あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!抜粋3

山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者山元敏勝先生が、YNSAを見つけるきっかけが描かれています。

『ちょうどその頃、中国の頭鍼療法に関する発表がありました。中国式の考えにもとづいた頭部の領域に針を刺す治療法で、麻痺などに効果をもたらすというものでした。私はこの新しい治療法に大変関心を持ち、その方法を学び、治療に取り入れました。しかし、私の中では期待するほどの効果を得られないでいました。

ちょうどその頃です。1章でお話しした、とても敏感な感覚をお持ちの患者さんが、私のもとにみえたのです。脳梗塞による半身麻痺で、左手と左足には感覚がなく、全く動かすこともできません。この患者さんに、中国の頭鍼療法で効果をもたらそうと、必死に頭部にそのツボとなる場所を探していたときです。髪の生え際あたりにふれると、患者さんが麻痺が起こっている左手に何かを感じると言い、そしてわずかに動くということが起こったのです。この偶然をきっかけに、私は、特に体や内臓、脳の部位一つ一つとつながる点を発見しYNSAと言う治療法を確立していったのです。

このつらい痛みがその場でぴたっとおさまるYNSAの治療はたちまち評判となり、病院は体のあちこちに痛みを抱える多くの患者さん達であふれかえりました。当時は病院の隣に消防署があったのですが、病院だけではトイレも足りず、患者さんたちはみな消防署にトイレを借りに行っていたほどです。

私自身も休憩はもちろん、食事をとることさえ難しく、しかし自分が倒れてしまっては治療ができません。いよいよとなった時には病院の裏に車を回し、食事のためにほんのわずかな時間、芸能人さながらに抜け出したこともありました。

私は、地元の皆さんの痛みやつらい症状を救いたい、そういう思いでドイツから戻り、この日南に病院を開きました。ですから皆さんが辛い症状から解放され喜ぶ姿を見る事は、何より嬉しい事でした。そのため私は日曜も祝日も休まずに診療を行い、夜中に具合の悪い方が来られても決して断ることをしませんでしした。

病院には農作業で痛みを抱える人々ばかりでなく、神経痛の痛みを持つ人、リウマチの痛みを持つ人、捻挫をした人、骨折をした人、パーキンソン病の人、麻痺のある人、ありとあらゆる症状を抱える人たちがみえるようになりました。「明日試験があるのに頭が痛くて勉強ができない。先生助けて」そんな中学生までいました。

1日に病院に来られた方はほぼ200人、特に300人を超えることもありました。そのような日が1ヵ月、1年、何十年と続きました。今日まで計算をしても、150万人を超えます。

中にはさまざまな理由から治療の継続が難しく、期待する目標まで効果が届かなかった患者さんもおられますが、このように多くの数の患者さんの痛みやつらい症状、そして麻痺を改善できた事は本当に嬉しいことです。』

150万人の患者さんを治療し、その患者さんのカラダの声を聞き続ける山元敏勝先生の姿勢が、治療家のお手本です。このことを、肝に銘じます。

あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!抜粋2

あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!の抜粋2

山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者山元敏勝先生は、1958年アメリカコロンビア大学聖ルカ病院(ニューヨーク)で、すさまじい勢いで場面が展開するアメリカの救命救急医療をテーマにしたドラマのような毎日を過ごされ、1960年ケルン大学病院では、産婦人科の医師として働かれました。

そして1966年に、宮崎県日南で、現在の山元病院の前身である山元医院を開設されました。その頃の出来事を、山元敏勝先生の著書の中から抜粋します。

『毎日、患者さんの治療を行っていたある日、現在のYNSAが誕生する忘れられない出来事が起こりました。

ひとつの偶然が、現在YNSAで道具として使用している、「針」との出会いをもたらしたのです。

神経ブロックで使用する薬には副作用が伴います。そのため、私はいつも過剰な投与を避けることを心がけ、滅菌水に薬を加え、効果は保ちつつ副作用を極力抑える濃度に下げて使用していました。痛みがおさまっても、副作用に苦しむのでは意味がないからです。

しかし、ある日、ご年配の女性の神経ブロックを行おうとした時、滅菌水に薬を添加するのを忘れてしまったのです。滅菌水のみの注射は体に害は与えませんが、大きな痛みを伴います。

この患者さんは注射をした場所に激しい痛みを訴えました。すると不思議なことに、この痛みは、同時に、注射を行った場所以外にも現れたのです。

そして、さらに驚くことが起きました。この注射によって起こった激しい痛みはごく短時間でおさまりましたが、それとともに、もともと治療を望んでいた部位の痛みもすぐに消えてしまったのです。患者さんは抱えていた痛みから解放され、とてもうれしそうに笑っておられました。

この時私は、この現象が、中国式針治療のツボと、ツボが並ぶ道筋である「経絡」に関係があるのではないかと考えました。そして、私はこの時から、針について真剣に研究をし始めたのです。毎日夢中で取り組みました。

これが、その後YNSAで、治療の道具として使用することとなる、「針」との大きな出会いになったのです。

(中略)

私の病院では、ドイツでの医療経験も生かし、産婦人科の診療も行っていました。私は、ここでも陣痛や分娩の際の痛みで苦しむ、妊産婦の姿をたくさん見てきました。出産のときの痛みは女性にとって大切なものととらえる考え方もありますが

「痛い!」「痛い!」と叫ばれる姿は私にはとてもつらく見え、私はかねてより出産をなんとか無痛分娩にできないものかと思っていました。

そこで、1968年に無痛分娩を成功させたのです。

医大を卒業後、アメリカで学んだ麻酔学が針と出会うことによって生まれた成果に、私自身とても驚くこととなりました。

その後、この無痛分娩の回数を増やすとともに、一般的な外科手術にも針麻酔を導入していきました。

西洋医学の麻酔は大きな副作用をともないます。これに対し針麻酔は、副作用が一切ありません。そして術後の回復がとても早いのです。盲腸と言われる虫垂炎の手術では、一般的な麻酔を使用すると手術後ガスが出るまで、水分をとることもできません。しかし、針麻酔での手術では手術中に水を飲むことをもでき、手術後すぐにものを食べることもできます。

小さい子どもも、「手術が終わったらすぐにアイスクリームも食べられるよ」と言うと、手術を怖がりませんでした。

また、一般の外科手術でも、産婦人科での帝王切開手術でも、この針麻酔を使用することで手術後、患者さんは麻酔の副作用に苦しむこともなく、歩いて病室に戻ることもできました。私はこの針麻酔によって2000例以上の手術に成功をおさめました。』

宮崎でのセミナーで、針麻酔の映像を見ましたが、それは強烈なものでした。

意識がしっかりある患者さんの膝を、山元先生がノコギリで切り落としたり、切開手術時、勢いよく飛び起き、切開した自分のお腹を見ようとする患者さんを、2人の看護師さんが必死で押さえつける場面等。

山元敏勝先生の挑戦は、今なお続いています。

 

 

 

 

 

 

 

あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!抜粋1

山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者・山元敏勝先生の著書「あきらめなければ、痛みも、麻痺も必ず治る!」という本を改めて読み直し、これは紹介すべきだと思いました。そこで、この本を抜粋して何回にも渡って山元式新頭鍼療法をご紹介しようと思います。

「はじめに」からの抜粋

私は、生まれたときから、痛みを抱える人たちに囲まれて育ちました。

宮崎県の日南(にちなん)に生まれ、自分の家もまわりの農家。親や周囲の人々が日々忙しく田畑の仕事に追われ、腰、そして手足などに痛みを抱えながら働く姿を見て育ったのです。

(中略)

東京の医大を卒業した後、さらに医学を研究したい思いからアメリカに渡りました。

その後10年間、ニューヨークのコロンビア大学聖ルカ病院やドイツのケルン大学病院などで医師を務め、そこで学んだ多くを抱え、生まれ故郷である宮崎日南にもどり、1966年、山元医院(現在の山元病院)を開院しました。

(中略)

私はこのYNSAで、今日までの約50年間に、首や肩、腰、手足などの痛み、関節痛、神経痛などのあらゆる痛みとりのぞいてきました。また、原因不明のめまい、激しい耳鳴りなど、さまざまな体の不調を改善してきました。

そして、それだけにとどまらず、リウマチで硬直していた手が開く、パーキンソン病による手足の震えが止まる、また、脳出血や脳梗塞の後遺症による麻痺で動かなかった体が動くようになるといった、私自身でも時に驚くような効果を生んできたのです。私がこれまでに治療させていただいた患者さんの数は、自分でも驚くような数ですが、のべ150万人にものぼります。

私は、痛みや麻痺、難病に苦しんでおられる、さらに多くの方々への治療に生かしてもらうために、1973年に大阪で行われた学会で、このYNSAを発表しました。その後海外でも発表を行うと、このYNSAの高い治療効果に、大変多くの医師の方々が関心を寄せてくれました。そしてYNSAは、多くの国々に普及していきました。

現在では、医療大国であるドイツ、またブラジルを中心に、アメリカ、オーストラリア、イタリア、スペイン、オーストリア、スイス、ハンガリー、ルーマニア、フランス、ポーランド、イスラエル、ギリシャなど、多くの国々の医療に取り入れられています。そして医療に保険の制度を取り入れている国では、その多くで、YNSAは保険治療の対象として認められています。患者さんは保険でYNSAの治療を受けることができるのです。ブラジルでは政府によってYNSA専門の病院が作られ、ハンガリーのブタベスト大学には、大学付属のYNSAの研究所があります。私の考案したYNSAは、世界中で大きな効果を発揮する治療法となりました。

                                     (中略)

しかし、とても残念なことに、日本の医療の世界は新しいものに対してとても消極的で、海外の国々とは考え方がまったく違うのです。高い医療の効果を目の当たりにしても、なかなか新しい治療法を取り入れようとはしません。私が2007年より行っているYNSA セミナーには、医療に携わる多くの方々が参加され、ご自分の治療にYNSAを取り入れられる方々が増えてきました。しかし、それでも、世界の国々に比べると、YNSAは日本ではまだまだ知られていません。

(中略)

この本では、YNSAでどのような症状が改善するのか、また、どのような方法で治療を行い、そしてなぜこのような効果が生まれるのかを、わかりやすくお伝えしたいと思います。

そのため、これまで出版した学術書に盛り込んできた細かい研究データや学術論文的な内容にはあえて触れず、とにかくわかりやすいことを心がけて1冊の本にしました。

この本がつらい痛みや症状で悩む多くの皆様やご家族の方が一歩前に踏み出す、そして、明るい笑顔を取り戻すきっかけとなってくれることを思ってくれると大変嬉しく思います。

山元敏勝

これで、海外では認められ随分普及している状況と、閉鎖的な日本の状況がお分かりになったと思います。

正直なカラダ

「先生、なんぎなんよ・・・左の首と、肘、膝とここ(左右の母指球)。」

60才代の男性患者Cさん、月に2〜3回当日電話で来院されます。Cさんは、感覚が鋭く素直なので、1本の置鍼がどのようにどこへ効くか、分かることが多いのです。ですから、治療はCさんのカラダの声に従うだけでいいのです。便利で楽しく、にぎやかな治療になります。

合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左側から治療していきます)
進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)
左:頸椎(1)、脳幹(1)、大脳(1)
右:胸椎(1)、腰椎(1)、小脳(1)
( )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。

首診(内臓)
左:腎(1)、膀胱(2)、肝(1)、胆嚢(2)、心包(0)、心(1)、大腸(1)、三焦(1)、胃(1)、脾(1)、
小腸(1)
右:小腸(1)、肺(1)
Cさんの合谷診では、左側に明らかな圧痛点があったためか、首診では、左側に多く反応がありました。治療中、

「先生、お腹の方で空気が動きよらい。」

と言われて直ぐに、ゲップゲップっと、空気が出てきました。

「今の鍼で、ノドが抜けた・・・キレイに!楽になった・・・今日は、水飲んだら溺(おぼ)れよるんじゃろかと思うくらいじゃったんよ・・・もうこれで、普通に水を飲めらい。」

「素直なカラダじゃね〜、今のが三焦(さんしょう)という消化器系統のツボなんよ。」

「そうじゃろー、正直じゃろう。」

今度は、母指球をねらってアキレス腱近くのヒラメ筋の圧痛点を押圧します。

「痛っっっっった!どしたん、これ足ウラより痛い‼️

「えっっ、そんなに痛いん?そしたら、効くな・・・・これ!」

と3本置鍼すると、

「今、足の親指がジンジンしよらい・・・先生、膝の痛いところが、グジュグジュ動きよる・・・・これで、膝が治りよるなあ〜・・・・ここ(右母指球)が熱かったろ?先生、あれが冷めて来よらい、ここも治りよる・・・ひどいもんじゃなあ、これで、今日はゆっくり眠れると思わい。」

Cさんの言う通り、膝と母指球は良くなっていました・・・後は、Cさんと色々楽しい話をして終了となりました。Cさんありがとございました!

操体法

「先生、仙台にも行っとったんですか?」

「?・・・・あっ、これですか・・・はい、1年間通いました。あのころは、東京に住んでて、夜行バスで行っていました。K先生は、凄い先生で・・・・プロ野球のT投手が、楽天戦で仙台に来た時、しょっちゅう治療で通っていましたよ。」

左膝痛で左足首痛の60才代の男性患者Cさんが、操体師の認定証をながめながら、尋ねてこられました。

「開業したころは、操体法をメインで治療していくつもりだったんですよ・・・操体法は自力自療

の素晴らしい治療法です・・・けど、山元式新頭鍼療法に出会ったので・・・」

山元式新頭鍼療法(YNSA)と操体法を併用しながらの治療は可能なので、いずれは独自の治療法を作っていこうと思っています。操体法は19年間学び、かなり身に染みこんでいますが、山元式新頭鍼療法(YNSA)は、まだ1年間。もっと技量を上げないと話になりません。

「調子はどうですか?」

「最初の頃に比べると、ええです・・・確実に良くなっているのは分かりますが、まだ、膝と足首は痛いです。」

合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左側から治療していきます)

進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)

左:脳幹(1)

右:腰椎(1)、小脳(0)

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。(0)は他の治療点の置鍼で圧痛点がなくなったことを、示しています。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。

首診(内臓)

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(1)、心包(0)、心(0)、胃(0)

右:腎(1)、心(0)、大腸(1)、脾(0)

今回は、腎の治療点に置鍼すると、他の内臓点が、かなりゆるんだようです。これで、内臓が整ってきました。次に膝と足首を側頭部のIソマトトープ(小さな人型)圧痛点を見つけ、置鍼治療をします。

「今、一番気になるところはどこですか?」

「左膝です。」

左側頭部Iソマトトープ(小さな人型)の膝にあたる圧痛点に置鍼。

「どうですか?」

「・・・不思議ですね・・・楽です。」

今度は、右の足首をねらって右側頭部Iソマトトープの足首にあたる圧痛点に置鍼して、

「・・・楽です」

何を思ったのか、操体法で治療を始めていました。

「Cさん、ちょっと右手をかしてください。私がこうやって親指を軽く決めますので、ゆっくり気持ちがいい程度で、親指を元の位置に戻そうとしてくれますか?・・・・そうそう、そんな感じです・・・決して無理しないで・・・」

「これって・・・腰が伸びますね・・・気持ちいい!」

「そうでしょう!・・肘を使って、肩甲骨で・・・・背中で・・・カラダの中心、腰を使って・・・・できるだけ鼻から息を吐きながら・・・・」

などと言葉で誘導します。

「足首がすーっとします。」

という具合で、今回は操体法も治療に加え、自分一人でできる操体法もお教えしました。Cさんには、これからも操体法を使ってみます。

陰陽

台湾で健康部門のベストセラー(売り上げNo1)になっている「あきらめなければ、痛みも、麻痺も、必ず治る!」YNSA 創始者 山元病院理事長 山元敏勝著

この本を久しぶりに読んで症例の勉強をしました。

本から抜粋します。

4年間苦しんでいた原因不明の頭痛がなくなり、不安による不眠もなくなった

•頭痛、めまい  女性 40代 主婦

この方は、原因不明の頭痛に4年もの長い間、悩んでおられた患者さんです。

うわんうわんするような頭痛をいつも抱えている状態で、時にはめまいが起きることもあったそうです。・・・・(中略)・・・・YNSAの首診を行なうと、大脳と小脳の点に反応がみられました。小脳は、体の平衡感覚を保つ働きをしているため、めまいも起きているのは明らかでした。

そこで、頭の一番上の部分、頭頂部にある大脳の点と小脳の点に針をさしました。30分ほどしてから針をぬき、「痛みはどうですか?」とたずねると、「あっ、すごくすっきりしています」

「なんか、すーっと痛みが引いていった感じがします」と、肩の力がぬけたように、とってもほっとされたような表情をされました。・・・(中略)・・・ちょうど、7回目の治療くらいのあと、長い期間たっても、痛みはでてこない状態になり、8回目で治療を完了しました。

たった8回で、4年間も続いた頭痛が治るなんて・・・・私は、3年間頭痛に悩んでいる患者さんを、1年間診ているのですが、まだ完治していません。ただ、上記の山元先生の患者症例で、山元先生が「頭頂部の大脳の点と小脳脳の点」に置鍼しておられる事に今後の指針を感じることができました。

少し専門的になるのですが、頭頂部の大脳点、小脳点は陰陽でいうと陽。陽は慢性痛に対応します。私も最近、陰陽を治療に生かすようになり、3年間頭痛に悩んでいる患者さんが良くなるのが分かってきました。もっと早く気付けよ❗️

チラシとポスター

先日、松山市針灸師協会の研修会がありました。コロナヴィールスの影響で、チラシとポスターを受け取るだけで、説明会は開かれませんでした。

とっても素敵なチラシとポスターなので、当院に置いたり、貼ったりすると、患者さんが注目してくれます。

松山市の指定施術所(あじさいの杜鍼灸院は、指定されています)で施術を受ける患者さんで、国民健康保険あるいは後期高齢者医療制度加入されている方は、松山市から1回の施術に対して、1000円の助成金を受けられます(1か月で8回まで受療できます)。

具体的にいうと、当院では1回の施術料が4000円ですが、国民健康保険・後期高齢者医療制度に加入の方は、施術料が3000円となります。

また、学生で国民健康保険加入の方は、学割(2500円)ー助成金(1000円)=1500円で施術を受けることが出来ます。

また、チラシにいいこと書いているのです。

(はり・灸はこんな病気に効果があります) とあり

1.整形外科系の病気 2.脳神経科系の病気3.循環器科系の病気 4.呼吸器科系の病気 5.消化器科系の病気 6.耳鼻咽喉科系・口腔器科系の病気 7.泌尿器科系の病気 8.眼科系の病気 9.産婦人科系の病気 10.小児科系の病気 11.内分泌科の病気 12.皮膚科系の病気(病名は写真を参照してください)。

また、はり・灸の特徴を

1.生活習慣病などの予防医学のひとつとして注目を集めています。

2.身体と心のバランスを調える全身治療で自然治癒力を高めます。

3.痛みを和らげ、血行を改善し、病気に対する免疫力を強めます。

4.習慣性や副作用がなく、安心して治療を受けることができます。

当院に来られる患者さんの多くは、鍼の効能がこんなに多くあると思っておられません。これからは、施術する鍼灸師がもっと積極的に発信しないといけないようです。自信を持って!

Jソマ

変形性股関節症(右)と診断され1年8か月前から通院され、最近では、健康管理のため1週間に1度のペースで来院されている50才代女性患者Bさん。

今日は、左アゴと、右下肢の外側が少し痛いそうです。

「今日はね、Bさんに見せたいものがあるのよ・・・」

動物好きのBさん、オオムの物真似に大爆笑❣️

治療前に楽しい動画を見てリラックスするのは、いいような気がします。

「うちにも、喋るカラスがおったんよ。父親がカラス好きで、飼っとったんよ。『おはよう』『行って来ます』『ただいま』『ばあちゃん』って言よったんよ。」

「へ~~え、カラスですか?・・・頭いいでしょう?」

「本当に頭ええよ・・・・」

カラスに関して話をしていくと、ドンドン治療時間がなくなっていくので、ほどほどに・・・

さて合谷診から始めます。

合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左側から治療していきます)

進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)

左:胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(1)

右:小脳(1)

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。

「Bさん、アゴのどこら辺りが痛いんですか?」

「ここです。」

Bさんの押さえている左アゴの個所を覚えて、Bさんの頭頂部に35mmほどのBさんの顔のイメージを映し出します。そして、そのイメージの痛い左アゴに置鍼。

「Bさん、アゴどうですか?」

「・・・・あれっ、痛ない⁉︎」

頭の頭頂部にあるソマトトープ(小さな人型)をJソマトトープ(通称:Jソマ)といいます。

次は、右下肢の外側痛です。これは、トルコの医師テキチ先生が見つけられたT1、T2が一番効果的だと考え、2本置鍼。

「Bさん、どうです?」

「・・・・大丈夫です。」

今日は、オウムの動画が効いたのかも・・・スッキリとBさん良くなりました。後は、フォークソングを聴きながら30分休んで(Bさんは、いつも熟睡してくれます)終了です‼️

21世紀枠

最近は、高校の同級生が患者さんで来院することが、少し増えて来ました。地元で開業する利点はこの様な横のつながりにあると思います。東京に住んでいる時は、母校松山東高等学校が、21世紀枠で選抜高校野球大会に出場決定というビッグニュースで、やっとつながりが出来ました。あの甲子園での大応援(写真:つまようじの先に私・・・青い服で万才)を機に、地元で開業という発想が出て来たように思います。

今回紹介の男性患者Aさんは、高校の同級生。

肩、首が凝っている上に、腰痛。その腰痛が、徐々に左腰痛に移行し、今は左へそ下痛となりました。あまりにも痛いので、病院で血液検査、CT検査をしてもらったのですが、

「どこも、悪くありません。」

と言われたそうです。本人は痛がっているのに・・・・

「そしたら、自律神経を整えたあと、内臓を診てみようわい。」

合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左側から治療していきます)

進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)

左:頸椎(1)、腰椎2)、小脳(1)

右:なし

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。次に首診で内臓をチェックし、側頭部の治療点に置鍼します。

首診

左:腎(0)、膀胱(2)、心包(0)、大腸(0)、三焦(0)

右:肝(1)

Aさんは、左へそ下痛だったのが、正直に首に出ています。左側の膀胱が一番痛みが強いので、しっかり側頭部の膀胱点に2本置鍼。すると、左側の圧痛点が全て消えてしまいました。

「お腹の痛いのどう?」

「・・・・痛ない・・・・痛ない・・・⁇」

後は、ベッドでゆっくりしてもらいます。

「卒業してから、東高(松山東高等学校)に、行ったことあるん?」

「あるよ・・・もう、昔の校舎は、全部ないなってしもた・・・・体育の授業、グランドから、お城山が見えよったろ・・・・あれもな~、高いマンションが建ってしもて、もう見えんのよ」

などと、フォークソングを聴きながらグダグダ過ごしました。おしまい。

内臓調整

「先生、マスクしてかまん(いいですか)?」

「ああ~、どうぞ、どうぞ」

来院されるや否や、60才代の女性患者Bさんは、マスクをかけ、昨日届いた籐の回転イスに腰掛けました。

「このご時世じゃけん・・・○○○で、消毒しよったらしいよ・・・ほじゃけん、松山市の患者さんは、○○○辺りじゃないん?」

「えええっっっ、もうそこまで来とるん!・・・気つけないかんね~」

私と同い年で誕生日も近いBさん、本日は胃の調子が、良くありません。

昨日電話で、胃の調子が悪いのでキャンセルしたいと連絡があったのですが、そういう時こそ鍼治療がいいとお話ししたのです。

「先生、多分・・・貝の佃煮があたったんじゃと思うんよ・・・妹も同じもん食べて、お腹下したんよ。」

「・・・ふ~ん、そしたら、そうかな・・・・今は、どんなん?」

「おへその周りが・・・何か、こう・・気持ち悪いっちゅう感じ。」

「そしたら、最初に脳と背骨を診て・・・自律神経を整えて・・・自律神経は内臓を整えてくれるけんな・・・そのあと、首触って内臓をチェックして、頭に鍼さそわい。」

Bさんの手と私の手に念のためアルコール消毒をして治療を始めます。

合谷診(人差し指と親指の間の触診):左(左側から治療していきます)

進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)

左:胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(1)、大脳(1)、小脳(1)

右:頸椎(1)、腰椎(0)

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。(0)は、他の個所の置鍼の影響で圧痛点がなくなったことを示します。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。

「どしたん?お腹が気にならんようになった!」

「そうじゃろ・・・自律神経が整ったんで、調子が良うなったんよ。」

次に、首診をし、側頭部の治療点に置鍼します。

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(0)、胆(0)、心包(0)、心(1)、大腸(1)、三焦(1)、胃(0)、脾(0)

右:胃(1)

「これで、どうですか?」

「全体的にお腹が気持ちいい!」

「う~ん、よかった、よかった・・・鍼はね・・・内臓調整できるですよ。これで、様子を見てください。」

2週間後の予約をとって、元気よく帰られるBさんでした。