スキップ

私と同い年で、誕生日も近い女性患者Aさん。友達感覚で治療に入れるので、治療時間が楽しいのです。Aさんは、左膝下の脛骨(けいこつ)にクサビのようなモノを入れて、O脚を矯正しました。そのため、今でも左膝に違和感を感じています。

「先生、今日は、左膝の内側が痛いんよ・・・それと、左目・・・このマブタがあろう、ここが腫れぼったいんよ。チカっと痛い時もあるし・・・」

「あらら・・・そうなん?そしたら、最初に、左目の治療から始めようわい・・・・ここあたりで痛いとこない?」

「痛い、痛い、そこじゃ。」

オデコ中央部やや左上の目の感覚点に置鍼しました。

「どうですか?」

「・・・・・スキットした!」

「そしたら、いつものように始めよわい。この治療は、まず最初に、脳やら背骨の神経を整えて、内臓に働く自律神経を整えます。そして、首をチェックして・・・首は、内臓の状態がどんなんか分かるんよ・・・押して痛いところがあろう?それで内臓のどこが調子悪いかが分かるんよ。

そこを治す点は、頭の横、側頭部にあるんよ・・・ほじゃけん、今日は、これをやってから、左膝を治療しょうわい。」

最近は、ベテランの患者さんにも、治療方法をなるべく分かりやすく説明するようにしています。

合谷診(人差し指と親指の間の触診・・・左右の痛みを比較し、痛い側から治療を始めます)

左>右

上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)

左:頸椎(1)、胸椎(0)、腰椎(0)、脳幹(0)、大脳(0)、小脳(1)

右:なし

首診

左:腎(1)、肝(0)、心(1)、大腸(0)、三焦(消化器系)(0)、小腸(0)

右:小腸(0)

(  )内の数は、圧痛点が無くなった置鍼数。(0)は、他の点に置鍼した影響で圧痛点が無くなったことを説明しています。

今回は、1本の置鍼で他の圧痛点が随分なくなりました。さて、これから左膝の治療と思った時、

「先生、このないだスキップしてみたんよ・・・・そしたら、出来んようになっとるんよ・・・今、やってみよか?」

「うん・・・やってみて」

「・・・・やっぱりダメじゃ!」

ということで、左耳のウラにある乳様突起という出っ張りの下にある圧痛点に置鍼しました。

「Aさん、これでどう?」

「先生、一本刺しただけ?」

「うん」

「・・・・・・・・あれ?どしたん?出来た❣️あれ??ウソじゃろ・・・」

ウソではありません、一本で良くなりました・・・めでたし、めでたし。

指を鍼として代用治療

鍼が体質的に合わないので、鍼を使わない鍼治療をしている60才代の女性患者Aさん。今回は、右膝が痛いそうです。他の鍼治療の患者さんと同じように、合谷診、上腕診、首診をします。

合谷診は、左右の親指と人差し指の間にある合谷(ごうこく)というツボを押圧し、どちらが痛いかをチェックします。痛い側から治療を行います。

上腕診は、肘内側の横紋周辺は、頸椎、胸椎、腰椎、大脳、脳幹、小脳の状態が現れています。押圧し、圧痛点があると、その点に対応する頭の治療点に置鍼し、圧痛点を取ります。これが治療です。

首診は、首側面にある腎、膀胱、肝、胆、心包(心臓の周辺)、心、大腸、三焦(消化器)、胃、脾、小腸、肺の診断点を押圧し、圧痛点があれば側頭部の治療点に置鍼し、首の圧痛点を取ります。上腕診と同じく、これが治療となります。

Aさんの場合は、合谷診、上腕診、首診をしますが、その後はベッドで仰向けになってもらいます。

上腕診での圧痛点に対応する後頭部の治療点に、指や手の平を軽く置き治療します。これは、頸椎、胸椎、腰椎、大脳、脳幹、小脳の治療ですから自律神経を整えることになります。仰向けになったAさんの後頭部に触れてすぐ、

「あの~、右の首に張りが出てきました。」

「・・・・これは・・・・胃ですね・・・ここ辺りに痛いところありますか?」

「そこ、痛いです。」

胃に対応する治療点に軽く指を置き、4~5分。

「今、どうですか?」

「ゆるみました。」

次に、首診(腎、膀胱、肝、胆、心包(心臓の周辺)、心、大腸、三焦(消化器)、胃、脾、小腸、肺)の圧痛点に対応する治療点に、左手の平と指を置きます。

「腰がズーンとしています・・・・腸がうごいています。」

「今、腎、膀胱と消化器系に触れているので、腸が動くのでしょうね。」

しばらくして、右膝痛の治療点(右耳のウラ)に右手の中指を置きます。5~6分経って、

「腰が軽くなりました。」

これで、終了。あとは30分ゆっくり休んでもらい、治療を終わるはずでしたが、

「先生、まだ右膝が歩くと痛いです。」

そこで、右耳ウラにパイオネックス。

「どうですか?」

「・・・・・・・・・・痛く・・・・ないです????」

で終了。

ノド痛に効く

 

3年間頭痛に悩んでいる40才代の女性患者Cさん。しばらく体調を崩して、お休みをしていたのですが、1週間に1度の通院再開です。

通院当初は、頭痛のため友人と会うことも出来なかのですが、徐々に良くなり、頭痛を気にしない時間帯も増えています。ただ、夕方になるとノドや左側頭部に部分的な痛みが出てくるそうです。

合谷診、上腕診、首診と圧痛点を見つけ、Cさんのカラダの状態を診断すると極端に左側だけに圧痛点がある事が多いです。今回も全て左側で、頭痛も左側に出ます。下記が結果です。

上腕診(肘内側の横紋周辺の診断点・・・脳と背椎の状態をチェックします)

左:頸椎(1)、胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

右:なし

(  )の数字は圧痛点の消えた置鍼の数。(0)は、他の圧痛点置鍼の影響で痛みがなくなったことを表しています。Cさんの頭痛は慢性的で特に、圧痛点にコリを感じるので後頭部(人が四つんばいになった時、日が当たる陽)に置鍼しました。脳と脊椎を整えることで、自律神経が整います。

首診

左:腎(1)、膀胱(1)、肝(1)、胆(1)、心包=心臓の周辺(1)、心(1)、大腸(1)、三焦(1)、脾(1)、

小腸(1)、肺(1)

上記の治療点は、左側頭部の後ろ側にあります。

「これで、どうですか?」

「だいぶ良くなりました・・・けど、左の頬(ほほ)とノドが痛いです。」

「・・・そしたら、左頬と耳の下に刺しますね。」

この2本は、非常に効いたようです。Cさん思わず

「おおおっ・・・・」

「どうですか?」

「大丈夫・・・・よくなりました❣️」

とニッコリ笑顔のCさん。この耳下のノド点は、効果があります。東京での中級セミナーで加藤直哉先生から教わったツボです。お試しください‼️

朝起きると腰痛

30才代の男性患者Aさん、朝起きると腰痛。ギックリ腰になりそうな気配だった

ので、午前中に電話があり、Aさんの仕事の合間16:30に予約をいれました。

「右の腰・・・ここら辺りが痛いんです。」

「腰椎の右側全体ですね・・・・そうしたら、脳と背骨を調整して自律神経を整えてから、腰ねらいでいきましょう。」

脳と頸椎、胸椎、腰椎の状態は上腕診(肘内側の横紋周辺の圧痛点の有無)あるいは、進化系の合谷診(人差し指と親指の間にある第二中手骨を6等分した部位の圧痛点の有無)で診断できます。今回は、上腕診と進化系合谷診を併用しました。

その前に、合谷診(左右の人差し指と親指の間の圧痛点を比較)。Aさんは右側の腰痛にもかかわらず、左側に圧痛点がありました。その為、左側から治療していきます。

左:腰椎(1)、脳幹(1)

右:なし

(  ) 内は圧痛点がなくなった置鍼の本数。それぞれ1本の置鍼で圧痛点がなくなっています。脳や背骨が整ったので自律神経が整いました。後は、右側の腰痛治療です。右耳の前にあるD点に1本置鍼しました。

「これで、どうですか?」

「・・・軽くなりましたが、痛みが移動しました・・・下の方に・・・」

「そしたら・・・ここ痛くないですか?」

今度は耳のウラの圧痛点(Iソマトトープ)を押圧します。

「あっ、そこ痛いです!」

耳のウラに2本置鍼して、腰の状態を伺います。

「・・・・今度は、痛みが上に移動しました。」

「あ・・・・そこは、胸椎の11番、12番ですね・・・」

そこで、眉毛のE点11、12番あたりを押圧すると、圧痛点が見つかりそこへ1本置鍼。

「軽くなりました!」

「そしたら、最後に頭の後ろに刺しましょう。」

マスターキーと呼ばれるとてもよく効く点に置鍼して終了。後は好きなJポップの曲を聴きながら30分ベッドで休んでいただきます。Aさんはいつも素直に反応してくれるので、感謝しています。

E点

中学3年生女子患者Bちゃん。喘息(ぜんそく)のため、深呼吸ができません。2週間前の治療直後は、深呼吸ができるようになったのですが、翌日には元に戻ったそうです。それでも、少しづつ良くなっています。

まず、合谷診(人差し指と親指の間の触診)から始めます。明らかに左手に痛みがあります。そのため、治療は左側から行います。次に、上腕診(肘内側の横紋周辺の触診)で左胸椎、左腰椎、左脳幹に対応する個所に圧痛点がありました。それぞれに対応する治療点に置鍼すると、圧痛点はなくなりました。これで基礎治療が終了、自律神経が整いました。

「Bちゃん、深呼吸してみて・・・どう?」

「・・・・大丈夫です。」

「Bちゃん、このポスターを見て・・・Eって、眉毛の上にあるじゃろ・・・これが、胸椎なんよ。

胸椎には、肺があるじゃろ・・・ここに鍼刺したから、深呼吸出来たんよ・・・あとで、ここにパイオネックスを貼るけん、自分で刺激してね。」

「はい!」

続いて、首診で12内臓点を診断します。これは、首にある12の診断点を押圧して、圧痛点を調べ12脳神経の治療点に置鍼し、首の圧痛点取っていきます。をその結果が、下記の通りです。

左:胆(0)、心(0)、肺(1)

右:腎(1)、小腸(1)

下記の(  )内の数字は、圧痛点がなくなった置鍼の数です。(0)は、他の置鍼の影響で圧痛点がなくなったことを示します。今回は6本の置鍼で終了。

徐々にBちゃん良くなって来ています!

D点

みかん専業農家の30才代男性患者Cさん。1週間前に腰を痛めて来院されました。非常に顔ツヤのいい健康的な好青年、ただ働きすぎて腰が痛いだけ・・・っていう雰囲気です。多分、素直な反応をしてくれるだろうと、予測してしまいます。

早速、合谷診(人差し指と親指の間の触診)を始めます。左手の方に痛みがあったので、左側から治療を始めます。次に、進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)を行い、腰椎(左耳の前側)、小脳(オデコ中央部の生え際よりやや上)の治療点に置鍼を行いました。

左:腰椎(1)、小脳(1)
右:小脳(1)

( )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。次に首診ですが、下記のような結果になりました。

首診
左:腎(1)、胆(1)、心(1)、大腸(1)、胃(1)、小腸(0)
右:なし
(0)は、小腸以外の治療点に置鍼した影響で圧痛点がなくったことを示しています。

「はい、これで腰はどうですか?」

「・・・かなり、良くなっています・・・後ろに反(そ)らしやすくなりました。」

「それでは、これから腰をねらいますね。」

耳の前にD点という腰に効くポイントがあります。これを「ウソ〜、何で?」と思われる方が多いと思います。そこで、私なりの説明をします。

カラダは水袋で骨は浮いています。この骨を支えているのは結合組織と呼ばれる筋膜です。筋膜はコラーゲンの立体的なヘチマタワシ。このヘチマタワシがあちこちで綱引きをしながら、カラダのバランスを保っています。腰が痛いということは、腰周りの筋膜がねじれています。このねじれに対して耳あたりの筋膜がねじれてバランスを取っていると思います。

骨の構造をみればそれがよく分かります。
腰は、腰椎と仙骨と寛骨(仙骨以外の骨盤)で構成されています。それに対応するのは耳辺りです。ここは頸椎と頭蓋骨と下顎骨で構成されています。この2つが綱引きをしているのです。耳辺りがゆるむと、腰は引っ張る必要がなくなるので、ゆるむと考えます。

Cさん随分腰痛がなくなり、それ以外の腰に関する点に4本置鍼し、すっかり良くなりました。この治療で終了となるような気がしたので、次回の予約は取りませんでした。

ツボの流れ

2年前から通院の50才代女性患者Bさん、当初は、メニエル病、激しい肩こり、左膝痛等の疾患をお持ちでしたが、毎週の通院で良くなり、この1年間は月に1度の健康維持で通院されています。

今回は、首から肩にかけてコリが激しくて、頭が重いそうです。

「1ヶ月もよく保ちますね。」

「何とか、この日を目標にしてがんばっています。」

「なるほど・・・素晴らしいです。」

Bさんは、非常に感覚が鋭い方で、鍼の刺入時に様々なところが反応します。それを的確な言葉を言ってくれるので、鍼灸師としていつも勉強させていただいています。

いつものように合谷診(人差し指と親指の間の触診)を始めます。左手の方に痛みがあったので、左側から治療を始めます。次に、進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)を行います。

左:頸椎(1)、胸椎(1)、腰椎(2)、大脳(1)、脳幹(1)、小脳(1)

右:なし

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。次に首診ですが、下記のような結果になりました。

首診

左:腎(1)、膀胱(1)、心(1)

右: 肝(1)、胆(1)、心包(0)、大腸(1)、三焦1)、胃(1)、脾(1)、小腸(1)、肺(1)

(0)は、他の点に置鍼した影響で圧痛点が随分なくったことを示しています。

以上の治療で重い頭が軽くスッキリしたそうです。

Bさんの左腎の診断点の首の前側が、硬くこっているので、陰陽の陽である後頭部に置鍼することにしました。Bさんにとっては、初めてのことです。治療の過程でBさんが、感じたままの言葉をポロリ。

①「唾液が出てきました。」(三焦=消化器治療で置鍼)

②「目の奥まで来ました。」(大腸治療で置鍼)

①は、三焦の経絡(ツボの流れ)を見ると、耳の下を流れているのが分かります(写真参照ピンク色)。この流れに耳下腺という唾液を出す気管があるのです。ぴったりですね。

②は、大腸の経絡(ツボの流れ)は、写真で紫色。鼻の下で交差して鼻の横にある迎香(げいこう)で止まるように見えますが、これは目の下にある承泣(しょうきゅう)という胃経につながるのです。Bさんの「目の奥まで来ました。」は納得できます。

この時、右目に来たのか左目に来たのかを、もう少し詳しく聞くべきでした。右側頭部に置鍼したので、右目だと考えられますが、経絡の流れで考えると、大腸経(ツボの流れ)は、鼻の下で交差して左目に向かうので、左目に来たかも知れません。

いずれにしても山元式新頭鍼療法(YNSA)は、古来からあるツボの流れにも合致しているので、普遍性を感じます。

頭に鍼・・ダメダメ

 

2年ぶりに来院された40才代の女性患者Aさん。この時期になるとせき込むことが多く、カラダがすっきりしないそうです。また左膝に痛みがあります。

「最近は、頭に鍼を刺すことを治療のメインにしているのですが、いいですか?」

「頭に鍼?・・・・・それって、痛いですか?」

「痛いです。」

「ダメダメ、私は前に通っていたところの鍼が痛くて、もう鍼は受けたくない。」

「・・・・・そしたら、鍼を使わないで、爪を立てるだけでやってみますので、どんなものなのか体験してみます?」

「・・・・・」

「例えば、パイオネックスという0.6mmの鍼を刺すことも出来ます。これは痛くないです。」

などと会話を続けていくうちに、体験してみるという選択肢を選んでくれました。

それでは、合谷診(人差し指と親指の間の触診)から始めます。左手の方に痛みがあったので、左側から治療を始めます。

次に、進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)を行います。

左:頸椎、胸椎、腰椎、大脳

に反応があったので、例えば、左頸椎の診断点がある左中手骨中央部に右親指で爪を立てた状態をキープしたまま、左親指でAさんの左頸椎治療点のオデコ中央部の生え際に、爪を立て圧痛点を探します。探し当てた圧痛点を軽く押した時、右親指の爪でキープしたAさんの診断点の痛みが消えるかどうか・・・・・これがポイントとなります。

「オデコの痛いところ、ここを押しますよ・・・・そしたら、ここ(Aさんの診断点)どうなりますか?」

「・・・・痛くない。」

「ということは、オデコにパイオネックスを貼ると、痛みがなくなりますよね。」

と少しずつ、納得してもらいながら治療を進めます。幸いAさんの治療点は髪の毛のないところだったので、パイオネックスを貼ることが出来ました。

次に首診

左:腎、膀胱、心包(しんぽう=心臓周辺)、心に圧痛点がありました。これらの治療点には、髪が生えています。パイオネックスが貼れないので、爪を軽く当て、軽く押圧し続けます。

「痛みがなくなりました。」

とAさん言うと、治療終了となり、次の治療点に移ります。これで、Aさんのカラダがスッキリしてきたそうです。膝痛には、耳の後ろの圧痛点(D点)にパイオネックスを貼って良くなりました。

長い鍼を使わなくてもYNSAは治療可能のようです❣️

うつむくと痛い

女子中学生のBちゃん、初めての鍼治療では、刺入時の痛さに大粒の涙を流しました。それでも、鍼治療の効果を身をもって感じているそうです。そのため、週に2~3回通院されています。

Bちゃんは、幼い頃から喘息(ぜんそく)に悩まされて、春先になると過呼吸になることがあります。

おじいさんからの電話がありました。

「先生、どうもBは、副鼻腔炎じゃ、うつむいたら頭がいたなるんよ・・・今日は、治療出来ますか?」

「はい、大丈夫ですよ!」

電話から1時間後に2人で来院されました。Bちゃんは、鍼にも慣れてきて、ニコニコ顔です。おじいさんは、インターネットでうつむくと頭痛がするのは、副鼻腔炎であることを調べたそうです。

確かに、「副鼻腔炎の粘膜は三叉神経支配であり、副鼻腔炎により炎症産物(膿)が貯留し充満すると、うつむきにより空洞内の静脈熱が上昇するため三叉神経の機械的刺激が増強し、頭痛が悪化する。腹鼻腔炎による頭痛では、体動時、特に前かがみになると頭痛が増強するという特徴がある」とあります。

「Bちゃん、今、あたま痛いん?」

「痛い!」

「そしたら、ここ押さえるよ・・・・どう? 」

「痛くない!」

「先生、指で押しただけ?・・・すごいな・・・B、うつむいてみ・・・」(おじいさんの声)

「痛い!」

「・・・・ふ~ん、そしたら、ここにパイオネックスを貼ってみるよ・・・・どう?」

「痛くない・・・うつむいても・・・痛くない。」

「この点は、Bちゃんのお兄ちゃんが頭痛でここに来た時、刺して一発で治ったところ。トルコ のお医者さんが見つけた点なんよ。」

まず、頭痛を治してから、いつものように合谷診(人差し指と親指の間の触診)を始めます。左手の方に痛みがあったので、左側から治療を始めます。次に、進化系合谷診(人差し指につながる中手骨を6等分し腰椎、胸椎、頸椎、大脳、脳幹、小脳の診断)を行います。

左:頸椎(1)、胸椎(1)、腰椎(1)、大脳(1)

(  )内は圧痛点が無くなり治療できた置鍼の数。これで基礎治療が終わり、自律神経が整いました。次に首診ですが、下記のような結果になりました。

首診

左:腎(1)、膀胱(1)、心包(0)、三焦(2)、小腸(0)

右:大腸(0)、胃(0)

(0)は、他の点に置鍼した影響で圧痛点が随分なくったことを示しています。

後は、感覚点(鼻)というオデコの中央部にある点と、12脳神経の9番(舌咽神経)の点に置鍼し、終了です。

今日も、Bちゃんよく頑張りました。前回紹介した時に痛くて大粒の涙が出た個所(側頭部)を、今は置鍼していません。その代用点が、生え際中央部から、頭頂部の間にあるからです。ここは、比較的痛くありません。Bちゃんの涙のおかげで、私も少し成長しました。Bちゃんありがとう😊

ペイパーレス


「先生、Ipatパット持っとるんじゃったら、ペイパーレスにしていったらええわい。」

小さな棚にぎっしりあるカルテを見て、40才代の男性患者Aさんが、指摘してくれました。今後の展開を考えれば、全くその通りです。ところが、方向音痴で機械音痴の私は、なかなかデジタル人間になれないのです。

「先生、今はいろいろなアプリがあって、手書きのカルテをそのまま保存できるんよ。」

「へ~え~、それはええなぁ!・・・・やってみようかな~。」

ということで、40才代の男性患者Aさんに少しずつ教えてもらいながら・・・忘れながら、そして、また忘れながら・・・続けています。幸いAさんが、先月は8回来院されたので、普通の人なら2回で進むステップに近づいている感じです。

そのAさん、3年前から左肩が上がらず、好きなゴルフでも飛距離が全く出ません。ところが、今日のゴルフ(月に1回)では、なんと飛距離が出たそうです。それを見た友人が、「どしたん?距離が出とる。」っと、言われたそうです。この調子であと1カ月来院してもらい、思い切ってゴルフスウィングができるうになるのが目標です。

Aさんに置鍼した後は、時間が30分あるので、その間はAさんのパソコン講座になるのです。ですから、生徒としては、予習をして質問を作っていないと成長出来ないのです。今日はその答えを2つ戴いたので、あすもう一度復習します。ああああ勉強、勉強。