは、自然治癒が期待できるのです❗️