「言葉は運命のハンドル」という操体(医師、橋下敬三先生の治療を含めた生き方)の教えがあります。いい言葉を使えばいい人生になり、悪い言葉を使えば悪い人生になる。

このことを、客観的に証明したのが、水の研究者、江本勝さんです。水に良い言葉つまり良い波動を与え凍らした結晶は、美しく、悪い波動を与え凍らした結晶は美しくない、という写真集「水からの伝言」を出版されました。

人のカラダも60~70%は水。自ら喋る言葉がカラダの水に最も影響します。いい言葉の波動はもちろんのこと、良い文字の波動も水に影響を与え、美しい結晶を作ります。これは確か「水からの伝言 2」に掲載されていたと思います。

私は、2004年スペイン、マジョルカ島のジョアン・ミロ美術館で滞在芸術家として2ヶ月、子供達にワークショップを行いました。この時、ご飯を入れたビンAには、「グラシアス(ありがとう)」ご飯を入れたビンBには「トント(ばか)」と2週間子供達に言ってもらいました。その結果、ビンA、ビンBともに、同じようにカビました。

「なんじゃ~~、変わりない!おんなじじゃ!」

と、ガッカリ。しかし、もしかして・・・と思い、子供達に目を瞑(つむ)ってもらい、ビンAとビンBの匂いを比べてもらいました。すると、

「ビンBはひどい匂い、でもビンAは、全然ちがう香ばしい❣️」

という驚きの答えが返ってきました。実際、私もその違いに驚きました。

改めて、美しい波動の凄さを感じたのです。

書道家の患者さんから、「夢」という素晴らしい作品をいただき、待合室の壁に掛けました。この書が放つ柔らかい響きが心地よく、この空間のヘソが出来ました。

60才を過ぎた私ですが、「夢」をまだまだ追いかけます❣️

「Come on!」大坂なおみ選手の拳(こぶし)

日本国籍の大坂なおみ選手が、全豪オープンで決勝に進出し、世界ランキングも1位になる勢いです。恥ずかしがり屋の大坂選手のインタビューが自然体で、ほんわかしているので、いつも楽しみにしています。インターネットで、下記のエピソードを見つけました。

全豪オープン大会前の会見で大坂選手は「今の私の最大の目標は“大人になること”。今の自分は、3歳児のようなものの考え方だから。実は一冊のノートがあるの。毎晩、寝る前にノートにみんなに披露するジョークを書き留めている」と発言。記者からどんなジョークを書いているのか聞かれると、「今のもジョークよ!」と会場を盛り上げた。

粋(いき)な話ですね。

このお茶目な自然体が、独特の雰囲気を生み出しています。

試合中でも、この自然体を感じる時があります。それが、納得したプレーの時に出るガッツポーズ

「Come on !」

の拳(こぶし)です。よく見ると、常に親指がまっすぐでそれ以外の指が曲がっています。大坂選手にとって最大の握り拳(こぶし)に、親指を使っていません。

これは、カラダの自然法則(身体運動の法則における身体安定の法則=足は親指、手は小指)が身に付いている証拠です。

もし親指を最大限に曲げたガッツポーズをとると、カラダが緊張します。

無意識のうちにそのことが分かっている大坂選手は、やはり只者(ただもの)ではありません。

こういう人を天才と呼ぶのでしょう

白鵬の蹲踞(そんきょ)

白鵬の蹲踞(そんきょ)

初場所12日目の結びの一番は、2敗の玉鷲と1敗の横綱白鵬の大一番。

通算成績13勝0敗の白鵬絶対的有利の下馬表にもかかわらず、玉鷲が勝ってしまいました。

これは、全く予想外でした。

この予想外の説明をいたします。

大相撲では、塩をまき土俵を清め、お互いが呼吸を合わせて、蹲踞(そんきょ)し、仕切り線に両手を突き、見合います。この動作を何度か繰り返すことを仕切りなおしといい、時間が来ると、やっと立ち合いとなり、相撲が始まります。

この時の姿勢、所作がもっとも美しいのは白鵬。

玉鷲と白鵬が蹲踞(そんきょ)している姿を見比べていただくと、一目瞭然です。

玉鷲は膝に手のひらを付けていますが、白鵬は手の甲を付けています。

この差は、天と地ほどの違いです。玉鷲のように手のひらを膝に置くと、親指に重心がかかる傾向となり、脇が空きます。ところが、白鵬のように手の甲を置くと、小指に重心がかかる傾向となり、脇が締まります。

仏様の手のひらは、白鵬のように上を向いています。リラックスした、カラダが「ほどける」状態となり、「ほどける」→「ほとけ」となります。

次に、玉鷲と白鵬の足底の土俵に対する角度の違いを見てください。共に、カラダの軸は母趾球に乗ってはいますが、足底の角度が違うため、親趾(おやゆび)をはじめとする趾先(ゆびさき)にかかる体重が違います。つまり、白鵬の足の方が土俵を力強く噛みしめているのです。

そのため、立会いの瞬間、両者の姿勢が全く違います。

相撲は立会いでほぼ決まります。この時点で、白鵬の勝ちなのですが、何が起こるか分からないのが相撲・・・・・ということでした。

頭への鍼の最も効いた例

60才代男性患者Cさん、去年の9月に来院されました。

Cさんは、若い頃から陸上競技の選手として活躍され、いまでも週2回のトレーニングを欠かせません。若々しい体躯(たいく)は、まるで、40才代。シニアの大会でも記録を持っておられます。

20才代に右膝半月板損傷し、40才代から慢性的右膝痛。

しかし、初診の目的は首痛。首が1年間も思うように回らず、やっと1ヶ月前から回る様になったのですが、やはり、痛みがあるそうです。

そこで、首痛に関する治療を施(ほどこ)し、最後に、右膝痛の治療として14cmのステック(ダイオード鍼)で、頭部正中線から約4~5cm右寄りの生え際より1cm上の圧痛点に押圧。

「痛っっっっった❣️」

ピンポイントだった様です。その結果、

「アレ?・・・先生、膝が痛くない❣️」

チョット、二人ともキツネにつままれたような感じで終了。

それから、2ヶ月間Cさんから連絡が無かったので、心配ではあったのですが・・・

去年の11月にCさん、再来院。

「先生、かかりつけの医者に、『30年間治らなかたったのが、1回の治療で治りました。』って、言ったんですよ。すると、『医学的に解明できないことでも、現実にこういうことは、あります。』と言われたんです。先生、あれ以来痛くないんです❣️」

私は、一瞬

『何のこと⁉️・・・』っとボーっとしていると、

「膝です。膝が痛くないんです❣️」

患者さんには、申し訳ないのですが、私の場合、前回のカルテをしっかり読んでいないと、治療内容を覚えていないことが多いのです。読んでいくうちに記憶がよみがえってきます。そのため、カルテ書きが、非常に大切な作業となります。

今回は、その膝に多少の痛みが出始めたのと、左腕全体がしびれるので来院。

あれこれ治療している途中、

「先生、私の場合、頭に鍼を刺すのが合ってるみたい。」

と、Cさんから提案がありました。Cさんのカラダが欲しているのだから、それが一番。

「そうしましょう!」

そこで、シンプルに右膝と、両腕狙いの3本を頭に刺しました。20分経って、チェックです。

「先生、右膝は痛くない。左腕は、鍼を刺している間は、しびれてないのに、抜くと、スーとしびれてきます❣️」

「へえ~~じゃあ、原因がはっきりしてますね!もう一回、今度は左腕用に1本、鍼を刺しましょう!」

Cさんの頭に1本だけ刺し30分ゆっくりしてもらいます。30分経ったので、

「Cさん、起きみてください・・・・いかがですか?」

「ん、しびれていませんね~~」

さて、今度はいつまで持つかわかりません。Cさんからの連絡を待つことにして、予約しないで帰られました。

丸選手の打撃練習が凄い❣️

先日のスポーツ番組で、巨人軍に移籍した丸選手のバッティング練習の紹介がありました。

これは、本当に素晴らしい。もし、この練習を若手の選手が取り入れると、巨人の打撃は必ず底上げ出来ると思います。

私は、アンチ巨人で特に好きなチームがあるわけではありません。ところが、この番組で丸選手のファンになったような気がします。

丸選手がやっているのは、シンプルでバリエーションが豊富。

シンプルというのは、ボールとバットが当たる瞬間の角度が90度、その時のバットとバットを握っている腕との角度が90度という事。

この角度を作らないとボールはを強く叩けません。これは、剣道の素振りと同じ。

世界のホームラン王、王貞治選手が、日本刀で丸めたゴザを切る練習をしたのは有名な話です。この真髄が、丸選手のシンプルな練習です。

日本刀で丸めたゴザを切る為には、その瞬間、腕と日本刀が90度のアングルを作ります。そのためには、脇をしめなくてなりません。しかも、素早い最短距離で無ければゴザは切れません。

素早く脇をしめるためには、小指を使わなくてはなりません。

操体法では、身体運動の法則というカラダの動かし方のルールを説(と)いています。そして、これを「重心移動の法則」と「重心安定の法則」に分類します。

「重心移動の法則」を言葉で説明すると紙面を割(さ)きますので、今回は省略。

「重心安定の法則」は、足は親指、手は小指という簡単なルールです。

しかしながら、こんな簡単なルールを多く人々は知りません。

スマホでは、親指ばかりを使ってカラダを壊しています。「手は小指」なのです。

「手は小指」に関しては、いずれしっかりと説明します。話を丸選手に戻しましょう。

丸選手は、「手は小指」とは言ってませんが、「脇を締める」と常に言っています。「脇を締める」ためには、小指を意識し、力を入れなければなりません。これが「手は小指」という所以(ゆえん)です。

バットにボールが当たる瞬間は、脇を締めてそれぞれ90度の角度を作るには、「手は小指」です。

丸選手は、このシンプルな瞬間を、様々な状況(高低内外)設定して練習しています。また、右片手打ち、左片手打ち、左右握り逆さま打ち(左バッターの丸選手が、右拳を上、左拳を下にして打っています・・・これには、驚きました‼️)。これが、バリエーションです。

今シーズンの丸選手、注目しています。

くつ下が履(は)けなかった50才代女性の続報

くつ下が履(は)けなかった50才代女性患者Bさんの続報

前回の治療では、左の股関節が痛くて、くつ下が履(は)けなかったのが履けるようになりました。今回もやはり気になるのは、左股関節。痛みの範囲が狭まっていますが、股関節の外側に痛みがあります。

カラダはある箇所に負荷がかかると、対角に位置する箇所に負荷を散らします。そこで、左股関節の対角に位置する右肩関節の圧痛点を探す事にしました。すると、

「痛った❣️・・・もの凄く痛いです。」

「私が19才のとき、バイクに乗ってて車と衝突。随分飛ばされて、右肩から落ちて1ヶ月入院しました。あの時の後遺症はあると思います。」

どうやら、その時の古傷が左股関節にも影響しているようです。まずは、 右脇の圧痛点に指を軽く触れて様子を探ります。この治療法はカラダが様々な現象を起こして(例えば、ある箇所が軽くなったり、熱くなったり、痛くなったり、光がみえたり・・・)治ることがよくあります。

「私は、18才の時にも交通事故に会ったことがあります・・・」

突然、Bさんはその時の超常現象について、話してくれました。皮膚への軽い刺激は過去の記憶を蘇らせることも多いのです。

今度は、右母指球。丁寧に探ると、

「痛った❣️そこ、めっちゃ痛いです。痛った❣️」

これほど痛みを感じるならば、直接鍼を刺すのがベストです。4カ所にしっかり刺しました。今度は、肩の筋肉(三角筋前部繊維といいます)に鍼を刺します。

「先生、それさっきの親指にピリピリ来てます❣️凄い来てます❣️」

右親指から右肩そして、左股関節までがつながって影響しているようです。

「はい、それではゆっくり起き左の股関節をチェックしてください。」

「あぐらがスムーズにかける❣️痛みの箇所が1/3くらいになっています。」

一週間後に来院の予約をして帰られました。

自主性が大切

スキー大好きな60才代の男性患者Aさん。先週スキーでお疲れ。そこで朝、温泉に入ってからの来院。

スキーを履(は)く時、前屈(まえかが)みすると、右股関節がつる時があったそうです。しかし、温泉のジェットバブルが功を奏したのか、股関節は大丈夫。ただ右のお尻(坐骨あたり)に、痛みが現れたそうです。

ボ~っとAさんを見ていると、何となく左胸が気になりました。こういう時は、その感覚に従うことも大切です。気になるところを押すと、

「痛っった❣️痛い、先生そこ。」

そこで、軽く中指を痛い部分に触れることにしました。10~15分経ったので、改めて押さえると、痛さが半減しているようです。今度は、お灸をその周辺に3カ所しました。

ベッドを起き上がると、

「先生、左の小指あたりが気になるんじゃけど・・・」

軽く押圧すると、

「先生、左の股関節に響く❣️」

敏感なAさんは、様々な箇所に響きが伝わるようです。

「ところで、Aさんお尻の痛みは?」

「・・・うん?・・・チョット歩いてみます・・・・アレ?痛くない。先生、痛くないです❣️」

「何が効いたのかな~~多分、お灸じゃないのかな~~。Aさん、今日はこのぐらいにしておきましょう。後は、ご自分でメンテナンス。」

「学校教育と同じで、全部教えるんじゃなくて、あとは自主性に任せるってこと、これが大事なんです。」

最後は、Aさんから教訓をいただきました。

心拍数を減らす方法

心拍数を減らす方法

突然70才の女性患者Bさんから、

「先生、私 、心拍数が多いんですけど・・・少なくする方法あります?」

『これって、自律神経(交感神経と副交感神経)に関わることで、自分でコントロールは、難しいし・・・何て言えば、いいかな~~』と考えながらも、なんとなく喋っていました。

「100m走のスタート前って、ドキドキ?して、戦う気持ちアリアリでしょう?

あの反対でユックリした状況を作るといいんだけど・・・

まあ~~なかなか難しいですよね。」

「はい。」

「出来るだけ、好きな色、好きなところをイメージするのがいいと思います。」

チョット的外れな話をしました。

これは、操体法の基本理念の一つ「人が生きる上で自己責任を持つ営み」息をする事、食べる事、動く事、想う事に関係していると思います。これら4つの営みは、自然の法則に従っています。その法則に従う度合いが60点(100点満点で)以上ならば、上等です。

Bさんは、心拍数という数値が気になっています。しかし、心拍数はその時々で変化します。しかも、必要があって心拍数が上がっているのです。これは自然の法則であり、逆らえません。にもかかわらず、数値合わせで100点を狙っているように思えます。

60点の方がいいのかもしれません。

好きな色をイメージするのは、4つの営みの中で、想う事。

いい事を想うだけで、カラダはゆるみます。いい言葉を使うだけで、カラダは生き生きしてきます。そんな想いを伝えたくて、

「出来るだけ、好きな色、好きなところをイメージするのがいいと思います。」

と言いました。

紫水晶のマット

家族3人が治療に来られていたのですが、米寿を迎えられたAさんが、4人目で来院。

朝起きた時、右肩が痛くて仕方ないそうです。そこで痛み止めを飲んでいます。

鉄工所を経営されており、毎日8000枚もの鉄板を扱っているため、特に上半身が凝っておられます。

仰向けに寝てもらうと膝が浮いています。そこでクッションを膝下に置きました。

「どうですか?」

「ああ~、楽じゃ。」

足ウラが冷えているので、足ウラに40℃のマットが当たる様にしました。

「足が温(ぬく)いわい❣️」

どうやらこの状態が快適なのか、施術途中からは、Aさん、熟睡です。ベッドには紫水晶を敷き詰めた40℃のマットを敷いています。またこのマットは電磁波をカットしているので、遠赤外線の自然な暖かさです。アメリカや韓国では、このマットを医療機器として認可しています。

天城流では、肩の筋肉(三角筋)痛を母指球の筋膜剥(は)がしと胸にある大胸筋剥(は)がしで治します。私はそれを鍼とお灸に置き換えて治療します。

「はい、起きてみてください。肩どうですか?」

「おお~~、寝てしもた。軽い、肩軽いわい❣️」

冬はこのマット最高です~~

クスノキの積み木揺(ゆ)すり=KTY(仮称)

60才過ぎの働き者の女性患者Eさん。

3ヶ月前に、左脛骨(ケイコツ=膝下の大きな骨)内側、膝頭から3cmくらい下にくさび型の切れ目を入れ、O脚を真っ直ぐに治す手術をしました。

左脚をかばうため、反対の右脚が股関節の外側から外踝(くるぶし)にかけて“気持ち悪い”そうです。

手術というのは、“大怪我”ですから、氷水で冷やす以外、患部に直接治療をする事は出来ません。腹診から始めます。カラダは、正直ですね~~。脾、肝、腎経という足先、足ウラから始まり下肢を上り股関節を経由し、体幹へと流れる経脈にコリがあります。

もう少し、分かりやすく言うと、腹診とは、五臓六腑の五臓(肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓)のコリや状態を触診することです。

五臓の内、肝臓、脾臓、腎臓は、足から体幹への流れ、残りの心臓、肺臓は体幹から手への流れなのです。

今回のEさんの場合、股関節が“気持ち悪い”。そして、その通り股関節を流れる肝臓、脾臓、腎臓に反応がありました。「カラダって正直~~❣️」

クスノキの積み木で揺(ゆ)らす方法のみで施術する事にしました。この方法、とりあえずDAIGO風にKTY(仮称ですが・・・)と呼ぶことにします。

基本は、

①平たく切ったクスノキの瘤(こぶ)を必要と思われるカラダの部位に置き、揺(ゆ)する。

②平たく切ったクスノキの瘤(こぶ)をベッドに置きカラダを乗せカラダを揺(ゆ)する。

これを、Eさんとコミニュケーションを取りながらやると、“気持ち悪い”がなくなりました❣️

個々の瘤(こぶ)で私自身に人体実験することが大切な様です。徐々に瘤(こぶ)が鍼に変わりつつあります。