明後日、治りそう!

近所の高校野球部の男子患者A君、左大腿部の肉離れの診断で来院2日目です。

「どう?調子は・・・」

「大分いいっす!」

「おう、それは良かった。」

「氷水で冷やしてみたい?」

「・・・・いや、大丈夫です。」

こんな会話をしながら、ボチボチ治療に入っていきます。上腕診と膝診を併用しながら頭に置鍼します。

合谷診(人差し指と親指の間の触診)左側が痛いので左側の置鍼を行います。

上腕診:腰椎(1)、脳幹(1)

膝診:胸椎(1)、大脳(1)、小脳(1)

上記で自律神経を整えました。(  )内は置鍼の数。これから、左大腿部狙いです。

左Iソマトトープの大腿部・・・左耳の上に1本置鍼

トルコの先生が見つけた左側頭部の治療点に2本

次に左足に見つけた治療点に1番細い鍼でツンツンと刺激します。

「これで、どう?」

「・・・・・明後日治る気がします。」

「効いた?・・・良かった!」

後は、左大腿部の痛みのある所と、対応する左上腕二頭筋の圧痛点にパイオネックス(皮内鍼)を貼って、10分間私の指先(中指)を軽く触れる操法をして終了。

「この間来た時の痛みが10としたら、今日来た時の痛みは、どのくらい?」

「5くらいです。」

「そしたら、今はどのくらい?」

「4です(・・・正直!まあ、そんなもんか・・・)」

ということで、また今週来てもらうことにしました。

肉離れの高校生

近所の高校の野球部A君が、病院で「肉離れ」と診断され来院。まず、肉離れとは何か・・・

インターネットから引用します。

『肉離れは俗称で、正式には「筋挫傷(きんざしょう)」といいます。スポーツを行うなかで、急に無理な動作をした場合に発生する筋膜や筋繊維の損傷・断裂を表します。筋肉が裂けたり破れたりすることを筋断裂といいますが、筋断裂のうち範囲が部分的なものを一般的に肉離れと呼びます。

発症すると患部に激痛が走り、それ以上運動を続けられなくなります。ときには筋肉が断裂した瞬間に「プチッ」という音が聞こえることもあるでしょう。また、痛みのある部位をよく観察すると、くぼみや変色が生じている場合も。

肉離れは、筋肉の強い収縮とともに、逆に強く引き伸ばされるような方向の力が加わったときに起こりやすいと考えられています。具体的には、急なダッシュやストップ、ジャンプからの着地などのタイミングで多発します。筋肉疲労の蓄積、加齢、ウォーミングアップの不足などは、肉離れを引き起こす要因となります。日頃からストレッチをするなどして予防を心がけることが大切です。』

A君は、3日前に急なダッシュを行ったため、肉離れになったそうです。こういう時はまず冷やすのが1番です。ベッドでうつむけになってもらい、左大腿部の中央部に、氷水を入れたビニール袋を乗せます。

「A君、気持ちいい?」

「はい、気持ちいいです。」

「気持ち良かったら、いつまで味わってもええけん・・・冷たいだけになったら言うてな。」

と言葉を残すも、いつまで経っても返事がないので、

「まあ、今日はこの辺にしとこう・・・家に帰ってからもやってや。」

という事で、鍼治療をすることになりました。A君は鍼治療を受けるのは初めてです。

「鍼って、痛いっすか?」

「ちょっと、痛いよ・・・じゃけど、治るけん、ちょっと我慢してや。」

A君は①歩く時と、②脚を伸ばした時、③直立した状態から、下を向く時に大腿部裏側が痛みます。見るからに元気そうなA君には、内臓の状態を診る必要がないと判断。また、合谷診(親指と人差し指の間の触診)で左右を調べても反応がないので左右の膝診をすることにしました。

肉離れの個所が左大腿部なので、膝診には反応がありました。

右:腰椎(1)、大脳(1)

左:腰椎(1)、脳幹(1)、大脳(1)

(  )内の数字は置鍼の数です。これで膝周辺が緩みました。歩行時の痛みが無くなりました。

次に、Iソマトトープと呼ばれる側頭部の治療点に1本、マスターキーと呼ばれる後頭部の治療点に1本、トルコの先生が見つけた側頭部の治療点に2本、それぞれ置鍼しました。すると、脚を伸ばしても痛くありません。

次に私が勝手にやっている足の治療点に1番細い鍼を刺し、上下にツンツンと動かします。そして、パイオネックス(皮内鍼)を3個貼って終了としました。4日後にもう一度来てもらい様子を診てみようと思います。

膝診

 

 

「明日、ゴルフがあるけん、腰と首の痛みを取って!・・・・今日は、頭だけに刺してください。」

と、60才代の男性患者Aさんが、来院されると申し込みがありました。そこで、膝診をして足にパイオネックスを貼るパターンではなく、膝診をして、頭に置鍼する治療にしました。よく考えてみると、このパターンはあまりやっていませんでした。私が勝手にやっている膝診(膝周辺の圧痛点を探し、脳と脊柱の状態を診断)から、頭の治療点へ置鍼し膝周辺の圧痛点がなくなる事を確認出来れば、頭鍼療法の診断点として十分活用できると考えられます。

合谷診:右(右側の圧痛点を探ります)

膝診

頸椎:#3#5(2)

胸椎:#2(1)

腰椎:#3、#4、#5(2)

大脳:(1)

( )内は置鍼の数

上記の本数の置鍼で膝の圧痛点は消えました。これで、自律神経が整いました。

首診

腎(0)、肝(0)、胆(1)、心(1)、三焦(消化器)(0)

胆と心の治療点に置鍼すると腎、肝、三焦の圧痛点もなくなり、内臓が整いました。この時点で、Aさんに腰と首の状態を聞くと、

「・・・(腰を)ひねっても・・・痛ない・・・首も大丈夫じゃわい。」

ということで、これで30分置鍼すれば終了なのですが、明日のゴルフでいい成績が出るように、腰に効く個所(足と顔面)にパイオネックスを貼りました。

大谷翔平が負けた・・・

「大谷翔平君・・・・がんばって・・・ああああっっ負けた!」

10:30からの予約の50歳代女性患者Aさんと、予約時間が過ぎてもオールスター前日のホームランダービーを観戦。標高1400mのダービーは息苦しく大変だと思います。明日のオールスターが本番なので、一回戦で敗退の方が良かったと思います。ポジティブ思考の大谷翔平選手のことですから、「体力を温存できた」という思いでいるに違いありません。さて、Aさんの治療です。Aさんは3~4週間に1度、身体のメンテナンスに来院されます。

「ストレスで胃の調子が悪く、首がパンパンに張っています。特に右側です。」
左膝診

頸椎:#3#4#5#6

胸椎:#7#8#9#10#11#12

腰椎:#5#6

大脳:圧痛点あり

上記の圧痛点を左足に12本のパイオネックス(皮内鍼)を貼り圧痛点をなくしました。これで自律神経が整ったことになります。

首診

左:膀胱、肝、胆、心包、心、大腸、三焦(消化器)

右:腎、膀胱、三焦、脾、小腸

上記に圧痛点があるので、左の足に5本パイオネックス(皮内鍼)を貼り首の圧痛点を取りましたが、心だけは圧痛点が取れないので、左側頭部に1本置鍼。これが非常に効き、

「先生、左の側頭部全体に響くように効いてます。」

次に、パンパンに張っている右の首を押圧しながら、足にパイオネックス3本貼っていきますが、中々首の圧痛点が消えません。そこで、右側頭部に4本置鍼。すると、

「右の首はガチガチでつかめなかったのに・・・・ユルユルになってつかめます・・・息もしやすくなりました。」

どうやら、足へパイオネックス(皮内鍼)を貼り、圧痛点が消えなければ、頭に置鍼をする併用治療は効果的なようです。もう少し続けてみようと思います。

脳神経9番と肺

側頭部には、内臓の治療点があり、内臓の診断点は首にあります。そのため、首の圧痛点から内臓のどの個所に問題があるかが分かり、側頭部の治療点を親指の爪で、押圧した状態で首の圧痛点の有無を患者さんから聞き取ります。

 

「◯◯さん・・・・ここ(側頭部)を(爪で)押しますね・・・・どうですか、ここ(首の圧痛点)の痛み?」

「・・・・あっ、痛くないです。」

「分かりました・・・・ということは、ここ(側頭部)に鍼を刺したら、痛み(首の)がなくなるということですよね。」

と、患者さんに実感してもらうようにしています。そして、首の痛みが全て取れた時点で、内臓が整ったことを理解していただきます。内臓の治療点は側頭部以外にも、生え際から頭頂部にかけての正中線から1cmづつ離れた2本の平行線上に12脳神経と内臓を併用した治療点が12点×2=24点あります。この治療点は脳神経にも影響するので、非常に効果的な治療点です。特に脳神経9番は、舌咽神経と肺に関わるため、突然咳き込む患者さんに有効です。先日も、ある女性患者さんが治療中に咳き込み始めたため、脳神経9番の治療点に置鍼しました。それ以降全く咳をしなくなった患者さんは、

「・・・・・あれっ?ホントに咳せんようになった・・・・凄いね~」

と驚き、呆然とされていました。この治療点は喘息(ぜんそく)の患者さんにも効きます。ご夫婦で2週間に1度来院される患者さんの奥様が喘息発作で救急車を呼ぶこともあるので、ご主人に喘息発作を防ぐ治療点をお教えしたところ、

「先生、お陰様で例のツボをおしたら、夜中に出た発作が治(おさま)りましたわい。救急車を呼ばずにすみました。ありがとうございました。」

と言っていただきました。この治療点は覚えておくと便利です。

患者さんの声

 

感覚の鋭い患者さんから学ぶことが沢山あります。30才代の女性患者Bさんは、最も感覚の鋭い患者さんの1人です。足の一部に触れ爪を軽く立てると、

「あっ、今右の首がゆるんだ・・・・・今度は、お腹がスーッとする・・・・・・左の肩甲骨がゆるんだ。」

などと教えてくれます。Bさんには、来院当初から多くのことを教わりました。私が仮説を立て、大脳の治療点であろう個所に爪を立て軽く押すと、

「あっっっ、脳がゆるんだ!」

と大きな声で大脳の治療点であることを教えてくれました。この一言で大脳治療点を確信したのです。今回は側頭部の内臓治療点のに鍼を刺入した時の痛みに消化器系と臓器(消化器系は陽で、臓器は陰)では違いがあることを教えてくれました。

胃、大腸、小腸などの消化器系は、真新しい紙で指を切ったような鋭い痛み。腎、肺、心臓などの臓器は火バチで押したような鈍い痛みだそうです。その感覚を瞬時感じられるBさんに感心すると共に、その治療点を見つけられた山元敏勝先生の感性の凄さに改めて敬服いたします。

これからも、常に患者さんの声をしっかり聴きとる姿勢を持ち続けようと思います。

3日間連続治療

 

40才代の女性患者Aさんが、遠方から来られ3日間連続して治療を受けられました。昨年末くらいから歯が浮くような感覚になり、歯が取れそうな痛みと、歯から苦い物が出るような感覚が生じ、首も痛みが激しくなってきました。歯医者に診てもらっても、

「歯はキレイだし、神経にも問題はなく、歯周病にもなっていません。」

とのことですが、その痛みのため首から上を取ってしまいたい感覚になるそうです。寝ていると緊張して奥歯が擦(す)り切れるため、分厚いマウスピースを作ったのですが、それさえ傷つけてしまうほど、力が入るそうです。様々な治療を受けたのですが、なかなか良くならず。コロナ禍も少し落ち着いたので来院となりました。

初日

左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(5)、左胸椎(4)、左腰椎(3)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1))

(  )内の数字は足に貼ったパイオネックス(皮内鍼)の数。これで自律神経を整えました。次に痛い歯の治療となります。歯の治療点は眉間にあります。予(あらかじ)め6本の置鍼を準備していたのですが・・・・1本1本が刺入しにくく(薄く硬いゴムのような感じ)、Aさんも思わず目から涙が溢(こぼれ)るほどの痛みがあり、また刺入するたび歯に痛みが生じ、5本置鍼が精一杯でした。Aさんにとっては、拷問のようだったと思います。

少し落ち着いて、首診の結果から側頭部の置鍼を行います。

左腎、左膀胱、左肝、左胆、左三焦(消化器)、にそれぞれ1本置鍼すると、左心包(心臓周辺)、左大腸、左小腸診断点の圧痛がなくなりました。今回はこれで終了。置鍼後30分で、歯の痛みがずいぶん軽減したそうです。

2日目

昨夜は食欲が出てきて、よく眠れたそうです。また、何より良かったのは、朝起きて、数ヶ月ぶりに歯の痛みがなかったことです。ただ、午後になって歯の痛みが出てきて昨日の40%ほどの痛みだそうです。昨日同様左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(1)、左胸椎(1)、左腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1))

上記のように左頭部、左顔面の治療点に1本置鍼、脳幹の治療点に置鍼は必要なしでした。これで自律神経が整いました。次に眉間にある歯、口の治療点に6本置鍼。昨日とは違い刺入時の痛みは減っています。しかし、1本1本は、歯に痛みを伴いながら刺入しているようです。

首診の結果から左側頭部に置鍼をします。

左膀胱(2)、左胆(1)、左大腸(2)、左脾(1)これらの置鍼で、左腎、左心、左胃、左小腸の診断点圧痛がなくなる。これで内臓が整いました。最後に頭頂部のKソマトトープ、Jソマトトープ(小さな人型の投影)の口に当たる個所へ、合計4本置鍼し終了。

「歯の痛みが昨日来た時の10%くらいになっています。」

と言葉を残し帰られました。

3日目

「朝起きた時、歯の痛みはありませんでした・・・・でも、めまいがしてよろめきそうでした。今の歯の痛みは、初日が10だとしたら1くらいです。」

ということで早速、左脳神経#8(内耳神経)の治療点(頭頂部)に1本置鍼しました。この治療点はめまいによく効きます。やはり前回同様左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(3)、左胸椎(2、置鍼2)、左腰椎(0)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

初日に貼った足のパイオネックス(皮内鍼)は、8割ほど剥(は)がれていたのでパイオネックス(皮内鍼)を貼り、頭に2本置鍼して、自律神経を整えました。次に口、歯治療のため眉間に6本置鍼をしました。相変わらず刺入しにくいのですが、初日ほどではありません。今後は内臓を整えるため、首診の結果から左側頭部に置鍼をします。

左膀胱(1)、左胆(1)、左三焦(1)、左脾(1)の置鍼で、左腎、左心、左大腸、左小腸の診断点圧痛がなくなり治療終了となりました。

後は、世間話をしながら野球の硬式ボールを使った治療法をご紹介しました。近々そのYouTube制作するつもりです。

Aさん、遠いところからお越しいただきありがとうございました。歯痛、頭痛、首痛は顔面の表情筋や咀嚼筋と非常に関係があると実感しました。探求すべき課題をいただきました。ありがとうございます。

追伸:「今朝は、歯の痛みは少ししか出ておらず、効果が出ています。」とAさんから連絡がありました。

パイオネックスって必要?

60才代の男性患者Cさん。右肩が上がりづらいので来院されました。合谷診(親指と人差し指の間の触診)で左側に痛み→左側に偏っているので左半身を治療する→自律神経を整えることになる

左膝診:頸椎診断点(なし)

胸椎診断点(#1、#2、#9、#10、#11)

腰椎診断点(#6)

首診:全て痛みなし

左足の治療点に6個パイオネックスを貼るも胸椎#1だけ圧痛点が残ります。そこで、

「左の眉の上に鍼をしましょう!」

と、足の治療点を諦(あきら)め、山元式新頭鍼療法(YNSA)のE点という胸椎の治療点に1本置鍼。すると、膝の胸椎診断点#1が、ユルユルになりました。そして、オデコの右B点、右C点に置鍼。

「右肩どうですか?」

「・・・・・軽い・・・・左肩より軽くなってる!」

で、終了となりました。後は奥のベッドでゆっくり30分休んでもらいました。

この結果をみると、足のパイオネックス治療って必要あるのか?と疑ってしまいますが、必要だと思っています。パイオネックスに患者さんが指先を置いて、セルフケア出来るからです。患者さんには、そのやり方を説明して実践する様にお勧めしています。自分のカラダは自分で守るのが基本、鍼灸師はあくまでお手伝いしているだけ・・・これだけは、ブレません!

大笑い

高校バレー部のA君、お母様と一緒に初診の来院です。ボールを打とうと右腕を上げると右肩に痛みが走ります。また、ボールをトスする際右親指を打撲するので、右親指に痛みがあります。そこで、練習を休んで治療をすることにしたそうです。合谷診(人差し指と親指の間の触診)では、左に痛み(左にバランスが傾いている)があるので、左の膝診(大脳、小脳、脳幹、頸椎、胸椎、腰椎の診断)を行います。

膝診:

頸椎(#1~7全てに痛みあり)

胸椎(#1~4に痛みあり)

腰椎(#1~6全てに痛みなし)

脳幹(痛みなし)

大脳(痛みあり)

小脳(痛みあり)

上記の圧痛点に対して、足の治療点に12個のパイオネックス(皮内鍼)を貼り圧痛点を無くしました。これで、自律神経が整ったことになります。治療中、A君が大声で痛みを訴えてるのをお母様が見て、

「わっっはっっっは!おかしい!!普段えらそうにしとるのが、こんなに痛がって・・・わっっっはっっっっは!」

お腹を抱えて大笑い。お母様の大笑いで、場が一瞬にして和(なご)みます。

「痛いんじゃけん・・・本当に・・・・カラダが熱い熱い・・・・◯◯君も痛がっとたですか・・・どんなに痛がっとたんじゃろ・・・本当に痛い!」

「痛かろ・・・これ・・・ほじゃけん、よう効くんよ・・・・痛すぎたら、もう笑うしかないないなあ、はっっっっっは!」

12個もパイオネックスを貼ったということは、12回以上は猛烈な痛みをA君は感じているのについつい笑ってしまいました。A君ごめん。

次に、右肩の治療点を足に見つけているので、そこに4個パイオネックスを貼り痛みを50%取り、残りの50%は、オデコにあるB点C点に置鍼をして取りました。

最後に右親指痛。これも足に見つけているので、パイオネックス(皮内鍼)1個で効きました。念のため右ふくらはぎ内側の手の膠着(こうちゃく)に効く治療点に刺鍼し終了。これで、右肩も右親指もすっかり良くなりました。後は、山元式新頭鍼療法(YNSA)のYouTubeを見たり、カラダの構造講義をしたりして過ごしました。

トンスケ大活躍!

60才代の女性患者Aさん、2年前から脊柱管狭窄症と腰椎すべり症と診断されました。そして、今年2月から左腕が上がらなくなり、今一番気になっています。そこで、合谷診(親指と人差し指の間の触診)をすると、左側が痛い(左側にカラダが偏っていると解釈しています)ので、左側の自律神経を整えます(左膝の圧痛点を無くします)。

しかし、左膝の頸椎診断点の圧痛が中々取れません。結局足に6個のパイオネックスを貼りやっと痛みが無くなりました。Aさんが2年前脊柱管狭窄症と腰椎すべり症と診断を受けた時、頸椎の診断点である膝内側(ヒラメ筋)が痛くなったそうです。

脊柱管狭窄症、腰椎すべり症→頸椎診断点(左膝内側痛)→左腕が上がらない

上記に何らかの因果関係があるなら、頸椎診断点の痛みが無くなると、左腕が上がるかも知れません。そこで、Aさんに左腕を上げてもらいました。

「・・・・あれ?上がる・・・・先生、すごい!」

やはり、何らかの関係があったようです。後は、胸椎診断点と腰椎診断点の圧痛を5個のパイオネックス(皮内鍼)を足に貼ることで解消しました。念のため、もう3個パイオネックス(皮内鍼)を貼って終了となりました。操体法の師匠である今昭宏先生が、「患者さんは、治療院に学ぶために来ている。」とおっしゃいました。私もその通りだと思い、出来るだけ分かりやすく治療の内容を患者さんに説明しています。

診断名がつくと、患者さんはその言葉に縛(しば)られるようになりますが、私はその呪縛(じゅばく)を取るようにカラダの説明をします。

「カラダの60~70%は水で出来ていて、骨は水袋に浮いています。その骨を筋膜が支えています。」

と言って、ヘチマタワシをトンスケ(ガイコツ)の上腕につけたものを、筋膜と見立て、筋膜の説明をし、骨は骨芽細胞と破骨細胞が働き3年で全ての骨が新しくなる事もいいます。

「例えば、肩甲骨の筋膜がねじれて緊張すると、骨盤の筋膜もねじれて緊張し、引っ張りあってバランスを取ります・・・・・だから、一方がゆるむと、もう一方がゆるむんです・・骨って簡単に動きます・・・水に浮いているんですから。」

などと、説明すると納得してもらえます。山元式新頭鍼療法(YNSA)が頭や足に置鍼して治療することも、これらの説明や自作のYouTubeを見ていただき、理解してもらっています。