海釣り

体調管理で3~4週間に1度通院されている60才代の男性患者Cさん、今日は肩こり。

理由は、昨日海釣りに行き、大漁で随分力が入ってしまったからだそうです。

当院は、外から玄関に入ると段差が無く、1㎡の石タイルの空間を踏むことになります。この石タイルと同じ高さの松張りの床があるため、初めての患者さんは、どこで靴を脱ぐか迷ってしまう事があります。

常連の患者さんは、敷居のない空間に慣れているので、玄関に入った瞬間からスムーズに会話に入っていけます。また、以前は待合室だった空間を、治療室に変えたため、入ってすぐに治療って感じです。

写真にある円イスに患者さん、畳の間に私が座り治療をするのです(その中間にあるマットは紫水晶のマットで、40℃にしているので暖かいです)。Cさんは、昨日の釣りの事を話し始めると、次から次へと釣りの話をしてくれます。海釣りの事を全く知らない私には、初めて聞くことばかり。治療どころではありません。

その中でも最も感心した話は、愛媛の地形。愛媛は、佐田岬という長い長い鼻の形をした岬が瀬戸内海(せとないかい)と宇和海(うわかい)の境界を作っています。この境界が凄いのです。同じ鯛でも味が全く違うそうです。宇和海の鯛は大きくなりやすいのですが、流れの早い瀬戸内海の鯛ほど身はしまっていないそうです。

それでもCさんは、宇和海の日振島(ひぶりしま)近辺の無人島で釣りをするそうです。その無人島は、切り立った崖が多く難所ですが、大きな魚が釣れるため、釣りの醍醐味はやっぱり、宇和海のようです。

まあ~こんな会話で終わった治療でした・・・肩こりは、良くなりました❣️

マイブーム

昨日、検診があり陰性だった50才代の女性患者Bさん、検診のため絶食していた反動で、しっかり食事を取りました。

今日は、両肩と右股関節が痛いそうです。早速、合谷診(親指と人差し指の間の触診)、上腕診(肘内側の横紋の触診)と首診をします。

合谷診:左(これで、左側から治療する事になります)

上腕診:左頸椎、胸椎、腰椎、脳幹、大脳、小脳

:右腰椎

上記の圧痛点が、頭部8本の置鍼で無くなりました。これは、基礎治療で脳、脊柱を整え自律神経を活性化します。鍼を刺した瞬間に上腕の圧痛点がゆるみ、その後30分以上の置鍼をする事で、効果が上がります。

首診:左腎、膀胱、肝、大腸、三焦、肺

:右腎、膀胱、胆、大腸、三焦、胃、脾、小腸、肺

(今回は、検診のストレスか、反動の大食いのせいか、圧痛点が多くあります)

上記の圧痛点が、側頭部12本の置鍼で無くなりました。これで内臓が整い首がゆるみます。

「左の肩は良くなっんですけど、右肩がまだ痛いです・・股関節もまだ痛みがあります。」

「・・・・そうしたら、今日は胸に鍼しましょうか?」

最近は、胸部ソマトトープ(小さな人型)がマイブームなのです。左胸骨と鎖骨付近の圧痛点2カ所に置鍼。

「どうですか?」

「・・・・・あっ、大丈夫・・・軽くなりました。」

「後は、股関節ですね・・・・・ここ痛くないですか?」

胸骨の下部にある圧痛点に1本置鍼をします。

「・・・・股関節、良くなりました。」

後は、フォークソングを聴きながら40分ゆっくりベッドで休んでもらいました。

胸椎から肋骨が出て、胸の中央部にある胸骨でしっかり留まっている・・・ということは、胸骨にもの凄い圧がかかっています。肋骨は、大事な心臓、肺、肝臓などの臓器を守る役目があります。よっぽどの圧でしょう・・・その上、最近ではスマホ、パソコンなどを見続け、胸骨に圧がかかりっぱなし・・・・

胸部ソマトトープへのマイブームは、しばらく続くかも・・・

(青いシールの個所に置鍼)

中間生と高天原(たかまがはら)

)

本を読むのが苦手な私。やっと加藤直哉先生(私の鍼の師匠です)の「人は死んだらどうなるのか」(三和書籍)をほぼ読み終えました。この本を読むと、愛すること、学ぶこと、他人に尽くすことの大切さを知り、生きる意欲が生まれてきます。たとえ高齢であっても、学ぶことが無駄でないと、はっきり分かります。

この本では、人は死んだら中間生という時間も空間もない光に溢れたところに帰えるとあります。中間生とは死から生の間に存在する生。霊(たましい)と置き換えていいのかも知れません。人は、この中間生から自らの意思で肉体を借りて、この世に生まれて来ます。この世では、愛し、学び、人を助け、神に近づくように生き、自らを高めます。そして、肉体が朽ち果てると再び中間生に戻り、ゆっくりします。これを繰り返すようです。

中間生の存在は、臨死体験と過去生療法の客観的分析から、認めざるを得なくなったのです。特に、過去生療法では、信じられないようなデータが1088あり、「催眠下での前世想起は、過去の出来事を正確に投影するものであることが、統計学的に証明された」とあります。

つまり、人は何度も生き返り、己を高め神に近づこうとしているのです。

また、日本が世界一の臨死体験研究国で、「日本往生極楽記」(985~986年)、「扶桑略記」(1094年までに起こった出来事を12世紀ごろ編纂)、「元りょう釈書」(1278~1346年)

など記録が残っているそうです。何故、日本にはこのような臨死体験記録が数多く残っているのでしょう?

私は、神道の影響ではないかと思っています。

「高天原(たかまがはら)」について、ウイキペディアの一説を引用します。

『古事記』においては、その冒頭に「天地(あめつち)のはじめ」に神々の生まれ出る場所としてその名が登場する。次々に神々が生まれ、国産みの二柱の神が矛を下ろして島を作るくだりがあるから、海の上の雲の中に存在したことが想定されていたと推測される。天照大御神が生まれたときに、高天原を治めるよう命じらられた須佐之男命にまつわる部分では、高天原には多くの神々(天津神)が住み、天之安河や天岩戸、水田、機織の場などもあったことが記述されており、人間世界に近い生活があったとの印象がある。

このように、高天原は、海の上の雲の中に存在し、神々が生まれ、神々が人間世界に近い生活をしているところです。これは、もしかしたら中間生のことではないかと思うのです。戦前の日本、ましてや明治以前の日本人なら、高天原はリアルなところだったと推測します。この土壌が日本を臨死体験研究国にしたのではないかと・・・

神道では、故人の霊を霊璽(れいじ)いう依代(よりしろ)に移す「御霊移しの儀」があります。これは、室内の灯りを消して、斎主(さいしゅ)が、霊璽(れいじ)を故人の顔にかざし、霊を移します。この時斎主は、「をー」という声を発します。

神社の社務所に生まれ育った私には、葬儀の時にいつも聞く「をー」に「???」を感じていたのですが、今になって最も大切な儀式であると改めて感じるようになりました。中間生を高天原とみなすならば、神道を勉強することで中間生を理解出来るかもしれません。

ワンランクアップ

3年前から頭痛に悩んでいる40才代女性患者Cさんの続報です。

前回は、頭に置鍼してからベッドで休憩する時間を、多くしました。そのためか、調子が良く治療後4~5日経った方が良くなったそうです。今までこのような経過はありませんでした。いつもは4~5日経つと痛みが振り返すパターン。

今日は、左のアゴと後頭部に痛みがあるそうです。

そこで、今回も前回同様、①脳、頸椎、胸椎、腰椎の基礎治療と②首診で12経絡(内臓)の状態をチェックし、側頭部に置鍼する応用治療の2つの治療をします。そして、前回以上に休憩の時間を取る事にします。

基礎治療

上腕診:左頸椎、胸椎、腰椎、脳幹、大脳

:右腰椎

上記に対応する上腕に圧痛点があり、11本の頭部置鍼で左腰椎に対応する個所以外の圧痛点がなくなる。

応用治療

首診:左腎、膀胱、肝、胆、心包、大腸、三焦、胃、脾、小腸、肺

:右腎、肝、胆、心包、心、大腸、三焦、胃、脾、小腸

上記に対応する首に圧痛点があり、23本の側頭部置鍼で首の圧痛点がなくなる。そして、この時点で、Bさんの左アゴと後頭部の痛みがなくなりました。首の圧痛点がなくなるという事は、頭痛の解消に直結しているように思います。

Bさんには、奥のベッドでゆっくり45分休憩してもらいました。

「先生、全然痛くない❣️」

Bさんの表情を見ていると、首診による側頭部置鍼で、頭痛解消がワンランクアップした気がします。

デッドボールで肩が抜ける

中学生の女子患者Bさん、ソフトボールの試合中、デッドボールを右肩に受け、肩が抜けてしまいました。そこで、Bさんは、抜けた右上腕を左手で持ち上げ、元の位置に入れました。Bさんは、その日に整骨院へ行き、骨が元の位置に戻っているのを確認し、その翌々日に、来院。

「右肩がまだ、上がりません。」

「・・・それにしても、自分1人で入れたんじゃろ・・・凄いな‼️」

「肩がぶらっと下がって・・・仕方がないので・・・」

男勝りのBさん、肝がすわっています。ただ、鍼は嫌いなため、パイオネックス(円皮鍼)以外は刺すことができません。そこで、私の知る限りのソマトトープ(小さな人型)の肩に当たる部分3カ所に、爪で押圧しBさんに、ゆっくりと右腕を上げてもらい、1番よく上がる個所を治療点とする事にしました。その前に、Bさんのカラダが納得するまで打撲した個所を氷水で冷やします。

①右耳の前方(Iソマトトープ)を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・変わりなし。

②右の生え際やや奥(C点)を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・ほとんど上がらない。

③胸骨の右上の圧痛点を押圧し、右腕を上げてもらいます・・・スムーズに挙上。

これで、③を治療点にします。丁寧に圧痛点を探し、パイオネックスを貼っていくことにしました。貼るたびに、右腕を挙上してもらいます。結局、9ケ貼りスムーズに真上まであがる事を確認しました。

時間があるので、奥のベッドで仰向けになってもらい、③の最も痛い個所に軽く指を触れる治療を行いました。そして、7~8分後、

「Bさん・・・・どう?上がるかな?」

「・・・・・・・大丈夫、上がります❗️」

これで、しばらく様子を見てもらうことにしました。

千住博展に行く

昨日、午後から患者さんの予約が入ってないので、久しぶりに美術館に行きました。最近、四国は、香川県の直島(島全体が美術館)、イサム・ノグチ庭園美術館、徳島県の大塚国際美術館(陶板に世界の名画を焼き付け、触れる事のできる美術館)など、アートの島として売り出しています。そんななか、愛媛県は・・・・?と、思っていたのですが、愛媛県美術館・・・なかなか素敵でした。

ここは、かつて松山市営球場があり、私が高校3年生の時は、2回戦で西条高校の首藤投手に、ノーヒットノーランで抑えられた因縁の場所です。あの時のショートゴロがもう少しセンターよりに転がっていれば・・・・

千住博展が、今月19日(日)で閉幕します。昨日しかチャンスが無かったので、思い切って、午後から臨時休業にしたのです。行って良かった‼️・・・・これが、素直な想いです。

自然現象を見事にとりいれ、小宇宙を生み出す姿勢が本当に素晴らしい。

久々に芸術家魂が、ムクムクと込み上げて来ました。

私が最後に展覧会を開いたのは、2006年、ケンタッキー州のバーンハイム美術館。2カ月滞在型芸術家(artist in residence)として、作品を作り続けました。あの時の感覚が蘇り、もしここで作品を展示するなら・・・などイメージを飛ばす瞬間が、何度かありました。

それはさておき、千住博さんの大胆かつ超繊細な感性からうみだされる作品の強烈なイメージは、今後の治療に必ず役立つことでしょう。

操体法を併用

20年前に1mの落差の転落事故のため、膝痛を患っている60才代男性患者Cさん、1か月前に来院され、現在は1週間に1回通院されています。良くなったり、元に戻ったりを繰り返しながら、少しずつ回復されています。

「去年の今頃じゃと、ミカン出荷時期。腰痛で悩んどるはずですが、今年はそれがないので、良くなっているのが実感できます。」

去年と比較して冷静に判断されています。ただし、左膝と左足首のハレが気になっておられるのも事実です。今回は積極的にカラダを動かす操体法での治療から始めることにしました。理由は、特にありません。

奥のベッドで、仰向けになっていただくと、右足が1cm長いのが気になりました。両膝を立て、左右にゆっくり倒して行くと、どちらか倒しにくい方があります。倒しにくい方から倒しやすい方向へ、ゆっくり動いてもらいます。この時、介助する私は、Cさんの膝を軽く押さえて、膝が動かないようにします。この状態で、Cさんには気持ち良さがあれば、ゆっくり味わってもらいます。そして脱力してもらうと、足の長さが同じになっています。

Cさんには、その他に2つの操法をしてもらい、ご自身(自力自療)で行う方法をお教えしました。これらの操法の後、上腕診、首診を行うと前回、前々回に比べ圧痛点が半数になっていました。この結果から、操体法の前後で上腕診、首診を実施すると圧痛点の数の軽減がある可能性があります。次回に治療で確認してみようと思います。

上腕診:左頸椎、左腰椎

首診:右腎、右膀胱、左大腸

 

上記に対応する側頭部に5本置鍼し、圧痛点はなくなりました。Cさんには、置鍼したまま、ベッドで30分 ゆっくりしてもらい治療終了。

Cさんには、お教えした操法を実践していただき、来週も操法法を御指導する予定です。

ギックリ腰

冬になって、ギックリ腰の患者さんが、増えている気がします。

先日、京都出張治療中に、50才代の愛媛の患者Bさんからギックリ腰になったため治療予約の電話がありました。残念ながら治療は出来ず、Bさんは、その日に病院に行き、ブロック注射と飲み薬の治療をうけ、腰が痛いなりに動けるようになりました。

「とにかく、今までで一番ひどい腰痛じゃった。あぐらも掛けんし、横になって寝ることも出来んので、イスで寝たんよ。」

こんな状態から3日後の今日、Bさんが来院されました。

最初の頃は左右の腰が同じように痛かったのですが、今は右側が痛いそうです。

しかし、上腕診(肘の内側の横紋の触診)では、左胸椎と左腰痛に反応がありました。こんな時は、右腰が痛くても、左腰狙(ねら)いで、左側頭部の胸椎、腰椎治療点に置鍼します。

その後、右側頭部に置鍼。左右合計で11本の置鍼でした。これが、かなり効いたようです。

「・・・うん・・・結構、効いとる。あんまり痛ない。」

次に、右肘外側の圧痛点に2本置鍼。そして、外果治療点という、外くるぶしの圧痛点にパイオネックスを4個ずつ、左右に8個貼り、最後に足ウラの腰痛に効くポイントに置鍼して、ゆっくり30分ベッドで休んでもらいます。

「だいたい、ベッドで横になれんかったのに、こやって仰向けになれるんじゃけん・・・これは、ようなっとる。」

30分経って、

「全然、痛ない・・・・・これじゃったら、明日から仕事が出来らい❗️

明日の朝が、痛くないのを祈るだけです。

京都出張治療3日目

京都出張治療3日目

「リ~~ン(私の携帯音)!」

「もしもし、今日って時間(治療の)あります?」

「・・・・(眠っていた私)今、何時ですか?」

「朝の7時15分・・・あのね、私ぎっくり腰、やっちゃったのよ!」

「・・・・・・・今からなら、大丈夫ですけど・・・」

「そしたら、お化粧しないで、今から行くわ❗️」

という事で、待つ事30分。70才代の女性患者Aさんが、来られました。いつもなら、奥の茶室で治療するのですが、ギャラリーのテーブルに鍼灸用スーツケースを置き、イスに座って治療することにしました。Aさんは、尾骨周辺がイスに座ったり、立ったりすると痛くなるそうです。

そこで、Iソマトトープ(小さな人型)の腰にあたる左耳ウラの圧痛点に、5本置鍼。

「・・・どうですか?」

「・・・ちょっと、良くなったみたい・・でも・・・右の腰が痛いわ。」

今度は、右耳ウラの圧痛点に、やはり5本置鍼。

「今度は、どうですか?」

「・・・・ちょっと、良くなった・・・でも、後ろに反らしたりすると痛い。」

そこで、大腿内側(太ももの内)、肘の圧痛点に鍼を刺して抜き、外果治療点(外くるぶしの圧痛点)にパイオネックス(円皮鍼)を貼りました。

「どうですか?」

「・・・・あれ?いいみたい。動いた時の痛みがないわ❗️ちょっと坐骨に痛みが、残るけど・・・これだったら、午後からのオペラ、観に行けるわ❗️」

という事で、100点満点ではありませんが、及第点はつき、

「こんばんは😃🌃 今朝はありがとうございました。 まだ少々坐骨に痛みは残っていますが歩いたりに支障なく、オペラに行ってくることができました。ありがとうございましたm(__)m 今年最初の音楽会を楽しめました。 また来月よろしくお願いいたしますm(__)m」

こんな、メールをいただきました。ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))♡

京都出張治療2日目

京都出張治療2日目

私が出張治療しているロンドクレアントの紹介をいたします。以前にもご紹介しましたが、文化人類学の第一人者・梅棹忠夫先生の実家を、ギャラリーおよび、イベント空間、および喫茶店にしたところです。そのため、様々な人々が行き交う場となっています。

私が治療するところは、ギャラリーの奥にある茶室です。

そして、このギャラリーには、珍しいストーブがあります。このストーブ、何とドイツ製で壁に収まっています。そのため、ギャラリーの空間を狭めることなく、まるで絵画の様に存在しています。

このストーブは、燃焼用の空気を床下から供給しています。つまり、室内の空気を一切使わないので、ギャラリー空間の空気を汚したり、酸欠状態に陥入ることを防ぎます。

原理は、ストーブのガラス張りになっている2つの底辺から、床下の空気を呼び込んで薪を燃焼。発生した煙は、ストーブの上の直径50cmの耐火煉瓦(レンガ)で出来た蓄熱材にある、らせん状の排気口を伝って外に出ていきます。

さすが、ドイツ製!と思わず唸(うな)ってしまいました。

このストーブは、西日本で最初の設置とのことです。このストーブに興味ある方は、

株式会社 美山ウッドエンジニア tel.0771-75-1053

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