なめくじ退治

高齢の患者さんが、娘さんと共に来院されました。「自然農薬で防ぐ病気と害虫」農文協・古賀綱行 著という本を、娘さんにお渡し治療を始めました。治療の間、娘さん(Aさんと呼ぶことにしましょう)は、黙々と本を読んでおられます。

この本の著者が師事された松田喜一氏は、熊本県にて、明治から昭和にかけて日本の農業発展に貢献し、氏の講演を聞くため毎回数千人長蛇の列が、国鉄千丁駅から農場まで数キロに渡って続いたそうです。1949年には、昭和天皇巡幸、1951年高松宮宣仁親王視察、1952年三笠宮崇仁親王視察。1966年勲四等瑞宝賞を戴いている偉人です。その偉人から学んだ古賀先生のこの本、イラストが可愛く、難しい言葉もないのですが、ご自身の体験から創られた専門書です。少しずつ試してみようと思います。

熱心に本を読んでいるAさんに、恐る恐る質問してみました。

「・・・・あのう、ズッキーニなんですけど、新芽が出てきたのを、全て取ってしまっているんですけど・・・大丈夫でしょうか?」

「大丈夫ですよ。最初のうちは、茎をしっかり作った方がいいですよ・・・なめくじが、悪さをするので、この本に書いてあるように、飲み残したビールを使って退治するといいですよ!」

「そういえば、穴のあいた葉っぱに、なめくじの通ったテカテカ道があります。」

「ペットボトルを切った器にビールとお塩をいれると・・・ほらっ、なめくじが寄ってきて、落ちると死んでしまうでしょ!・・・これ、効きますよ・・・・この本では、うどん粉か、そば粉をいれておくと、なめくじが溺れるって書いてますけど。」

「なるほど、やってみます!」

という事でこれからビールを飲んで、ちょっと残します❣️

ノド痛に効く

 

3年間頭痛に悩んでいる40才代の女性患者Cさん。しばらく体調を崩して、お休みをしていたのですが、1週間に1度の通院再開です。

通院当初は、頭痛のため友人と会うことも出来なかのですが、徐々に良くなり、頭痛を気にしない時間帯も増えています。ただ、夕方になるとノドや左側頭部に部分的な痛みが出てくるそうです。

合谷診、上腕診、首診と圧痛点を見つけ、Cさんのカラダの状態を診断すると極端に左側だけに圧痛点がある事が多いです。今回も全て左側で、頭痛も左側に出ます。下記が結果です。

上腕診(肘内側の横紋周辺の診断点・・・脳と背椎の状態をチェックします)

左:頸椎(1)、胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

右:なし

(  )の数字は圧痛点の消えた置鍼の数。(0)は、他の圧痛点置鍼の影響で痛みがなくなったことを表しています。Cさんの頭痛は慢性的で特に、圧痛点にコリを感じるので後頭部(人が四つんばいになった時、日が当たる陽)に置鍼しました。脳と脊椎を整えることで、自律神経が整います。

首診

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(1)、胆(1)、心包=心臓の周辺(1)、心(1)、大腸(1)、三焦(1)、脾(1)、

小腸(1)、肺(1)

上記の治療点は、左側頭部の後ろ側にあります。

「これで、どうですか?」

「だいぶ良くなりました・・・けど、左の頬(ほほ)とノドが痛いです。」

「・・・そしたら、左頬と耳の下に刺しますね。」

この2本は、非常に効いたようです。Cさん思わず

「おおおっ・・・・」

「どうですか?」

「大丈夫・・・・よくなりました❣️」

とニッコリ笑顔のCさん。この耳下のノド点は、効果があります。東京での中級セミナーで加藤直哉先生から教わったツボです。お試しください‼️

もったいない

 

普段フェイスブックの文章は、部屋の中で書いているのですが、今日は外で書いています。午後6時ですが、寒くも暑くもなく本当に過ごしやすい時期になってきました。ツバメの巣の近くなので、毛づくろいをしているツバメの夫婦が、見えます。

昨日、患者さんから戴(いただ)いた竹15本で、ゴーヤとハヤトウリの弦巻(つるまき)用竹柵を、作っています。途中で疲れてしまったので、終了。17:00からの患者さんを治療すると、すっかり元気をもらったようです。外で文章を書いているうちに、竹柵を仕上げたくなり、作業をはじめていました。こんな作業は、本当に楽しいものです・・・・いつの間にか、すっかり暗くなってしまいました。

今日も患者さんの奥様から新しい畑情報が入ってきました。奥様のお母さんが、畑作りを長年やっておられます。その為、畑の土には微生物、ミミズがたくさんいる為、生ゴミを直接畑に返すだけで、2~3日すると分解されてしまうそうです。畑がコンポースタ状態みたいです。そんな畑にするために、たとえば納豆を食べた後の器は、バケツでしっかり洗いしばらく放置していると、納豆菌が増殖。この水を畑に戻すのだそうです。ヨーグルトも同じ処理をするそうです。

また、玉ねぎやニンニクの皮をバケツの水に浸け、放置したあと畑にかえすと、虫予防になるそうです。この調子だと、捨てるものなどなくなりそうです。両親が働いていたので、子供のころの思い出は、ばあさんがよく出てきます。そして、「もったいない」が口ぐせでその口調、映像が鮮(あざ)やかによみがえってきます。

「ばあちゃんが、言よった通りじゃわい・・・ボクも、やってみよわい・・・ありがとうばあちゃん。」

コンポースタ

私の住む松山市では、生ゴミから腐葉土を作るコンポースタを購入する際、助成金が出ます。写真にあるように、コンポースタの請求金額は、6578円ですが、私が実際に支払った金額は、3378円です。残り3200円は助成金となります。

コンポースタで生ゴミを家庭で処理すると、ゴミ削減となり松山市にとっても予算削減となります。お互いがウインウインの関係になるのです。松山市は50万人以上の都市での1人当たりのゴミ排出量が日本一少ないのです。これは、コンポースタ助成金のお陰だと思います。また、温暖な土地柄で家庭菜園に適しており、日本一通勤時間が短い愛媛県では、家庭菜園の時間も必然的に多くなります。コロナヴィールス感染対策でステイホームが普通になった今では、私のように家庭菜園を始める人が多くなり、松山市の生ゴミが少なくなっていくのでは・・・・と、期待しています。

今日、コンポースタを設置し、生ゴミを入れて感じたことは、そんなに簡単に土にならない。上手く発酵しそうにないということでした。そこで、写真のように「生ごみ発酵堆肥化容器」なるものを買い込み、これで発酵させようと考えました。これで2~4週間ねかせ、コンポースタに移せば、なんとか腐葉土になるのでは・・・・と、思っています。幸い、我が家のウラは山なので落ち葉だらけ。

腐葉土ができますように❣️

朝起きると腰痛

30才代の男性患者Aさん、朝起きると腰痛。ギックリ腰になりそうな気配だった

ので、午前中に電話があり、Aさんの仕事の合間16:30に予約をいれました。

「右の腰・・・ここら辺りが痛いんです。」

「腰椎の右側全体ですね・・・・そうしたら、脳と背骨を調整して自律神経を整えてから、腰ねらいでいきましょう。」

脳と頸椎、胸椎、腰椎の状態は上腕診(肘内側の横紋周辺の圧痛点の有無)あるいは、進化系の合谷診(人差し指と親指の間にある第二中手骨を6等分した部位の圧痛点の有無)で診断できます。今回は、上腕診と進化系合谷診を併用しました。

その前に、合谷診(左右の人差し指と親指の間の圧痛点を比較)。Aさんは右側の腰痛にもかかわらず、左側に圧痛点がありました。その為、左側から治療していきます。

左:腰椎(1)、脳幹(1)

右:なし

(  ) 内は圧痛点がなくなった置鍼の本数。それぞれ1本の置鍼で圧痛点がなくなっています。脳や背骨が整ったので自律神経が整いました。後は、右側の腰痛治療です。右耳の前にあるD点に1本置鍼しました。

「これで、どうですか?」

「・・・軽くなりましたが、痛みが移動しました・・・下の方に・・・」

「そしたら・・・ここ痛くないですか?」

今度は耳のウラの圧痛点(Iソマトトープ)を押圧します。

「あっ、そこ痛いです!」

耳のウラに2本置鍼して、腰の状態を伺います。

「・・・・今度は、痛みが上に移動しました。」

「あ・・・・そこは、胸椎の11番、12番ですね・・・」

そこで、眉毛のE点11、12番あたりを押圧すると、圧痛点が見つかりそこへ1本置鍼。

「軽くなりました!」

「そしたら、最後に頭の後ろに刺しましょう。」

マスターキーと呼ばれるとてもよく効く点に置鍼して終了。後は好きなJポップの曲を聴きながら30分ベッドで休んでいただきます。Aさんはいつも素直に反応してくれるので、感謝しています。

ツバメ

ツバメが2年ぶり鍼灸院のガレージに戻ってきました。
ちょうど駐車場に畑を作ってからのことでした。何やら賑(にぎ)やかなツバメの会話が聞こえるな・・・・と、畑仕事をしながら気づいていたのです・・・ただ、去年は来んかったし・・・

いやいや、巣作りを開始しています。ツバメは、東南アジアや、オーストラリアの北部から4000kmの距離を1日300〜400km海面すれすれを飛びやって来るのです。平均50km/h最大速度200km/hと自動車並みのスピードで飛んでいるようです。しかも、集団ではなく、単独飛行。天敵も多いことでしょう・・・日本の愛媛の松山の我が家に到達すること自体が、奇跡です。

ツバメの平均寿命は1年半だそうです。天寿を全うすれば、10数年生きることが出来るそうですから、来年も同じツバメが帰って来るかも知れません。それにしても、自力で海を超えてすみかを見つけるのですから、風水的には良いところを見つけるはずです。そして、人が多く集まってツバメを見守ってくれる環境を選ぶようです。最近は、治療をしていない時は、ガレージで作業をしていることがあるので、ツバメは安心しているのかも知れません。

風水というのは東洋医学の陰陽五行という思想を、環境に当てはめたものと理解しています。この世にあるもの、いるものは、木火土金水の性格で陰陽を踏まえているという見方。我が家に来たツバメは、それを踏まえているのでしょう。巣作りでは、草(木の性格)、土、水を使います。巣を作った場所は雨水パイプ(金の性格)。そして、巣は東向き・・・これは、木の性格・・・残念、南向きだと火の性格になるのですが・・・・ツバメもそこで、きっと悩んだのしょうね。

100点満点じゃなく、60点以上で十分です。ツバメさん、ここを選んでいただきありがとう😊

E点

中学3年生女子患者Bちゃん。喘息(ぜんそく)のため、深呼吸ができません。2週間前の治療直後は、深呼吸ができるようになったのですが、翌日には元に戻ったそうです。それでも、少しづつ良くなっています。

まず、合谷診(人差し指と親指の間の触診)から始めます。明らかに左手に痛みがあります。そのため、治療は左側から行います。次に、上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)で左胸椎、左腰椎、左脳幹に対応する個所に圧痛点がありました。それぞれに対応する治療点に置鍼すると、圧痛点はなくなりました。これで基礎治療が終了、自律神経が整いました。

「Bちゃん、深呼吸してみて・・・どう?」

「・・・・大丈夫です。」

「Bちゃん、このポスターを見て・・・Eって、眉毛の上にあるじゃろ・・・これが、胸椎なんよ。

胸椎には、肺があるじゃろ・・・ここに鍼刺したから、深呼吸出来たんよ・・・あとで、ここにパイオネックスを貼るけん、自分で刺激してね。」

「はい!」

続いて、首診で12内臓点を診断します。これは、首にある12の診断点を押圧して、圧痛点を調べ12脳神経の治療点に置鍼し、首の圧痛点取っていきます。をその結果が、下記の通りです。

左:胆(0)、心(0)、肺(1)

右:腎(1)、小腸(1)

下記の(  )内の数字は、圧痛点がなくなった置鍼の数です。(0)は、他の置鍼の影響で圧痛点がなくなったことを示します。今回は6本の置鍼で終了。

徐々にBちゃん良くなって来ています!

家庭菜園を始めて、その諸先輩から多くのアドバイスをいただいています。今日は、友人からエダマメ、キャベツ、オクラの苗や種、そして自家製の竹炭をいただきました。この竹炭が凄いのです。この友人は、自生の竹を伐採し粉砕。それを薫製(くんせい)し竹炭を作ったのです。

この竹炭を畑にまくだけで、畑が元気になるように思うのです。間違いなく気持ちいいのです。そこで、竹炭について調べてみました。以下が抜粋です。

『竹は、炭化すると、素材の組織である無数の小さな穴がそのまま残ります。
この部分を多孔と言い、この多孔の内側の凹凸が、吸着性に優れており、空気の清浄や脱臭、水の浄化、湿度を一定に保つ調湿効果に力を発揮すると言われています。

豊富なミネラル
竹炭にはミネラル成分が豊富に含まれ、その抽出量は木炭の数倍にもなります。
カルシウムやカリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄分など、健康を守る天然ミネラルが、水に溶けやすい形で、しかも豊富にバランスよく含まれています。
竹炭のミネラルは、備長炭に比べると カリウム35倍、ナトリウム10倍、マグネシウム5倍の量になります。

抗菌・消臭作用
竹炭は弱アルカリ性~アルカリ性を示すPh値をもっています。
そのため、ばい菌が好む弱酸性に対して大きな抗菌効果があります。この抗菌作用は活性珪酸によると考えられています。この物質は特に生臭さの原因であるトリチルアミンを吸着することに優れています。

抜群の吸着力
竹炭の防湿・湿度調整作用や脱臭作用は、そのすばらしい吸着力によるものです。
その力は木炭の10倍以上あるといわれます。その無数の穴が湿気を吸い取り、適度な湿度を保ってくれます。
炭の表面に空いている無数の穴の中には有効な微生物がいて、空気中の湿気やにおいの成分、建物の建材によるホルムアルデヒドなども吸引し、消臭分解してくれます。

遠赤外線効果
竹は中温以上(700℃前後)の窯で焼き上げて、炭にすると弱アルカリ性を持つようになります。竹炭をお風呂に入れると、湯の中で加熱されることで竹炭から放射される遠赤外線の波長が短くなりからだのすみずみまでよく温まり、ぽかぽか効果が得られると言われています。
お風呂に入れるとアトピー等の皮膚炎にもその効果を発揮します。

森林浴効果
竹炭からは強力なマイナスイオンが出されています。
空気をきれいにするだけでなく、ヒーリング(癒し)の効果もあるのです。』

なんとも素晴らしいものを、戴いたものです。
日本では、竹が山を荒らしています。知恵をしぼって竹をなんとかしましょうよ❣️

自然農薬

昨夜の大雨が、屋根から滝のように落ちたところに、ゴーヤを植えていたプランターを置いていたのです。ゴーヤは白い根っこをさらけ出し、腐葉土はあたり一面に飛び散っていました。

「ありゃ!!こりゃあいかん・・・」

と、雨合羽(あまがっぱ)に着替えて、ホースをジェット放水にして、腐葉土を道路まで流していると、軽トラが1台駐車場に入ってきました。

「先生、これズッキーニの育て方が書いてあるけん、読んでみて。それと、この本は面白いことがいっぱい載っとるけん・・・参考にしてみて下さい・・無農薬がええけん。」

と昨日来られたご夫婦の患者さんが、雨の中、来られ風のごとく去っていかれました。
写真にある4冊のうち、「自然農薬で防ぐ病気と害虫」には驚きました。全く未知の世界で、ワクワクの連続でした。その一部を掲載します。この本の冒頭の「はじめに」で驚きました。

『春はツクシにアセビにチューリップ、夏はアサガオ、スギナ、オミナエシ、秋はサルビア、コスモス、ヒガンバナ・・・・これが私の旬の雑草3種混合自然農薬の材料です。自然界の植物も動物も皆お互いに身を守り子孫を残す術と、互いに共存共栄する知恵を持っています。私の自然流防除は、こんな自然界の力をお借りして病害虫たちから身を守る野菜たちの力を手助けしてやることが基本になっています。

(中略)

これらは、すべて身近な自然からの贈り物です。金もかからず、自然農薬の成分は4〜5日後には分解され野菜の養分になります。

化学農法による防除は、病害虫を全滅させる力を持っていますが、病害虫もすぐそれに対抗する力を持ってしまい、強い病害虫だけが生き残る悪循環となっています。人間の都合で完全に絶滅しようと思っても、そうはいきません。逆に野菜の力を弱め、それを食べる私たちにも効いてしまうことになるのです。

私は化学農薬や化学肥料を用いず、身近にある自然の材料で自然農薬を作り野菜を作ってきました。100%防除しようとは思いません。80%も防除できれば満点です。残りは天敵たちにお任せです。』

60%で十分です・・・これ実践してみます。

畑でお話

「先生、きゅうりはドンドン大きなるけん、柵はしっかりしとるんを作らんと、倒れてしもたらいくまい・・・・横の竹は2本じゃのうて、3本にした方が、丈夫じゃ。」

と、指導していただいたのはご主人。

「ネギときゅうりは相性がええけん、近くに植えて、トマトはあんまり水あげられんよ。ナスは逆にお水が好きじゃけん・・・近くに植えん方がええんよ。ニラは虫予防にええけん・・・ニンニク、セージ、パセリなんかも虫が来んようになるけん、上手いこと植えたらええわい。」

と奥さん。
9時から診察なのですが、畑を見ながら会話が弾んでいき、ついには愛媛が誇る農業の仙人「福岡正信さん」の話にまで展開していきます。お二人は、何度も福岡さんの農場を訪れ、その作業の様子を見学されたそうです。このような患者さんを治療する幸運に改めて感謝です。診察を始めたのは、9時30分からでした。

午後からの患者さんの奥さんが、家庭菜園に凝っておられます。患者さんが、治療後ベッドで寝てもらっている間、畑で野菜話。

「土と水が大事。水は水道水だと良くないですよ・・・雨水が一番いい。松山市で雨水タンクを設置すると補助金が出るんですよ(100リットル〜200リットル未満なら3万円)。野菜の出来が全然違います。」

「・・・・そうか!確かに・・・考えます。お風呂に水素水を使っているんじゃけど・・・これを使うのが一番手取り早くかも・・・・」

などと、色々アイデアが生まれて来ました。
柵は3本横竹を入れしっかり出来ました。ニラとネギも植え替えしっかり水をあげたのですが、夜の9時現在、大雨。天気予防をしっかり見ないと農業はできません😭。