がんばっていきましょい

「がんばっていきましょい」という実写映画と、アニメ映画のモデル・松山東高校女子ボート部が、宿敵・今治北を抑えて堂々の1位(愛媛県高校総体)。去年の3年生は、大柄な体格の部員がいて全国第二位という素晴らし成績を納めました。今年は、小柄な選手ばかりなのですが、4人+1人の調和力が素晴らしく見事な勝利でした。

数週間前、琵琶湖で西日本ナンバー1を争う大会で、このチームは優勝。東日本と西日本では、西日本の方がレベルが高いそうです・・・・ということは、日本一に最も近いチームが、松山東ということになります。

ボート部とは、去年のメンバーから施術をする機会があります。我が子のような気持ちで応援しています・・・東高校、がんばっていきましょい!

明日は、大会!

夕方に高校の先生から電話があり、肉離れをした生徒を診るよう依頼がありました。男子高校C君は、1ヶ月前に右脚太ももの肉離れを起こし、練習を止め、今週始めから練習を開始しました。その翌日から、再び肉離れを起こし、4日後に来院となりました。

5月31日に高校総体が始まりました。C君の治療は、その前夜ということになります。C君の筋肉は非常に柔らかいので、相当な能力の持ち主だとは推測出来ました。また、非常に繊細な感覚を持っているので、頭の鍼1本刺すごとの反応が極端なのです。結局7本置鍼。

「これって、痛みがなくなるんですか?」

「徐々に痛みは無くなって、気持ち良くなる場合が結構多いよ。」

などと会話をしながら、足ウラにみつけた治療点に鍉鍼(ていしん=銀の棒)で押圧。どうやら、これが効きました。

「これでどう?」

「・・・・痛くない。」

「どう・・走れそう?」

「・・・・走れます。」

頭に置鍼したまましばらくしていると、

「痛い、痛い・・・・もう取ってください!」

と、声を荒げ叫んでくるので、7本を一気に抜きました。今まで、こんな体験をしたことはありません。C君は痛みに対して普通の人よりも感受性が強いのだと思います。また、本能的にカラダが、これ以上の刺激は必要ないと感じ取ったのかも知れません。

1ヶ月も練習らしい練習をせず、大会前日に治療で、競技では2位という素晴らしい結果を出したC君、将来有望です!

アク取り名人

90才代の女性患者Bさんとは、お灸をしながら世間話をします。昔話から始まり、料理方法を私に教えてくれるパターンが多いのですが、今回は、お料理をいただきました。

それが、上品で美味しいのです。大阪や京都の美味しい料理屋に足繁く通っていたのがよく分かります。高級レストランで忙しい時には、お手伝いをしていたのですから、Bさんの料理にたいするこだわりは、大変なものです。レシピをしっかりコピーし無駄のない効率的な方法を教えてくださいました。

戦前戦中を過した方は、食べ物を大切にされます。Bさんは、シイタケ、煮干し、昆布で作った出汁は常に冷蔵庫に入れ、料理に使います。また、煮込み料理には、とじ蓋としての「アク取り名人」という商品が最適だと教えてもらい、ついには、その商品をいただくことに!

早速、大根とアカエイの煮込みを作ってみようと思います。Bさん、ありがとうございます!

海ぞうめん

興居島で、車の助手席に乗り窓の外を眺めていると、中年の女性が海辺で何やら収穫しているようです。

「あれ?何を取っているんですか?」

「あ~、あれは海ぞうめんを取ってます。」

「・・・・・」

「あれは・・・・・オオモズクちゅうて、いいます。」

「私は、海藻類は大好きです・・・・興居島は、いいな!羨ましい!」

などと話しながら治療をするお宅まで移動し、80才代の女性患者Aさんをしっかり治療し終えると、

「先生、海ぞうめん食べる?」

「えっ!そりゃあいただきます!」

近所の人から戴いた海ぞうめんをAさんは、5分ほどで料理し、私に出してくれました。緑色の太めのそうめんが、ピカピカ光っていました。そして、その美味しいこと、めんつゆと上手くからまり最高のノド越しです。

「こんな、感覚初めて・・・・いや、とにかくうまい!」

思わず言葉が飛び出しました。興居島、最高です!

裏内庭

 

「私が小さいころ・・・5~6才じゃったろか。食中毒になってな。そしたら、母親が足に灸(ヤイト)をしてくれたんよ。それがなあ、効いたんよ。」

「えっっっっ、それって裏内庭(うらないてい)じゃ・・・・足のウラ側じゃったでしょう?」

「それは、よう覚えてないけど・・・・・それがな、普通ヤイトしたら痛かろ。 それが、全然痛ないんよ。」

「はあ~??効いとるけん、そうなるんじゃろうなあ~」

「それからな、お腹がグルグル動いて、すーっとしてきて治ったんよ。」

食中毒に裏内庭(うらないてい)という方程式を知らない鍼灸師はいません。しかし、実話を教えてもらえる機会はそんなに多くないと思います。今回初めてリアルにイメージできました。80才代の女性患者Aさんが幼い5~6才のころ、今から70年以上前の愛媛県では、民間療法として食中毒の対処法が伝わっていたのです。

現在のように病院が多くない一昔前は、お灸が生活の一部として重要な位置を担っていたのです。もう一度、民間療法を見直してみるのもいいと思います。

モグサ作り

友人にヨモギをいただきました。本当にありがとうございます!背丈50cm前後のちょうど良い長さです。お灸に使うモグサは、このヨモギから作ります。そして、今がモグサ作りに最適の時期なのです。

ヨモギのウラにびっしり生えている綿毛のようなものを集めたものがモグサです。この作り方は非常に簡単です。興味ある方は是非やってみてください。用意するものは、ホームセンターなどで販売している乾燥用のカゴとミキサー。それと、ステンレス調理用ボウルと、ステンレスのザルのみです。

写真のように、大きくなったヨモギの茎から分かれた葉っぱを、カゴに入れます。2~3週間もするとカラカラに乾燥します。その葉っぱをミキサーで撹拌(かくはん)して、ボウルに入れたザルに移し、粉々になった綿毛以外をザルでボウルに振るい落とします。すると、綿毛の集合体だけが残りモグサができます。上質のモグサにするには、あと1~3回ミキサーにかけて同じように粉を振るい落とせばできます。

最近のミキサーは回転がとても速いので、あっという間(30秒ほど)にできます!下記に綿毛の説明をコピペします。興味ある方はご覧ください。

『艾は主にヨモギの葉の裏にある毛茸(もうじょう)と腺毛(せんもう)とから出来ている。腺毛には揮発性のチネオールという精油が主成分として含まれていて、燃焼の際の艾の独特な芳香を発する。その他にも、たんぱく質などの有機物、類脂質、ビタミンB,ビタミンCなどを含んでいる。

毛茸(もうじょう)とは

毛茸(もうじょう)はキク科植物などの葉の裏に密生する白い毛のことです。

毛茸(もうじょう)にはさまざまな形があり、よもぎの毛茸(もうじょう)はT字型をしたものが多いためT字毛と呼ばれます。

腺毛(せんもう)とは

腺毛(せんもう)には揮発性の精油(エッセンシャルオイル)が含まれており、その主成分はチネオールです。

もぐさを燃やしたときの独特の香りはこのチネオールの香りです。チネオールは炎症や痛みを和らげます。』

水飲むな!

我が家には、モモという美人(美猫というべき?)のメス猫がいます。野良猫で人に虐げられた経験があるようで、人嫌いのようです。でも、何とか我が家に居着いてくれました・・・・で、モモの水飲みを見ていて思うことがあります。

人以外の動物の多くは、舌で水を吸い上げるように飲みます。そのため、あまり多くの水を飲むことが出来ません。ましてや、野生の動物は水飲みをしている姿勢が、最も襲われやすいので、長時間飲むことは出来ません。

ところが、人間だけは手に持ったコップの水を一気に飲む早技が出来るのです。これって、動物としては有り得ない行為・・・不自然なことかも知れません。

私が高校で野球をしている時「水を飲むな!」が常識でした・・・・・今では、あんなバカなことをよくしていたな・・と、皆さん思っておられるはずです。熱中症対策のため、今は「水を飲みましょう」が常識です。

はたして、どちらが正しいのでしょうか?

私は、「水を飲むな!」にやや軍配をあげるかも・・・・「水を飲むな!」という教えは、多分、戦中の軍隊の命令だったのだろうと推測します。貴重な水はガブ飲み出来ません。その教えが体育会系には伝統として残っていったのでしょう。しかし、水を飲まない体育会系に死者は出ていないはずです。みんな、どこかでほど良く水を飲んでいたはずです。

これくらいが、動物の水摂取量として最適なのかもしれません・・・・これは、愛猫モモからの教えです。

 

竹取り物語

何と恵まれた場所なんでしょう!

裏山(権現山:標高117m)の入り口近くにある公の道に竹が生えているのです。ここは、誰も通らない場所。そこで早速、竹取りをしてヒマワリの支え棒を作りました。

今は、竹を切るには最悪のシーズン(水分が多い)なので、この竹は今回のみの使用となるはずです。秋から冬にかけての水分が少ない時期が竹取りには向いています。この場所には小さなタケノコが生えているので、冬までには大きくなっているはずです。来年以降のヒマワリに備えて、冬場の仕事が見つかりました!

最近の鍼

最近、患者さんから「痛い!」という声を聞くことが多くなりました。そうなんです、私の鍼は痛いのです。こう書くと、患者さんが逃げて行く・・・・かも・・・しかし、よく効きます!

なぜ痛くなってきたか・・・・理由の一つに「筋トレ」があると思います。以前の私は、筋トレなんて自然界の動物がしていないのだから必要ない、柔軟性があれば十分だと思っていました。ところが、石原結實先生の「石原医学大全」を読み筋肉がなぜ必要か分かりました。

これは実に簡単です。体重の40%は筋肉、その内の70%がヘソからしたの下半身。つまり下半身の筋肉が体全体の28%を占めて、しかも筋肉にある毛細血管が血液を貯蔵しているという事実を知ったのです。老いて衰えた下半身は血液を貯蓄できなくなり、血液が上半身に回り高血圧になるのです。

そのため、様々な筋トレを始めました。その一つに相撲の「てっぽう」があります。毎日、松板でできた分厚い壁の入り口に200回。これを始めてから、ヘソ下の丹田がしっかりしてきたように思います。そのため、「痛い鍼」になっているようです。0.25mmの直径の鍼を介して私の丹田から患者さんのカラダに電気を送っているのです。この時、コラーゲンで構成されている筋膜が電線となるのです。

私自身を鍛えることで、患者さんの健康維持に影響を与えることができる・・・素晴らしい仕事に感謝です!

気まぐれ作品

当院のトイレに入ると、ジャコメテイーの作品を感じさせるオブジェが立っています。これは、当院のアイドル「ちいちゃん」が、作ったものです。ちいちゃんとは、セキセイインコ(♀)です。

飛ぶことを知らず、毎日クチバシと足を使って、ヤモリのようにカゴの中をはいずり回って、時に止まり木をかじって遊んでいます。院内に流れる音楽に合わせてはさえずっているちいちゃんの気まぐれな作品。

気に入ってます。