枠(わく)

「砂利石(じゃりいし)は、百害あって一利なし・・・・石は熱を保つけん、根がくさるし、根が張るのをじゃまする・・・・畑にはいらん。」

「なるほど・・・分かった・・・そうじゃな〜、その通りじゃ。」

と、患者さんが教えてくれました。そこで、鍬(くわ)を使って砂利石(じゃりいし)を集め、畑から駐車場へ放り出しました。そのあと、まじまじと畑を見たのですが、展覧会で積み木作品の中央部に立てた大きなクスノキの丸太、結構迫力あります。枠(わく)作りができた畑・・・・もう、これだけで立派な野菜がモクモク、モリモリ生まれそうな気がします。

枠(わく)を作る人生を歩んでなかった私にとって、枠(わく)がしっかりあることで、安心と集中を生み出せることがちょっと分かりました。人生の終焉まで、枠(わく)がマアマアボチボチ少し見え始めた今、枠(わく) もいいかな?と思ったのです。

畑を広げるぞ

畑を広げるぞ

「先生、もっと広くした方が、楽しくなりますぞ。」

と、畑の拡張を進めてくれるのが、70才代の患者さんで無農薬栽培を数十年しておられる男性患者Aさん。

「この駐車場は、隅(すみ)の一角に別の人が駐車しているんです。大きいクルマなんで邪魔にならないか・・・・ちょっと心配なんです。」

「そりゃ、大丈夫じゃわい。十分余裕がある・・・しっかり場所を取って、栽培した方が3倍も4倍も面白なりまさい。」

などと、駐車場で立ち話。その後、治療を終えて駐車場を眺めているうちに、Aさんの言う通りスペースを確保し、もう少ししっかり栽培してみようと思う様になりました。そこで、日仏文化交流展で使用した積み木の大きい丸太を使い、畑の枠組みを作りました。

次のステップは、高校の同級生で患者さんの山の腐葉土をいただくことです。軽トラ2台分あれば、十分。さあ~、これから楽しくなりそうです❣️

日仏文化交流展、最終日

おはようございます😃

本日、日仏文化交流展最終日です。午後3時の閉館となります。
私は、これから実家に軽トラで、母親を迎えに行きます。最愛の母親に作品を見てもらいます。そして、再び実家へ母親を送ります。

そのため、ほとんど愛媛県立美術館には、いませんが、お時間のある方のご来館をお待ちしています。

日仏文化交流展、5日目

梅雨空で、雨が降ったり止んだり・・・・そんな中、多くの患者さん、友人が来て下さいました。
本当にありがとうございます。今日は、積み上げては壊れ、積み上げては壊れの繰り返しが続きました。多分、カラダと心が飽和状態になっているのだと思います。こんな時は、おやすみします。

私の作品は、完成があるようで無く、無いようである・・・まあ〜いい加減なんです。

展覧会から帰り、午後7時から、3人治療。
我ながら、なかなかガンバっています。

高校3年生のA君、体育の授業で頑張りすぎ、両アキレス腱が痛くなりました。こういう場合、耳の前上あたりがポイント。右足は痛みが無くなり、左足は1点に痛みが残る程度になりました。
山元式新頭鍼療法(YNSA)の素晴らしさを実感。

日仏文化交流展、4日目

愛媛県立美術館は、松山市中央部の城山の南側に位置しています。目の前に松山城があり、城山公園という、ニューヨークのセントラルパークのような街の中央部に芝生の広い公園があります。その一角に、美術館はあります。愛媛県知事が率先して、サイクリングの県をアピールしていることもあり、城山公園は自転車通学、通勤で夕方は混雑しています。

『健康的でいいところ❣️』

と、つくづく思います。さて、本日は展示の4日目、朝起きて『枝を丸めて浮かべる感じにしよう』と思いつきました。朝10:00前に制作を始め何とか形になったのが13:30頃でした。その間に、患者さんが何人も訪れてくれました・・・・気づいてみると、5人の来館者はみんな私の患者さんの時も!

「◯◯さん、ここに来てる人・・・みんな、患者さんよ。」

「先生、そりゃ、サクラじゃ!」

「・・・・」

そうこうしていると、叔母が訪ねて来ました。そして、子供のように楽しそうに作品を作り、

「これを、フェイスブックに載せてよ❗️」

というものですから、載せます・・・

日仏文化交流展、3日目

朝から雨。

客足は伸びないだろう・・・と思っていたのですが、昨日より入場者は多くなりました。

普段、鍼灸院だけで過ごしているので、1日に出会う人は、限られていますが、愛媛県立美術館というオープンスペースでは、滅多にお会いできない人との出会いがあり、感謝しています。

色々と話を伺(うかが)っていると、関西地区や東京で仕事をし、地元松山市に戻って活動されている方が何人かおられます。ちょうど、私もそのような立場なので、お互いが理解し合える気がしました。今後とも、お付き合い出来ればと思います。

今日の積み木のテーマは、ソマトトープ。

ソマトトープというのは、山元式新頭鍼療法(YNSA)の基本概念です。これは、健常な人には現れませんが、病的な状態になると、頭部や顔面にソマトトープが現れます。これは、小さな人型をした投影です。なぜそのような人型の投影が出来るのか?・・・・それは脳のフラクタル現象(同じパターンの複製生成)により、皮膚、眼、歯、筋膜などの複製ができ、耐性のある組織を作ろうとするからです。そして、その投影が頭皮や体表面に現れます。

鍼治療では、頭皮などの体表面に現れた人型の投影に刺鍼(ししん)することで、人体にフィードバックして病状を回復していきます。

病的状態のコロナ禍では、ソマトトープが現れるはずです。そこで、積み木の全体像を、左手前に小さく作ってみました!

ちょっと、理屈っぽくて・・・・すみません(*^_^*)

日仏文化交流展、2日目

今日は、午前9:40より、NHKの取材がありました。丁寧に絵画作品(70~80点はあるとおもいます)を撮影し、私が制作しているところも撮影。そして、主催者のインタヴューなどをし、午前11:40に終了。12:00のNHKのニュースでは、全国版に放映されました。仕事の早さに驚きました。さすがプロ!

今回は、アートデイレクターが、マスコミ、新聞社などに何度も足を運んだおかげで、一般の方々にかなり知っていただいたようです。ニュースの後、昼休みにもかかわらず、入場者が一気に2~3倍増でした。

90才の患者さんが車椅子で来場され、嬉しそうに積み木制作を始められました。そして、見事に小さい積み木をトップに置き、終了。長々と自身の作品に見入られていたのが、印象的でした。

それを見ていた娘さんが、

「先生、これ老人クラブでやってくださいよ・・・・いい場所があるんです。わたし、企画しますから!」

もしかしたら、新たな展開が始まるかも知れません。

患者さんの作品は、ホワイトボードの右横のきれいな積み木です。

日仏文化交流展、初日

午前9:40搬入開始・・・2Fの会場は3つに大きく区切られています。私は与えられたところに、言われた通り作品(というよりクスノキ のこっぱ)を、運べば良いのですが・・・・なかなか、場所が決まりません。やっと決まったのは、フランスの画家のコーナー。この空間は絵画を壁に展示しているだけで、空間が広く使えます。

軽トラに農作業で使うキャリー(プラスチック箱)40個分の積み木(クスノキのこっぱ)を運びました。軽トラなので3往復して、やっと会場に。かなりの量だったので多くの方々に手伝っていただき、会場にクスノキ のこっぱをばらまきました。

とっても自然ないい空間になったのですが、場所を占有し過ぎているとの指摘があり、1/3~1/4位のスペースに縮小することになりました。それはそれで、積み上げることに集中でき、新たな展開が期待できそうです。

14年ぶりの積み木制作で感じたことは、鍼灸師の指になり、より繊細で多くの情報を感じるようになっているということでした。明日からは、その感覚を形にしてみようと思います。

向かい合う

今日も、過去の積み木作品に関して、書こうと思っていたのですが、作品の写真が手元になくなってしまいました。理由は、県庁の関係者に資料提供を求められたからです。明日から「日仏文化交流展」が始まるのですが、直前になってあわただしくなって来ました。何せ、14年ぶりの展覧会ですから、過去の経歴の資料など捨てて、ありません。

苦しまぎれに、写真を提出するしかなかったのです。これを機に、今一度過去の作品の整理をすべきだと思うようになりました。2004年、スペイン・マジョルカ島のミロ美術館では、2週間のワークショップを地元の子供達対象に行い、ワークショップの前後で子供達のカラダの変化が顕著に分かります。

なぜカラダに変化があったかと言うと、子供達に積み木や、小石の上を長時間歩いてもらい、10分間お昼寝してもらったからです。裸足(はだし)で小石や積み木を歩くと、痛いので逃避反射という無意識の動きが生まれます。それは、カラダ本来が欲している動き。歪(ひず)みを正してくれるのです。

それを、みんなでワイワイ楽しくすると、効果がバツグン。これによるカラダの変化で一番激しく変化した男の子は、顔が変わり一瞬、『誰?』と思うぐらいでした。これらの資料を作り、これからの展開を前向きに考える。

これが、私本来の方向性であることは、知っているのですが・・・・・離婚を機に、小さい子供をまともに見ることを無意識に避けるのです。スペイン・マジョルカ島で子供とワークショップが出来たのは、仕事と思いしっかりチャネルを切り替えたから。

これは、私が乗り越えなければならない大きな課題。少しずつ、無理せず向かい合います。

写真は、展覧会の準備でぐちゃぐちゃになっている仕事場です。